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自転車のタイヤ及びリム寸法

定番タイヤ
タイヤメーカー
タイヤの呼び方
タイヤの呼び寸法
タイヤとリムの関係等

» リム幅・タイヤ幅 適合表

用途別・サイズ別の定番タイヤ

今すぐ自分の自転車の交換タイヤを探す場合は、下記の定番タイヤ一覧をご利用下さい。

タイヤ側面に書かれている数字(例:700x28C、26x1.5など)と同じサイズのリンクをタップすると、現在主流の交換用定番タイヤ(パナレーサーやコンチネンタルなど)を見つけることができます。

【※注意】ホイールが「クリンチャー」か「チューブレスレディ(TLR)」かを確認し、必ず対応した規格のタイヤを選択してください。

定番タイヤ一覧

▼ ロードバイク用・クロスバイク用のタイヤ(700C)
» 700 x 25C
» 700 x 28C【ロードバイクの標準的サイズ】
» 700 x 32C【クロスバイクの標準的サイズ】
» 700 x 35C
» 700 x 38C
▼ マウンテンバイク用・街乗り用のタイヤ
» 29インチ(29er)【走破性重視のMTB】
» 27.5インチ(650B)【小回り重視のMTB】
» 26 x 1.5【古めのMTBの街乗りスリック化に人気】
▼ ミニベロ用・小径車用
» 20インチ(406)
» 20インチ(451)

交換用タイヤの定番・おすすめメーカー

タイヤ交換でメーカーの選定に迷った時は、以下のメーカーから選べば間違いありません。いずれも世界的メーカーで、クリンチャー、チューブレスレディ共に最高峰の技術を持っています。

パナレーサー (Panaracer)
日本のブランド。街乗り用の高耐久タイヤ、ロード用「アジリスト」、グラベル用「グラベルキング」など、コストパフォーマンスと品質の高さが魅力です。
» Panasonic(パナレーサー)
コンチネンタル (Continental)
ドイツの世界的ブランド。ロードバイクの世界標準とも言える名作「Grand Prix 5000(クリンチャー/チューブレス共に)」など、転がり抵抗の低さと耐久性に絶対の定評があります。
» Continental(コンチネンタル)
ビットリア (Vittoria)
イタリアの老舗ブランド。しなやかな乗り心地とグリップ力に優れ、ロードバイクユーザーから根強い人気を誇っています。
» Vittoria
シュワルベ (SCHWALBE)
クロスバイクやツーリング車、ミニベロ向けタイヤの定番。特に絶対にパンクしたくない通勤・通学ユーザーには「マラソン」シリーズが圧倒的におすすめです。
» SCHWALBE
マキシス (MAXXIS)
マウンテンバイク(MTB)やオフロード界の巨人。チューブレスタイヤのパイオニアでもあり、太いブロックタイヤを探すならまずはここから探すのがセオリーです。
» MAXXIS

コンチネンタルGP5000

【基礎知識】タイヤの3つの基本構造(システム)

タイヤのサイズ表記を見る前に、まずはご自身の自転車のタイヤとホイールがどの「構造」なのかを把握しておく必要があります。

現代のスポーツ自転車のタイヤは、大きく分けて以下の3種類が存在します。タイヤを購入する際は、必ずご自身の自転車に対応した規格のものを選んでください。

1. クリンチャータイヤ(WO / Wired On)

特徴
タイヤの中にチューブを入れて空気を入れる、最も伝統的で一般的な構造です。ママチャリからクロスバイク、エントリー向けのスポーツバイクまで幅広く使われています。
メリット
パンク修理が簡単で、タイヤの着脱も比較的容易です。価格も安価な傾向があります。

» クリンチャータイヤ(パナレーサー)

2. チューブレス / チューブレスレディ(TL / TLR)

