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自転車のサドル支柱

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構造等
サスペンションサドル支柱
サドル支柱シム
サドル支柱クランプ
サドルクランプ
エアロサドル支柱
一体サドル支柱
可変サドル支柱
フォワードサドル支柱
サドル高さ
実質立管角
疲労試験

サドル支柱はフレームの立管(シートチューブ)とサドルを連結しており、支柱が立管に入る長さを変えることにより、サドル高さを調節できる。サドル支柱のことを米国ではシートポストそして英国ではシートピラーと呼んでいる。

構造等

高さ調整

フレームの立管へのサドル支柱の差込長さを変えることによって、サドル高さを調節できる。安全上、はめ合わせ限界標識が刻印されているので、その限界以上にサドル支柱を立管より出してはならない。限界標識が無い場合は、支柱外径の2.5倍以上差し込む。レール中心線から限界標識までの距離は有効サドル支柱長となる。有効サドル支柱長は200~420mm。マウンテンバイクのサドル支柱はロード車のそれよりも長い。位置決めがし易いように、目盛をつけた支柱もある(上図右)。

サドルクランプ

サドルクランプでサドルのレールを固定する。クランプと支柱が一体となった形およびクランプが独立の形(シティ車など)がある。サドルを安定して支持するために、クランプ幅は35mm以上あることが望ましい。サドル支柱はサドル支柱クランプで立管に固定する。クイックリリースのクランプで固定する部品として、クイックリリースクランプがある。

オフセット

一般に、サドル支柱とクランプとの間にオフセットがある。オフセットは0(オフセットなし)~50mm(例えば、25mmまたは40mmなど)で、実質立管角(有効立管角)およびコクピット長に影響する。セットバック(後退)とも呼ばれる。サドルクランプがサドルレール中央より離れすぎる場合および脚長の長い人は後退を必要とすることがある。大きな後退を必要とするときは、立管角(シートチューブ角)が大きい可能性がある。

支柱外径

サドル支柱の外径は、立管の内径に対応していなければならない。サドル支柱外径は標準化されておらず、21.15~31.8mmまで、ほぼ0.2mm間隔であり混乱しているが、25.4mm、27.2mm及び31.6mmが多い。この外径は、はめあい限界標識の下方に刻印されている。

支柱材質

サドル支柱の材質は、鋼(ニッケルクロムめっき)、アルミ合金、チタン合金またはCFRPなど。アルミ合金製のサドル支柱は、鋼製の立管に入れると雨水によって電解腐食を起こして膨らみ抜けなくなるので、腐食による固着防止のためグリースを塗布して差し込む。ただし、CFRP製のサドル支柱はグリースを塗布してはならない。

長さ

外径27.2mmのサドル支柱の長さを打点して下のグラフに示す。長さは、250mm、300mm、350mmおよび400mmのものが多い。立管長の短いフレームは、長いサドル支柱を必要とする。サドル支柱が長いとフレームとしての剛性は低下する。

質量

外径27.2mmのサドル支柱の質量を打点して右のグラフに示す。ほとんどのサドル支柱の質量は150~350gの範囲に分布している。質量の違いは、長さのほか、材質、肉厚、頭部の大きさ及びオフセット距離によって生じている。軽量にするために、トリプルバテッド管を使ったものもある。支柱の剛性は、材質のほか、短い長さ、大きい外径および大きい肉厚によって大きくなる。

体重制限

乗車する人の体重制限をしているメーカーがある。一例は、カーボン(CFRP)製で体重85kg以下。

サスペンション サドル支柱

概要

サドルへの衝撃を緩和するために、緩衝器(サスペンション)の付いたサドル支柱。舗装路の走行においてはその必要性は乏しく、脚力のごく一部が吸収されるという欠点もある。欧州の石畳の道などを想定している。

緩衝器の種類

(1) 弾性体(ゴムなど)、(2) コイルばねと弾性体の組合せ、(3) コイルばねと空気ばねの組合せ、(4) コイルばねとガスばねの組合せ、(5) 平行四辺形リンクと弾性体の組合わせ、など。

仕様

(1)長さ: 350~400mm、(2)支柱外径: 25~32mm、(3)行程(トラベル): 30~65mm、(4)質量: 300~500g、(5)材質: 支柱材質はアルミ合金など。

