自転車の組立、修理および整備に使われる用品、工具及び器具を次に示す。一般工具および専用工具がある。メーカーは「自転車用語」に記載してあります。
参考資料 「その他の工具・道具」 、「計測器」
パンクによるチューブの穴あきを修理するための用品のキット。パッチキットとも呼ばれる。複数のゴムパッチ、チューブ入りのゴム糊、サンドペーパー、(清掃布)、(収納ケース)および取扱説明書がキットとなっている。
パッチに糊が付いていてゴム糊を必要としないパッチは応急用と見なしたほうがよい。チューブレスタイヤ専用のものもある。
参考資料 「パンク」 パンク修理
クリンチャータイヤ(WOタイヤ)をリムから外す工具。金属製及び樹脂製がある。多くは2~3本組みで売っている。
レバー(てこ)の片側には、レバーをスポークに引っ掛けるための切り込み又は引っ掛けがある形が一般的。他端に車軸のナットを回すための15mmのレンチが付いたものもある。
ロード車などの幅の狭いタイヤには、どちらかと言えば薄く幅の広いレバーが向いている。
マウンテンバイクの幅の広いタイヤには、(ある程度厚みがあり)強度のあるものが向いている。
使い方は、チューブの空気を抜き、一端をタイヤのビードとリムの間に差し込み、リム端を支点にしてビードを持上げ外し、元に戻らないよう、他端の引っ掛けをスポークに引掛ける。
先に使ったレバーを外して転用して、この操作を全周が外れるまで順次行う。
表2 十字ねじ回し
d | 5 | 6 | 8 | 9 |
L | 50 | 100 | 150 | 200 |
表1 ねじ回し
d | 5 | 5.5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
L | 50 | 75 | 100 | 125 | 150 | 200 |
JISには、ねじ回し(すりわり付きねじ用、JIS B4609、表1)
および十字ねじ回し(JIS B4633、表2)がある。
六角穴付きボルトを回すために、ボルト頭の六角穴に入れて回す六角形断面を持つレンチ。
レンチはねじるという意味。
JISB 4648では六角棒スパナと呼んでいる。
手でトルクが加えられるようL字形に曲げた型およびT型の取っ手の付いた型などがある。
六角レンチの呼び (JISB 4648)
ねじの呼び | M2.5 | M4 | M5 | M6 | M8 | M10 |
六角レンチ呼び | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 8 |
単品または各種の寸法の六角レンチのセットとして売られている。
サイズは六角形の対辺間寸法で表す。自転車には(3mm)、4mm、5mm、6mm及び(8mm)があれば間に合う。
右表にねじの呼びと六角レンチの呼びの関係を示す。
めがねレンチの呼び (JIS B4632)
ねじの呼び | M5 | M6 | M8 | M10 | M12 |
めがねレンチ呼び | 8 | 10 | 13 | 16 | 18 |
めがねレンチは柄の片端(片口めがねレンチ)又は両端(両口めがねレンチ)に頭(めがね)の付いた十二角レンチ。両口めがねレンチは、左右のめがねの呼びサイズは異なる。
頭部の穴には六角ボルトまたは六角ナットの角が当たる12箇所のへこみが設けられている。呼び(サイズ)は六角形の対辺間寸法で表す。
両口の一方の呼びが10mmそして他方の呼びが12mmの場合の呼びは10x12と表す。頭部水平部と柄の角度は0°(真直ぐ)、15°、30°及び45°がある。右表に並形六角のねじの呼びとめがねレンチの呼びの関係を示す。
スパナ(レンチ)は六角を2点で回すのに対し、めがねレンチは6点で回すので、スパナ(レンチ)のように六角の角をつぶすことがない。
モンキレンチの呼び (JIS B4604)
レンチの呼び | 100 | 150 | 200 | 250 | 300 |
最大開き幅 | 13 | 20 | 24 | 29 | 34 |
ボルト最大呼び | 8 | 12 | 16 | 18 | 22 |
下あごが動くようになっていて、口の開き幅が変えられる(調節できる)レンチ。
猿(モンキー)の頭に似ているので、名づけられたらしい。