特徴
自動車やオートバイのタイヤのような、中にチューブを入れずタイヤとリムを密着させて空気を保持する構造です。現在は内部に「シーラント」と呼ばれるパンク防止剤の液体を入れる「チューブレスレディ(TLR)」が、スポーツ自転車(ロード、グラベル、MTB)の絶対的な主流となっています。
メリット
チューブがないため転がり抵抗が極めて低く、低圧にしても「リム打ちパンク」が起きないため、乗り心地が劇的に向上します。小さな穴ならシーラントが自動で塞いでくれます。
注意点
対応する「チューブレスレディ対応ホイール(リム)」と「専用リムテープ・バルブ」が必要です。

» チューブレスレディ(パナレーサー)

タイヤ用シーラント

3. チューブラータイヤ(丸タイヤ)

特徴
チューブをタイヤの布地(ケーシング)で包み込み、筒状に縫い合わせたタイヤです。専用のリムに「リムセメント」や「専用テープ」で直接貼り付けて使用します。
現状
かつてはプロレースの標準でしたが、現在はチューブレスの進化により、一部のトラック競技などを除いて一般市場ではほぼ使われなくなり、むしろ特殊な規格となっています。

» チューブラータイヤ

タイヤの呼び方

自転車のタイヤ側面には、サイズを表す数字や記号が刻印されています。

自転車のタイヤサイズの表記(呼び方)は、歴史的な背景から複数の規格が混在しています。

以下に、それらの基本的な表記ルールを解説します。

ETRTO
タイヤ幅[mm] - リム径[mm](ビード座直径)
ISO
ETRTOの規格を採用しているので、ETRTOと同じ
インチ系
タイヤ外径[インチ] x タイヤ幅[インチ] x (必要に応じ:タイヤ高さ[インチ])
フランス系
タイヤ外径[mm] x タイヤ幅[mm]

※フランス系のタイヤ幅の後ろにつく記号「A、B、C、D」は、リム直径を表しています。Aは直径が小さく細幅で、Dに行くほど幅広となります。日本ではCしか使われていません。フランス系はマウンテンバイクのタイヤには使われません。

※チューブラータイヤ(丸タイヤ)にはETRTO番号はなく、タイヤ呼び径[インチ] x タイヤ幅[mm]のように呼びます。

タイヤ呼び寸法

クリンチャータイヤ/チューブレスタイヤの呼び寸法

クリンチャータイヤやチューブレスタイヤの呼び寸法にはETRTO、ISO、インチ系およびフランス系があります。それらの一覧を表1に示します。

(表が見切れる場合は横にスクロールできます)