サドル支柱シム

サドル支柱の外径が立管(シートチューブ)の内径より小さい場合に、そのすき間を埋める円筒状の適合部品。シムが立管に落ち込まないように、上部には縁(リップ)が付いている。シム径の一例は、内径(支柱外径)27.2mmそして外径(立管内径)28.6~32.4mmおよび内径(支柱外径)25.4mmそして外径(立管内径)26.0~31.8mm。長さは、~100mm。製法としては、薄い板材をロールで丸めて作る方法及び棒材を機械加工して作る方法がある。材質はアルミ合金、黄銅およびサーモプラスチックなど。

サドル支柱クランプ

サドル支柱(シートポスト)をフレームの立管に固定するために、立管(シートチューブ)の上端にかぶせて締付ける環状部品。緩めてサドル高さを調整するために使う。パニアラック取付座を付けた形もある。固定方法には次の4種類がある。

六角穴付きボルト

六角穴付きボルトでクランプを固定する。ボルトは六角レンチで回す。

レバー付きボルト

ボルトに付けた折りたたみ式のレバーで回す。シティ車などに使われている。

スキュアー

クイックリリースレバーの開閉でカムを操作して工具を使わず簡単に出来るようにした方式。クランプのボルトに替えて付ける。密閉カム式(左写真)および開放カム式(右写真)がある。密閉カムはカムがキャップの中にあり注油してもカム部が粉塵の付着で汚れない。開放カムはカムとレバーが一体となっているため生産原価は少し安く質量はやや小さい。

クイックリリースクランプ

工具を使わずクイックリリースレバーの開閉で簡単に出来るようにしたクランプ。マウンテンバイクで丘上りの時はサドル高さは正常位置とし、丘下りの時は運転しやすいようサドルを下げるために考案された。

材質

アルミ合金またはチタン合金など。

サドルクランプ

概要

サドル(具体的にはサドルレール)をサドル支柱に固定するための部品はサドルクランプと呼ばれている。サドルの前後位置および前後の傾き角度が調節できるようになっている。

クランプ

クランプはサドル支柱と一体になったもの(右上図)及び独立のもの(やぐら)がある。サドルレールをつかむクランプ部のつかみ幅(クランプ幅)は40mm程度。サドルレールを安定して支持するために、クランプ幅は35mm以上あることが望ましい。

サドルの左右のレールを、1本のボルトで締める 1ボルトシートポスト 及び2本ボルトで締める 2ボルトシートポスト がある。

やぐら

やぐらはU字形をしており、サドル支柱を挟んで菊座ボルトおよびナットで締付けて固定する。菊座(切込み数は48)およびやぐらを固定するナットを緩めると、サドルの前後位置および前後の傾き角度が調節できる。やぐらはシティ車などに使われる。

マイクロアジャスト

サドルクランプの角度、従ってサドル角度が微調整できるクランプはマイクロアジャストと呼ばれる。2本ボルト(または1本ボルト)で無段階に角度調整できるもの及び0.5°おきに調整できる形などがある。無段階調整できる形の一例(右図)は、クランプ下部が円弧状になっており、同じく円弧状になった支柱上端の中で回転する。前後のボルトの引きの違いによって角度が決まる。なお、サドル角度の標準は0°(水平)。

エアロサドル支柱

空気抵抗を減らすために、サドル支柱の断面形状を楕円または涙形などの流線形にしたもの。フレームの立管に入る部分は円形断面となっている。軽量化および任意の断面形状とするため、一般に材質はCFRP(炭素繊維強化樹脂)。

一体サドル支柱

概要

特殊なサドル支柱として、サドル支柱がフレームと一体となった形。立管(シートチューブ)がサドルの下まで伸びており、立管がサドル支柱を兼ねている。上図に3例を示す。

自分に合ったフレームサイズなどが既に分かっている競技者などを主な対象としている。サドルクランプ部は、サドル支柱に差込む形が多いが、被せている形もある。

インテグレーティッド シートポスト(ISP)と呼ばれることもある。立管が上管(トップチューブ)から上に伸びた部分は、シートマストと呼ばれることがある。

特徴

主に、炭素繊維強化樹脂(俗に言うカーボン)製のフレームに使われる。軽量化および意匠などを意図している。サドル支柱の幅が立管の幅と同一となるため、サドル支柱の剛性は少し大きくなる。立管とサドル支柱の間に雨が入らない及びサドル支柱が立管との間で滑りがない、という利点もあるが、一体型でなくともこのような問題はない。

問題点

サドル高さを調節するには、支柱を切断する必要がある。サドルレールからサドル上面までの高さが異なるサドルと交換すると、サドル高さが合わなくなる。運搬のためにサドルを下げることはできない。高くするためにスペーサーを入れるようにしたメーカーもある。