モンキーレンチとも呼ばれる。モンキレンチは「JIS B4604 モンキレンチ」の用語。本体に付いたウオームは下あごに付いたラックとかみ合っており、ウオームを回すと下あごが動き開口幅が変わる。
口の傾き角(右図のa角)は15度形及び22.5度形の2種類がある。レンチの柄が何かに当たる場合は、裏返すと当たらなくなる。回す方向は下あご側とする。レンチの呼び寸法は柄を含む長さで表されている。
呼び寸法が大きいほど、口の最大開き幅が大きくなる。その関係を右表に示す。
自転車は呼び寸法150mmのもので間に合う。ナットの角を丸くすることがあるので、本格的な組立てや整備には、めがねレンチ、スパナ及びトルクレンチを使う。
クランクからペダルを外すか又は取り付ける時に使用する、口の開きが15mmそして厚さが約5mmの専用レンチ。ペダルスパナとも言う。
英国ではスパナ(語源は独語)そして米国ではレンチと呼ぶことが多い。
柄と口の中心線が作る角度をオフセット角度と言う。
ひっくり返すと口の向きが変わるように、多くはオフセット角が付いている。
一方が15mmと16mmの二段口そして他方のが15mmと17mmの二段口となった形もある。一方の口が30°そして他方の口が45°のオフセットになった形もある。他端が32mmのヘッドセットレンチ(ヘッドセットスパナ)になった形もある。
ハブ軸受のコーン(玉押し)を回すレンチ。軸受を分解してグリース交換する場合および玉当たり調整をする場合に使われる。
コーンレンチの当たるコーンの平坦部に合わせて、コーンレンチの厚みは約2mmと薄い。
片口および両口(ダブル)がある。サイズは、13、14、15、16、17および18mmがある。
玉押しのサイズは、前輪ハブが13mmそして後輪ハブが15mmであるものが多い。
ボルトやナットを締める工具。両口スパナと片口スパナがある。口がスパナ芯に対して15°傾いているので、スパナが何かに当たる場合は、裏返すと当たらなくなる。
スパナの呼び寸法は口の開き幅で表す。
ただし、開き幅に適応するボルト・ナットの呼びで表示してもよい(JIS)。
呼びが大きいほど対応する締付けトルクが加えられるよう全長は長くなる。JIS B4630(スパナ)および英国ではスパナというが米国ではレンチと呼ばれる。
クイックリリースの付いていない車軸のナットを回すことなどに使う。
スプロケットをクランクのスパイダーに固定している丸ボルトを六角レンチで外すとき、スパナの平たいペグ(突起)を丸ナットの背面の溝に入れてボルトと共回りしないように抑えておくスパナ。
クランクのほこりカバー取り外し用ペグおよび9mm及び10mmの六角穴が付属している形もある。チェーンリングナットレンチ とも言う。
ホローテックのDura-Ace、XTR及びXTのボトムブラケット(BB)の取付・取外しのために、アダプター(固定リング)を回すためのスプラインレンチ。
アダプターのスプラインにレンチのスプラインを入れて回す。クランクアダプター取付工具はシマノの名称。
呼び寸法 |
全長L |
幅b |
高さh |
150 |
160 |
22又は23 |
12.5 |
175 |
185 |
24又は25 |
13.5 |
200 |
210 |
26又は27 |
14.5 |
ブレーキおよびシフターのロープ(ケーブル)を掴んで引っ張るのに使われる。てこの原理により、手で握った力の3~5倍の力で挟むことができる。一般には銅線および鉄線の切断に使われるが、自転車のロープの切断にはケーブルカッターが使われる。
JIS B4622(ペンチ)の寸法を右表に示す。呼び寸法が何を意味するのか不明。全長は160、185および210mmの3種類がある。
ペンチのつかむ部分が長くなって幅2~3mm程まで尖った工具。ピンなどの小物をつかんで作業をするときなどに使う。
JIS B 4631(ラジオペンチ)では、呼び寸法(全長)は160mmが標準となっているが、これ以外の寸法のものも市販されている。
スポークのニップルをリムの内側(ハブ側)から回して、車輪の振れ取り、中心出し及びスポークの張力設定に使う工具。各種の形状がある。
ニップルの四角ナット幅(多くは3.4mm)に合うものを使う。ニップルの3面を掴む形及びニップル角(特にアルミ合金製)が丸くなりにくいよう4面を掴む形がある。