表1 タイヤ呼び寸法
ETRTO インチ系 フランス系 外径
54-110 8 1/2 x 2 -
62-203 12 x 1/2 x 2 1/4 320 x 57 322
47-305 16 x 1.75[x 2] - 399
32-349 16 x 1 1/4 -
47-355 18 x 1.75[x 2] - 448
28-406 20 x 1 1/8 - 462
37-406 20 x 1.5 - 480
47-406 20 x 1.75 - 500
54-406 20 x 2.0 - 514
57-406 20 x 2.125 - 520
54-428 20 x 2 - 536
23-451 20 x 7/8 - 497
28-451 20 x 1 1/8 - 507
32-451 20 x 1 1/4 - 515
47-501 22 x 1 3/4 600 x 45C
37-507 24 x 1.5 - 581
47-507 24 x 1.75[x 2] 600 x 50C 601
37-540 24 x 1 3/8 A 600 x 35A 616
28-541 - 600 x 28A 597
37-541 - 600 x 35A 615
25-559 26 x 1.0 609
28-559 26 x 1.25 -
32-559 26 x 1.25 623
38-559 26 x 1.5 -
40-559 26 x 1.5 639
44-559 26 x 1.6 -
47-559 26 x 1.75[x 2] 650 x 50 653
50-559 26 x 1.9 - 659
54-559 26 x 2.0 - 666
55-559 26 x 2.2 -
57-559 26 x 2.3[2.125] - 673
60-559 26 x 2.4 -
20-571 26 x 3/4 650 x 20C 611
23-571 26 x 1 650 x 23C 617
40-571 - 650C 651
47-571 26 x 1 5/8 650 x 45C
54-571 26 x 2 650 x 50C
28-584 26 x 1 1/8 x 1 1/2B 650 x 28B 640
32-584 26 x 1 3/8 650B
37-584 26 x 1 3/8 x 1 1/2B 650 x 38A
40-584 26 x 1 1/2 x 1 3/8 650 x 38B 662
44-584 26 x 1 1/2 x 1 5/8 650 x 42B 672
47-584 26 x 1 5/8 650B
50-584 27.5 x 2.0 -
54-584 27.5 x 2.1 -
60-584 27.5 x 2.4 -
65-584 27.5 x 2.6 -
37-590 26 x 1 3/8 650[x 35]A 668
32-597 26 x 1 1/4 - 661
40-609 27 x 1 1/2 650 x 32
18-622 - 700 x 18C 658
20-622 - 700 x 20C 664
23-622 - 700 x 23C 668
25-622 - 700 x 25C 672
26-622 - 700 x 26C  
28-622 28 x 1 5/8 x 1 3/8 700 x 28C[700C] 678
30-622   700 x 30C  
32-622 28 x 1 1/4 x 1 3/4 700 x 32C 686
35-622 28 x 1 5/8 x 1 3/8 700 x 35C 692
37-622 28 x 1 5/8 x 1 3/8 700 x 37C 696
38-622 28 x 1 5/8 x 1 1/2 700 x 38C 700
40-622 28 x 1 1/2 700 x 40C  
42-622 28 x 1.6 700 x 42C  
44-622   700 x 44C  
45-622   700 x 45C  
47-622 28 x 1.75 700 x 47C 712
50-622 29 x 2.0 -
54-622 29 x 2.1 -
55-622 29 x 2.2 -
60-622 29 x 2.4 -
65-622 29 x 2.6 -
20-630 27 x 1 -
25-630 27 x 1 1/8 - 680
28-630 27 x 1 1/8 -
32-630 27 x 1 3/8 - 694
38-635 28 x 1 1/2 700 x 38B[35B] 714
40-635 28 x 5/8 700B 715
37-642 28 x 1 3/8 700A
44-642 28 x 3/4 700A

» パナレーサー(クリンチャー)
» パナレーサー(チューブレスレディ)

チューブラタイヤ(丸タイヤ)の呼び寸法

チューブラータイヤはリムにタイヤを貼り付ける特殊な構造のため、クリンチャータイヤのようなETRTO表記(リム内径を示す数字)は使いません。

一般的に、「外径(インチ) × タイヤ幅(mm)」で表記されます。

28インチ / 27インチ
どちらも現在の「700C」のホイールとほぼ同じ外径で、27インチも28インチも同じリムに装着できます。パナレーサーなど国内メーカーは「27インチ」、海外メーカーは「28インチ」と表記する歴史的な慣習があります。
26インチ / 24インチ
トラック競技や小柄な方向けの特殊な車輪に使われます。

※現在、チューブラータイヤは主に一部の競技用としての使用が主となっており、一般市場ではクリンチャータイヤやチューブレスタイヤが主流となっています。

» チューブラータイヤ

※参考 →タイヤ諸元(JIS)、リム

タイヤとリムの関係等

タイヤの互換性
分数表示と小数点表示
タイヤ外径 計算器
タイヤ周長
タイヤの空気容積 計算器
タイヤの空気容積例
タイヤ幅と用途例
タイヤ幅とリム幅の関係
タイヤ幅と標準数の関係
タイヤすき間
タイヤ幅とリム応力
UCI規則

タイヤの互換性

タイヤはリムと一体になるので、ETRTOのようにタイヤ寸法を「リム径(ビード座直径)」で表すのは非常に理にかなっています。

タイヤ幅が多少違っていても、このリム径さえ同じであれば、タイヤは互換性を持つ(装着できる)ことも多いです(※ただし、後述の「タイヤ幅とリム幅の関係」で示す安全な適合範囲内に限ります)。

一方、タイヤ幅が似通っていてもリム寸法が異なれば、タイヤの互換性は全くありません。

逆に言えば、インチ系またはフランス系でどのような呼称であっても、ETRTO記号(リム径)が同じであれば、規格上はリムに装着すること自体は可能です(ただし、安全に走行できるかは前述の通りリム幅に依存します)。

