- 概要
雨や雪のため屋外で自転車に乗れない時などの屋内訓練、または屋内外定位置訓練または競技の
準備運動(ウオームアップ)のための、ローラー付き台。
バランスを取る必要があるのが特徴。 - 訓練
スムーズなペダリング及び一直線に走る訓練などができる。 - ヘルメット
万一の転倒に備えてヘルメットを着用する。 - 構造
前輪を上に載せる1本のローラーおよび後輪を間に載せる2本のローラーの合計3本のローラーで構成されているので3本ローラーともいう。
前部後輪ローラーの側面に付いたプーリーと前輪ローラーの側面に付いたプーリーをベルトで連結して前輪ローラーを回す。
これにより、ローラー幅の間で操縦することが出来て、路上走行のように釣り合いをとることが出来る。折りたたみ出来る形が多い。 - ホイールベース
自転車のホイールベースに合わせて、ローラー間隔を調節できる機種が一般的。
ローラー
ローラー外径は75~115mm。ローラー幅は300~450mm。後輪を載せるローラーの外径が大きいほどタイヤの磨耗および損傷が少ない他、路面と似た走行感覚となるが、高さはやや高くなる。
ローラー外径が小さいほどタイヤの変形などにより抵抗が大きい。
後輪は2本のローラーの間に入って前輪より低くなるので、その分ローラーを上げて自転車が水平になるようにしている形もある。
車輪がローラーの中央に来るように、ローラー断面形状を放物線状にした形があるが、一直線走行の訓練にならない。材質はアルミ合金、塩化ビニル樹脂など。当初(昔)は、木製であった。
負荷をかけたい場合はトレーナーを使う。
- 負荷
負荷は自転車の変速機のギア比を変えることによって変わる。
メーカーによっては、後輪を載せるローラーの中にフリーホイールおよび磁石などの負荷装置を設けたローラー台もある。
ローラーからのベルト駆動でファンを回し、向かい風を送る形もある(右図)。 - 選定
トレーナーに較べて静かであるが、メーカーおよび機種選定上の要点の1つは、使用時の振動および騒音の程度。 - 置き場所
習熟するまではドアフレームの間に置くと、乗るとき及びバランスを崩したときにドアフレーム(柱など)に手をつくことができる。
部屋に置くときは、万一倒れたときに当るものがないことが望ましい。 - 前輪位置
前輪のローラー位置は、ハブ軸芯からの垂直線がローラー軸心の10~15mm後方となるように合わせる。 - 漕ぎ方
壁などに片手をついた状態でペダルを漕ぎ始める。高ギア比だと始動しやすい。ペダル回転数が早いほど均衡が取りやすい。ブレーキ掛け(ブレーキング )は危険。
タイヤ圧力は常用圧力とする。 - 寸法、質量
寸法の一例は、全幅580mmそして全長1310mm。質量の一例は、4.5kg又は4.9kgなど。 - メーカー
箕浦 、Babol 、CycleOps 、CycleDyne 、Elite 、Inside Ride(E-Motion) 、Mountain Racing Products(Kreitler) 、Rocking Rollers 、SportCrafters 、Tacx BV 、
ZZZing Rollers 、SportCrafters 、など。 - ローラー競技
ローラー台を2~4台並列に並べて置き、自転車に乗って走行距離(速度)を争う競技としてローラー競技がある。