3面形はニップルに横からも入れることができるが、4面形は横からスポークに入れてからニップルへ降ろす。
3種類のニップルサイズに対応できるものもあるが、多くのニップルを回す必要のある車輪組みには向かない。
ニップルレンチまたはスポークレンチとも呼ばれる。ねじ回しのようにニップルのマイナス穴に入れて回すものもある(ニップルドライバー)。
概要
マスターリンクの付いていないチェーンのピンの着脱をする工具。破損したチェーンリンクの交換、新品チェーンとの交換またはリンク数の変更のためリンクを結合しているピンを抜きリンク間を外す(そして差し込んでリンクを結合する)ときに使う。
チェーンを外すときはチェーンのピンを押して抜き、組み立てるときは連結ピンなどを押し込む工具。
「チェーン切り」の「切り」は切断するという意味でなく、離れ離れにするという意味。チェーン工具またはチェーンカッターとも呼ばれる。
種類
ねじ形およびプライアー形がある。ねじ形は工具のハンドルを回すと、チェーンのピンを押す工具ピンが動きチェーンのピンを押す。
工具ピンが曲がったときなどに、交換できるようねじ込んで付けてあるものもある。
ハンドルが木製のものもある。工具ピンが交換でき、予備工具ピンはハンドルに収納したものもある。
工具にはピンの位置決めのためにチェーンのローラを入れる谷(みぞ)のある山が付いている。外山および内山の付いた形および外山のみの形がある。
外山はピンを抜くとき及び押し込むときに使う。
使い方
ピンをプレートから抜くときも入れるときも、チェーンを強度のある工具底部に置いて工具ピンで押す。
一般にピンはチェーンの外リンクに付いている。ピンを抜いてしまうと新しいピンの取り付けが困難なので、ピンの一端はプレートに残しておき新しいピンで押し出す。
ピンを押し込んだとき外リンクが内リンクに押し付けられて、リンク間の動きがかたくなる。
その場合はローラを工具の内山の谷に入れて、ハンドルを約1/4回転だけ回して外リンクと内リンクの間にわずかなすき間を作って軽く動くようにする。
リンク破損時の応急処置としては、破損したリンクを含む2リンク(1駒)を外し、残りを結合して走行しても差し支えない。
後輪スプロケット群(カセット)のロックリングを緩めるときに、スプロケットの歯に掛けてカセットがフリーホイールで回らないよう保持しておく工具。
握りの先に歯に掛ける両端を固定した3~5リンクほどのチェーン及び1端を固定した9~15リンクほどのチェーンが付いている。柄に樹脂またはゴムの握りの付いたものもある。
ボトムブラケットのロックリングスパナの付いた形及びペダルレンチが付いた形もある。1端固定のチェーンがむち(ウイップ)のような形をしているのでチェーンウイップとも呼ばれる。
稀に、スプロケットリムーバーと呼ばれることがある。自転車店用には、カセットレンチ(バイスウイップ)もある。
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ボルト部 |
ボルト部 |
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ナット部 |
コッタレス形クランク(オクタリンクおよびISISなど)をクランク軸から外す工具。コッタード形およびワンキーリリースは専用の工具を必要としない。
クランク抜きは、ナットに相当するナット部およびボルトに相当するボルト部で構成されている。ボルト部は1本物でナット部の左右に出ている。ナット部はナットの下部外面にもねじが切られており、この雄ねじをクランクの M22x1 の雌ねじにダストキャップを外してねじ込む。
その前に、クランクをクランク軸に固定している固定ボルトまたはナットはレンチで外しておく。
ナット部にねじ込まれているボルト部をスパナなどの工具で回すと、その先端(自由に回る)がクランク軸を押して、クランクがクランク軸から押し出される。コッタレスクランク抜きまたはクランクプラーとも呼ばれる。
カートリッジ形ボトムブラケット(BB)の取付・取外し用の工具。内部BBアダプター(固定リング)の20歯スプラインに工具のスプラインを入れて回す。
回す工具として、36mm六角レンチを使う形(シマノTL-UN74-S)、36mm六角レンチと1/2