リムテープ

分数表示と小数点表示

インチ系呼び幅には、分数表示(主に旧式のスポーツ車や小径車・一般車、言わば英国・欧州系)および小数点表示(主にMTBやBMX、言わば米国系)があります。。

これらは、呼び幅をmmに換算した値が同じであっても、リム径が異なるため互換性はありません。

例えば、1-1/4および1.25はいずれも31.75mmですが、26 x 1-1/4のリム径は597mm、そして26 x 1.25のリム径は559mmであり互換性はありません。この場合、直径では2mmの差ですが、円周ではその3.14倍の差、つまり、6.28mmの差となります。

【要注意】ミニベロの「20インチ」は特に間違いやすい
同じ「20インチ」でも、小数点表示(例:20 x 1.5 = ETRTO 406)と、分数表示(例:20 x 1-1/8 = ETRTO 451)では、リムの直径が45mmも違うため全く互換性がありません。タイヤ交換の際は、必ずご自身のタイヤ側面に書かれたETRTOの数字(406か451か)を確認してください。

» 20インチ(406)
» 20インチ(451)

タイヤ外径計算器

ETRTOのタイヤ番号を参考にして、タイヤ幅およびリム径(ビード座直径)を半角数字で入力し、[計算]を押してください。およそのタイヤ外径が出ます。

タイヤ外径 計算器
タイヤ幅 リム径
mm mm

タイヤ外径 mm

例えば、26型に太いタイヤ(ETRTO番号54-559)を付けたマウンテンバイクの車輪の外径は667mmであり、これはロード車700 x 28C(ETRTO番号28-622)の車輪外径678mmと近い値です。

車輪の大きさ(外径)は、リムの大きさだけでは比較できないことを示しています。

なお、27型のシティ車(ETRTO番号32-630)の車輪の外径は694mmで、ロード車700 x 28C(外径678mm)よりも大きく、路面の凹凸の影響を受けにくいです。

比較的小柄な女性に向いている26型シティ車(ETRTO番号37-590)の車輪外径は664mmで、ロード車700 x 28Cの車輪の外径678mmは、シティ車の26型と27型のほぼ中間の大きさとなっています。

ただし、ロード車のタイヤ幅を旅行用に適した35mm(ETRTO番号35-622)とすると、車輪外径は692mmとなり、27型シティ車とほぼ等しくなります。

タイヤ周長

タイヤ周長はタイヤ外径の3.14倍あり、次式で計算できます。

タイヤ周長 = 3.14 x タイヤ外径

タイヤ周長(前輪1回転で走る距離)を実測するには、タイヤ接地部側面と路面にマーカーなどで印を付け、次に自転車を押して前輪が1回転した路面に印を付け、その距離を巻尺で測ります。

自転車よりはるかに重い体重によってタイヤは変形するので、速度計(サイクルコンピューター)に入力する周長を実測するには、乗車姿勢で自転車に乗ってタイヤに体重をかけた状態で、友人や家族に印を付けて貰う方が実際に近い距離が出ます。

