トレーナー (trainer、cycle trainer、bicycle trainer、indoor trainer)

  • 概要

    自転車を屋外で走らせることなく、屋内で乗車して訓練できる装置。 雨または雪のときも訓練できる。
    均衡をとりたい場合は、ローラー台を使う。

  • 装置構成

    フレーム、後輪軸保持器、後輪を載せるローラー、はずみ車および負荷ユニットで構成されている。はずみ車で回転を均一にする。 はずみ車にカバーを付けたものもある。

  • フレーム
    負荷ユニットが付いている。フレームで後輪軸を支持する。その際、後輪のスキュアー を外して、専用のスキュアーを取付ける形が多い。
    保管のため折りたたみ式が多い。
  • 使用方法

    後輪車軸を固定し、後輪をローラーに載せる。車輪とローラーの接圧は調整つまみを回してローラー高さを変えることにより調整できる。

  • 高さ調節
    自転車を水平にするため又は坂道に合わせて傾けるために、前輪は前輪台または適当なブロック状の台で支持する。
  • ローラー

    後輪を載せるローラーの外径が大きい程タイヤの磨耗及び損傷が少ない他、路面と似た走行感覚となる。外径が200mm未満のローラーは、タイヤを損傷させることがある。

  • 負荷による分類
    トレーナーの比較
    形式 負荷 負荷均一性 負荷特性 騒音 価格
    風式指数
    磁石式 直線
    流体式指数

    ローラーへの負荷のかけ方(負荷ユニット)は、風(空気)、磁力および流体がある。その相対的な比較を右表に示す。
    指数特性は実走行の空気による抵抗を近似している。
    負荷ユニットでは動力が熱に変わるので放熱のためのフィンが付いている。複数の負荷曲線を選べるものがある。

    • 風式

      騒音防止および安全のために、タービンファンを密閉した空気中で回して空気抵抗を負荷とする。風切り音がある。

    • 磁石式
      固定側と回転側の一組の磁石の反発力を負荷とする。 磁石のすき間を変えることによって負荷を変えられるようにしたものもある。
    • 流体式

      密閉した流体の中で羽根車を回して負荷とする。実際走行時の負荷(動力)は速度が大きくなると指数関数的に大きくなるので、
      ローラーの負荷特性もそのようになっている(右図の緑色の曲線)。 磁石継手を使って軸の貫通部をなくして、液漏れを起こさないようにした形もある。

  • 駆動方式
    • タイヤ駆動

      ほとんど全てのトレーナーは後輪タイヤでトレーナーを駆動する。

    • リム駆動

      リム側面に当てたゴムローラーを後輪のリムで駆動する(右図)。
      この方式は、タイヤの磨耗がなく、マウンテンバイクのブロックタイヤも使えて騒音が小さい。

    • 直接駆動

      後輪を外し、自転車のチェーステイつめ(間隔は135mm)をトレーナーに付属のクイックリリースで取り付け、自転車のチェーンで直接トレーナーのカセットスプロケットを駆動する。 カセットスプロケット(シマノ製など)はオプション。取付後に後ディレイラーの調整が必要。ロードバイク及びマウンテンバイクに対応している。前輪台は必要ない。
      タイヤを使わないのでタイヤ磨耗はない。 大きいはずみ車(フライホイール)及びファンによって実走行の慣性及び速度と共に増加する風抵抗を模擬している。
      ファンの風切り音が大きいのが改善課題。 動力ケイデンス、速度、心拍数を無線でコンピューター(別売)へ送る。動力は測定済みの動力曲線から出す。

  • 騒音
    どの程度騒音を減らすかは、使用時間、家族および家の状態などによって変わる。
    トレーナーの負荷ユニットの形式等によって騒音は大きく異なる。
    騒音を減らす方法としては、床マット及びトレーナータイヤの使用などがある。
  • 床マット
    床の保護及び振動防止などのために床に敷くターボトレーナーマットがある。
  • トレーナータイヤ
    一般には、路面走行に使っているタイヤをそのまま使うが、トレーナーに使うローラー専用のタイヤもある。
    次のような目的で作られている。ゴムがケーシングからはく離しないよう、(ローラーに当たる部分のゴムを厚くして)騒音が小さくなるよう、そしてタイヤの温度上昇が小さくなるよう。 コーナリングなどには配慮されていないので、路面で使うことはできない。
  • 表示
    専用のコンピューターをハンドルに付けて、動力、ケイデンス、速度、距離、時間及び心拍数などを表示する形もある。
    パソコン及びテレビに表示する形がある。
    i Poneを付けて専用のアプリを入れる形がある。
    動力は負荷ユニットの負荷特性から出しているので、特性の異なるトレーナーには使えない。
    心拍数を表示するには、胸に付ける心拍数センサーが必要。
  • データ伝送方式
    センサー、コンピュータ及びパソコンなどとのデータ伝送方式には、有線及び無線がある。
    無線にはANT+などのプロトコールが使われる。
  • ソフト
    (1) ペダル1回転において、自分の動力がどのように変化しているか表示するソフトを備えた形がある。
    (2) コースの道および風景をパソコン又はテレビの画面に表示して、それを見ながらペダルを漕ぐソフトを利用できる形がある。
    一例として左側の図の画面左側は本人そして右側はペイサー(ペースを示す人)を現している。最下段は山の断面(高さ)を表しており、現在位置は矢印で示している。
    (3) 自動の負荷変換機を備え、屋外で走行したルート及び訓練のデータをスマートフォンのアプリに記録し、このルートをトレーナーで走ることの出来る形がある。
    (4) 画面の坂などに応じて抵抗(動力)が変わる形がある。
    (5) トレーナーのユーザーがメーカーに送った道路走行ビデオをiフォン及びiパッドで見ることができるサービスがある。
  • コーチ
    指導をする業者がある。CTSなど。
  • 宇宙ステーション
    国際宇宙ステーションにはペダルを漕ぐ形のトレーナーがある。
  • メーカー

    箕浦1up USABkoolBlackburnCycleTEKEliteGiant BicycleJD CorporationJetblackKinomap TrainerKurt KineticLeMond FitnessPredator CyclingRaceMateRavxSaris Cycling GroupSetteSportCraftersTacx BVVelomannWahoo Fitness 、など。

  • 屋内自転車

    自転車を必要としないよう、トレーナーにハンドル及びサドルを付けたエクササイズバイクがある。

  • 運動

    トレーナーなどの機具を使わないフィットネスがある。