(12.7mm)ソケットレンチの両方使える形(シマノTL-UN66)および36mm六角レンチと3/8(9.53mm)ソケットレンチの両方が使える形(Park Tool,BBT-22)がある。36mmレンチとしては、ねじ付きヘッドセット用のヘッドセットレンチが使える。
外部ボトムブラケット(イクスターナルBB)のアダプター(16切込み)をボトムブラケットシェルに取付けるための工具。
柄が付いた形およびソケットレンチで回す形がある。柄付形はレンチを必要とせず、工具の歯とアダプターの切込みとの噛み合いが見える。ソケットレンチ形(丸形)はトルクレンチを使って所定トルクで締付けることができる。
スプラインの付いたロックリングの取付・取外しのための工具。合わせ回すためのレンチが必要。写真の形は次のロックリングに使える。
(1) HGカセットスプロケットのロックリング。
(2) XTR及びXTディスクブレーキのローターのロックリング。
工具の芯出し用の案内ピンが付いている。ロックリング工具はシマノの名称。
ブレーキおよびディレイラーのケーブル(ロープ)またはアウター(ハウジング)を切断するための工具。ケーブル切断とアウター切断が兼用となっている工具が一般的。
左右のにぎりを合わせて固定しておくためのU形の引っ掛けが付いているものもが多い。ペンチのように手で握って切る。アウターはディレイラー用がブレーキ用より切断しにくい。
切断片が飛ぶこともあるので、安全めがねをかけるか、または透明な樹脂袋の中で切るのが望ましい。
ディレイラーケーブルのアウターを切った端面はやすりで平坦に仕上げる。穴の端部は先の尖ったやすりまたはきりなどで突起がないように仕上げる。
SISなどのアウターを切る場合は、不要のケーブルを通して同時に切断するときれいな端面となることがある。
ハンドル、フォークの操縦管及びサドル支柱などの切断に使う。チューブカッターとも呼ばれる。2個のローラーと1個の円盤刃(直径10~15mm)で管(パイプ)を挟む。
カッター(刃)を管の周りに回して切断する。その際、つまみを間欠的に少しづつ回して刃とローラとの距離を短くすることにより、刃を管に食い込ませていく。切粉をほとんど出さずに直角に切断できる。
刃は鋼管用およびアルミ合金用などがある。刃は替刃と交換できる。
一般に、刃が本体に向かう方向にカッターを管の周りに回す。つまみで刃を動かす形及びつまみでローラーを動かす形がある。
切断できる管径は、メーカー形式により3~32mm又は16~50mmなど。
ナット類は十分に締めるが、必要以上に締めないこと。ボルトやナットの締め付けトルクを指示することにより、指定トルクで締め付けができるようにしたレンチをトルクレンチと言う。
トルクは間接的にボルトに働く張力を表している。トルクレンチには次のような種類がある。多くは右回転及び左回転のいずれにも使えるようになっている。
プレート形
アームがトルクに応じてたわみ、それに付いている指針がトルク目盛板上を動いて指示するもの。ビーム形とも言う。
- プリセット形
使用前にトルクを設定できる。ボルトなどを締めて設定トルクに達すると、音や感触などで分かる。
設定は指針式とデジタル式がある。
設定範囲はメーカー形式によって異なり、一例は
0.3~1.5Nm、0.6~3Nm、1~8Nm、2~12Nm、2~25Nm、10~50Nm又は20~100Nmなど。
- ダイヤル形
締め付けトルクをダイヤル目盛で表示するもの。
- デジタル形
締め付けトルクを液晶画面に数字で表示するもの。電池が必要。
参考資料 「締付トルク例」
打つ面(ヘッド)が樹脂(ナイロン樹脂およびウレタン樹脂など)で作られた槌(ハンマー)。ヘッド交換のできる形もある。
カートリッジ軸受および軸などの部品に傷を付けないように軽くたたいて押し込むときに使う。
リムの左右の中心がハブのロックナット間の中心に来ているか調べる測定器。弓形(山形)の本体の中央に距離ゲージが付いている。
本体(山形の両足)をリム側面に乗せ、中央のゲージがハブのロックナット面に接するまで下ろす。車輪の左右でゲージ位置が等しければ、中心が出ている。