体重にもよりますが、体重をかけない場合に比べて、1回転で走る距離は10~30mm短くなります。

» サイクルコンピューター

タイヤの空気容積計算器

リム径(ビード座直径)およびタイヤ幅を入れて、計算を押してください。クリンチャータイヤやチューブレスタイヤの空気容積が計算できます。

タイヤ空気容積 計算器
タイヤ幅 リム径
mm mm

空気容積 ml

[計算例]
タイヤ幅が28mm、そしてリム径が622mmの場合、空気容積は776ml(ミリリットル)又は0.776リットルとなります。

※注:クリンチャータイヤやチューブレスタイヤを加圧したときのタイヤ内部は、ほぼ円形断面となっています。

空気圧計付き空気入れ

必要な「CO2ボンベ」と「シーラント」の目安

タイヤの空気容積は、パンク修理用の「CO2ボンベのサイズ」や、チューブレスタイヤに入れる「シーラントの量」を決める重要な目安になります。

容積が 800ml 以下 程度(一般的なロードバイク)
CO2ボンベ:16gサイズ 1本で十分な圧力まで膨らみます。
シーラント:30ml 〜 40ml 程度が目安です。
容積が 800ml ~ 1,500ml 程度(太めのロード、クロスバイク、軽めのグラベル)
CO2ボンベ:16gでは圧力が足りないため、20gサイズ をおすすめします。
シーラント:50ml 〜 70ml 程度が目安です。
容積が 1,500ml 以上(本格グラベル、マウンテンバイク)
CO2ボンベ:25gサイズ をおすすめしますが、足りない場合があるため、携帯ポンプの併用をおすすめします。
シーラント:80ml 〜 120ml 程度が目安です。

» 定番シーラント(スタンズ)

CO2ボンベセット

タイヤの空気容積例

(表が見切れる場合は横にスクロールできます)

表4 タイヤの空気容積例(用途とサイズの目安)
車種・用途例 タイヤ寸法 空気容積[ml]
ロード(旧標準) 700 x 23C 460
ロードバイク 700 x 28C 776
クロスバイク 700 x 32C 1,091
グラベル/ツーリング 700 x 35C 1,363
MTB(29インチ) 29 x 2.4 4,207
小径車(451規格) 20 x 1-1/8 518
小径車(406規格) 20 x 1.5 797
シティ車 27 x 1-3/8 1,104

表4は、上の「タイヤ空気容積計算器」で計算した空気容積の例です。また、図は700Cタイヤに関し、タイヤ空気容積を表したグラフです。

タイヤの空気容積は、乗り心地および空気圧低下の早さに影響し、自転車において、タイヤが乗り心地に与える影響は、フレーム素材が与える影響よりもはるかに大きいと言えます。

容積が大きい(太い)タイヤは、クッション性が増して乗り心地が良くなる上、空気抜けによる圧力低下も遅くなります。

逆に空気容積が小さい(細い)タイヤは、チューブからのわずかな空気抜けでも全体の圧力低下に直結してしまうため、こまめな空気圧の点検と充填が必要です。

仏式バルブ用空気入れ

タイヤ幅と用途例

700Cタイヤに関し、タイヤ幅と特徴および用途例を表5に示します。

(表が見切れる場合は横にスクロールできます)

表5 タイヤ幅と特徴および用途例(700Cの場合)
タイヤ幅 質量 衝撃吸収性
転がり抵抗
耐パンク性
現在の主な用途例(トレンド)
700 x 23C~25C 軽い 低い ヒルクライム競技、ロードバイク(旧標準)
700 x 28C ↑
↓
↑
↓
ロードバイクの世界標準(レース〜サイクリング)
700 x 30C〜32C エンデュランスロード、クロスバイクの標準、通勤・通学
700 x 35C〜38C 太めのクロスバイク、軽めのグラベル(砂利道)
700 x 40C以上 重い 高い 本格的なグラベルロード、バイクパッキング
加速性について
タイヤの「質量」に反比例します。タイヤが太く重くなるほど、漕ぎ出しの加速は鈍くなります。
タイヤの太さと走行抵抗について
かつては「太いと走行抵抗が大きくなる」とされていましたが、現在はタイヤの変形ロス(転がり抵抗)が減ることが科学的に証明されており、適切な空気圧に設定すれば、むしろ細いタイヤよりも路面の凹凸をいなして速く快適に走ることができます。
チューブの素材について
一般的なブチルゴムチューブに対し、天然ゴム(ラテックス)チューブや超軽量TPUチューブなどは、ガス透過率が高く空気抜けが早いというデメリットはあります。しかし、非常にしなやかであるため、こまめな空気入れにより適切な空気圧を保つことで、転がり抵抗がさらに小さくなるという大きなメリットがあります。
TPUインナーチューブ

