概要
クランクのスプロケットに対する俗語。スプロケットはディスク(円盤)であるが、軽量化のために部分的に肉を取ってあるので、歯の部分がリングに見えたらしい。チェーンホイールとも言う。
段数
スプロケットの数で見ると、1段(単段)、2段(ダブル)及び3段(トリプル)がある。
3段のクランクスプロケットは、内から外へ、小スプロケット、中間スプロケット、大スプロケットの順に並んでいる。
歯数
2段の歯数は 24/38 、26/38 、34/50 、36/50 、39/53 及び 42/54 など。
3段の歯数は 22/32/42 、22/32/44 、24/34/42 、26/36/46 、30/39/52 、30/42/52 など。
隣接するチェーンリングの歯数差は16T以下であることが望ましい。
ボルト数
スプロケットをクランクに固定するボルト穴の数は、4穴及び5穴がある。
ピッチ円直径
3段のスプロケットをクランクに固定するボルト穴のピッチ円直径(PCD)はメーカーによって異なり、大スプロケット及び
中間スプロケット用として94、104、110、130及び135mmがある。
小スプロケット用として58、64及び74mmがある。
小スプロケット位置
左右のチェーンステイはボトムブラケットシェルから後方へ「ハ」の字状に広がって出ているので、スプロケットの歯が
チェーンステイと当たらないよう、小スプロケットは最内側に配置している(右図)。
歯厚呼び
1/8(3.175mm)及び3/32(2.38mm)の2種類がある。
呼び1/8は、シティ車及び固定スプロケット自転車などに使われる。
呼び3/32は、カセットスプロケッ付いたロードバイク、マウンテンバイク及びサイクロクロスバイクなどに使われる。
シフトランプ
変速時にチェーンが容易に移動するように、シフトランプを付けた形がある。
歯厚
歯厚を交互に広幅と細幅としたワイドナローチェーンリングがある。
色
陽極酸化によって着色した形がある。
製法
本体は円板からプレス加工で作り、歯は切削加工で作る。冷間鍛造で作ったものもある(右図)。
少量生産の場合は、CNC工作機械で作ることもある。
材質
アルミ合金及びチタン合金など。軽量化と耐磨耗性を両立させるために、本体は炭素繊維強化樹脂(俗にいうカーボン)とし歯はチタン合金またはアルミ合金とした形がある。
カバー
チェーンリングカバーがある。
メーカー
シマノ 、スギノエンジニアリング 、Aerozine Bike 、Carbon-Ti 、Crupi Parts 、Endless Bike Company 、Full Speed Ahead 、Ken Chang Ind. 、
Middleburn Cycle Components 、Miranda & Irmao 、Praxis Works 、Race Face Performance Products 、Rennen Design 、Renthal 、Sinz 、Specialites T.A. 、Stronglight 、Tiso 、Uberbike Components 、WickWerks 、Wolf Tooth Components 、など。