リムはスポークのニップルを締めた方に動く。右スポークの全ニップルを均一に締めると、リムは右に動く。また、左スポークの全ニップルを均一に緩めても、リムは右に動く。この原理で芯だしをする。
車輪の車軸を支持して、横方向の振れ(横振れ)および半径方向の振れ(たて振れ)を調整して振れを無くすことにより、軸に対する車輪の真円度および垂直度を出すために使う道具(台)。
リムと距離ゲージの半径方向および左右方向のの間隔を見ながら、リムのニップルを回して調整する。ダイヤルゲージが取り付けできるものもある。車輪径は26型から28型(又は29型)まで対応できるものが多い。
チェーンのピンなどの磨耗によるチェーンの伸び率を測定する器具。伸び率によりチェーンの交換時期を知る。
チェーンのローラの内側間の距離を測定するものは、ローラ表面の磨耗およびローラとブッシュ間の磨耗が誤差として入る。ローラとブッシュ間も磨耗するが伸びには影響しない。
左写真のゲージは伸び率が0.75%以下か又は1.0%以下であるかを示す。中写真のゲージ(シマノ製)は伸び率が0.4%以下であるかを示す。右写真のゲージは0.25%~1.0%の伸び率を指示する。伸び率が1%を超えるとチェーン交換が望ましい。
参考資料 「チェーン伸び率 計算器」
ボトムブラケットなどのロックリングなどを回すためのピン付きスパナ。
ロックリングなどの2つの穴または切り欠きにはめる2つのピンまたは爪が付いている。
ピン径は2.3mm又は2.9mmなど。
ボトムブラケット(BB)のロックリングを回すためのスパナ。ロックリングの2つ以上の切り欠きにはめる歯が付いている。1歯は外径40mm用そして3歯は外径46mm用。
ロックリングレンチとも呼ばれる。
ねじ無し(スレッドレス)ヘッドセットにおいて、スターナット(スターファングルナット)をフォークの操縦管に装着するための工具でメーカーによって、スレッドレスナットセッター(Park
Tool )またはスターナットセッター(ホーザン)と呼んでいる。いずれも基本的な機能は同じ。
- スレッドレスナットセッター
スターナットの外径は操縦管内径よりわずかに大きい。スターナットの凹み側を工具のねじに取付け操縦管に水平に入れて、金槌で軽くたたいて押し込む。 操縦管上端から約15mmの位置まで押し込むと工具の段付き部が操縦管の上端に当たり、それ以上は押し込めないようになっている。この位置で十分な圧着力が得られる。
- スターナットセッター
スターナットの凹み側を工具(右写真)のねじに取付け、案内管(左写真)に入れて操縦管に接続し、工具を金槌で軽くたたいて押し込む。案内管によって容易に水平に挿入できる。
スターナットは炭素繊維強化樹脂製の操縦管には使えないので、炭素繊維強化樹脂製の操縦管にはプレッシャーアンカーを使う。これは専用工具を必要としない。
点検、保守、修理および清掃などのために、自転車を保持するスタンド(支持台)。
修理(リペア)スタンドとも言う。
つかみ(クランプ)によって、フレームの上管、下管またはサドル支柱などを保持する。
つかみを仂かせる機構としては、クイックリリース式、レバー式およびねじ式がある。
クランプで掴めないCFRP(カーボン)フレーム用もある。
つかむことのできるフレームの外径は24~41mm、24~50mm及び24~76mmなど。
つかみの高さは調節が出来る。高さ調整を油圧ダンパーで行うものもある。
高さ調節範囲は750~1360mm、900~1450mm及び1340~1700mmなど。
どの部品へも近づきやすいよう、つかみが360°回転できるもの及び折りたたみ式のものが多い。
足の数は2~4本。
作業テーブルに取り付ける形及び壁に取り付ける形がある。
折りたたみ式作業スタンドの質量は5~15kg(多くは6~12kg)。
作業スタンドに取り付けて、作業に必要な工具などを入れる皿(トレイ)。
自転車店及びホームメカニックなどで使う作業ベンチ。
独立のもの及び棚状に建屋に取り付けたものがある。
木製のもの及びテーブルは木製で足は金属製のものがある。
木製のテーブルに薄い金属を貼った形がある。
引出しの付いた形がある。
天板と床の間に棚を設けた形がある。
参考資料 「その他の工具・道具」 、「計測器」
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