タイヤ幅とリム幅の関係

自転車のタイヤを安全に装着するためには、ホイールの「リム内幅」に対して、適切な太さのタイヤを選ぶ必要があります。

以下の表は、現代の標準的なホイール(フックあり)における、リム内幅とタイヤ幅の安全な適合目安です(フックレスリムについては後記)。

表6 リム内幅に対する適合タイヤ幅の目安
リム内幅
(mm)
適合するタイヤ幅の目安 主な用途・トレンド
15mm 23C 〜 32C ロードバイク(旧)、軽量重視
17mm 25C 〜 50C ロードバイク(旧)、クロスバイク
19mm 25C 〜 50C ロードバイク
21mm 28C 〜 50C ロードバイク、グラベルロード
23mm 30C 〜 60C グラベルロード、クロスカントリー(MTB)
25mm 32C 〜 60C以上 マウンテンバイク
27mm〜30mm 2.0インチ 〜 2.6インチ等 マウンテンバイク(トレイル等)
【補足】2021年の「新ETRTO規格」改定について
かつての自転車(リムブレーキ時代)はリム幅が狭く、「タイヤ幅はリム内幅の1.4~2.4倍が望ましい」とされていました。しかし近年、ディスクブレーキの普及によりホイールの「ワイドリム化」が急激に進んだため、2021年にETRTO(欧州タイヤとリムの技術機構)の安全基準が大きく改定されました。

ワイドリム化のメリット

現代のスポーツ自転車においてリム幅が広がっている最大の理由は、「空気抵抗の削減」と「乗り心地の向上」です。

エアロダイナミクス(空力)の向上
リムの外幅とタイヤ幅がほぼ同じ(ツライチに近い状態)になると、空気の乱れが減り、空気抵抗が最小化されます。
低圧化による快適性
リム幅が広いと、太いタイヤを低い空気圧で運用してもタイヤがよれにくくなり、乗り心地とコーナリングの安定性が劇的に向上します。

【警告】「フックレスリム」の場合

近年の最新カーボンホイールなどに採用されている「フックレスリム(タイヤを引っ掛けるツメがないリム)」の場合は、上記の一般的な表は適用できません。

タイヤが外れる(バーストする)という重大な事故を防ぐため、必ず「ホイールメーカーが公式に指定している適合タイヤ一覧(互換性チャート)」に記載された銘柄とサイズのタイヤのみを使用してください。

タイヤ幅と標準数の関係

表7 タイヤ幅と標準数の関係
タイヤ幅 標準数
18 18
20 20
23 22.4
25 25
28 28
32 31.5
35 35.5
37 37.5
40 40
44 45
47 47.5
50 50
54 54.5
57 58
60 60

ETRTOのタイヤ幅は標準数から取られています。タイヤ幅と標準数の関係を表7に示します。

ETRTOがタイヤ幅を決めたときには、市販のタイヤは既に存在していたために全てのタイヤ幅が標準数とはなっておらず、一部は当時のメーカー寸法との妥協値となっています。

【 参考資料:標準数 】

タイヤすき間

太いタイヤと交換するときは、タイヤとフレーム、又はタイヤとフォークの間に適切なすき間(タイヤすき間)ができるか調べることが必要です。

シートステイにおいては、タイヤ側面がシートステイに接触しないか(図のa寸法)又はタイヤ踏面がシートステイブリッジに接触しないか(図のb寸法)を調べます。

チェーンステイにおいては、タイヤ側面がチェーンステイに接触しないか(図のa寸法)又はタイヤ踏面がチェーンステイブリッジに接触しないか(図のb寸法)を調べます。

フォークにおいては、タイヤ側面がブレードに接触しないか(図のa寸法)又はタイヤ踏面がクラウンに接触しないか(図のb寸法)を調べます。

泥よけが付いている場合は、タイヤと泥よけの間にすき間ができるか確認してください。

泥よけ

タイヤ幅とリム応力

タイヤの空気圧が同じであれば、タイヤ幅が大きい(太い)ほど、リムの壁を外側に押し広げる応力は大きくなります。

そのため、表6の「適合するタイヤ幅の目安」の範囲を超えるような極端に太いタイヤを装着すると、リムが破損する可能性があります。

UCI規則

ツール・ド・フランスなどの自転車競技の規則となっているUCI規則の1.3.018項 によれば、競技自転車の車輪直径はタイヤを含めて700mm以下、そして550mm以上でなければなりません。

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