可変サドル支柱

概要

レバー操作により、走りながら数秒でサドル高さを変えられるサドル支柱。フレームの立管に差込んで高さを決めてサドル支柱クランプで固定する。ドロッパーシートポスト及びドロッパーポストとも言う。

用途

登り下りの多いクロスカントリー、丘下り(ダウンヒル)およびフリーライドなどのマウンテンバイク用の可変高さのサドル支柱として使われる。登りではサドルを高くし、下りではサドルを低くする等により最適な乗車姿勢で走れるようにする。

サドル

サドルレールの付いたサドルが取り付けできるが、I ビームサドルが取付できる形もある。

操作

操作レバーは、サドル支柱上部(サドル下)にある形およびハンドルに付けて遠隔操作する形がある。遠隔操作のレバーと可変サドル支柱は、ロープの入ったアウターで連結されている。何れも、下げる場合はレバーを押してサドルに体重をかけると下がり、レバーを開放するとサドル位置が固定される。

上げる場合はレバーを押して腰を浮かせる。ばねの力でサドル支柱(サドル)が上がり、レバーを開放するとサドル支柱位置が固定される。

アウターは可動部に連結した形及び静止部に連結した形がある。流体式に作動させる形もある。

ストローク

調整範囲(ストローク)は75、100、125又は150mmなど。トラベルとも言う。クロスカントリー及びサイククロスには短いストロークのものが使われる。登り(最上位)、トレイル(登り-40mm)及び下り(最下位)の3モードを操作レバーで選定できる形がある。操作レバーで5mm間隔に調整できる形がある。

外径

支柱の外径は、27.2mm、30.9mm又は31.6mmなど。立管の内径に適合しなければならない。支柱にキーを設けて回転しないようにした形がある。

長さ

100~450mm。ストロークが大きいと長くなる。

質量

480~650g。

フォワードサドル支柱

前方に変位させたサドル支柱。英語の発音は、フォワードではなくフォーワード(前方に)に近い。約73°の立管角を実質的に約78°に大きくする。ロードバイクの立管角は約73°そしてトライアスロンバイクの立管角は約78°。変位の方法として、サドルクランプ部を前方に変位させた形及びサドル支柱を前方に曲げた形がある。

サドル高さ

水平のサドル高さには上図のA、BおよびCの3種類がある。サドル高さAは人の出力およびペダリング効率に影響する。

サドル高さは次のようにして決める。ペダルを下死点とし、足指の付け根のふくらみをペダル軸上にしたとき、ひざが少し曲がる高さとする。または、ペダルを下死点とし、かかとをペダル軸上にしたとき、ひざが伸びる高さとする(これにより足指の付け根のふくらみをペダル軸上にしたとき、ひざが少し曲がるようになる)。

これは出力を重視した設定であるので、効率を重視する長距離走行およびこれらの高さが自分に合わない場合は、サドル高さを0~10mm下げたほうが良い。ペダルを漕いだとき、お尻が左右に振れるのは、サドルが高すぎるから。

サドル高さの調節は、立管上部のサドル支柱クランプのボルトまたはレバーを緩めて行う。サドル支柱には、はめ合わせ限界標識が刻印されているので、その限界以上にサドル支柱を立管より出さない(取付強度上)。限界標識以上に上げなければ合わないとすれば、それはフレームサイズが小さいため。

実質立管角

ペダルを漕ぐためにサドルに座るので、サドル位置はボトムブラケット(BB)芯が基準となる。BB芯からサドルに坐骨が乗る部分へ直線を引くと、その直線が路面となす角度は実質的な立管角度(人間立管角)となる。

一般には、サドル支柱が差し込まれている立管が路面となす角度が立管角(シート角)と呼ばれている。立管角は75°が平均的な角度である。75°を超えるときつい角度で、75°未満は緩やか角度。フレームサイズにもよるが、立管角が1°きつく(大きく)なると、ペダル位置は約10mm後方へ移動する。逆に、立管角が1°ゆるく(小さく)なると、ペダル位置は約10mm前方へ移動する。一般に、緩やかなシート角度は長距離走行に向いており、きつい立管角は短距離高速走行に向いている。

標準状態では、人間立管角は機械立管角と近似しているか又はやや緩やかであることが多い。しかし、サドルはレール上を前後に移動できること、およびサドルの形状などによって座る位置が異なるために、人間立管角は機械立管角とかなり異なることがある。

次に、人間立管角(実質立管角)が計算できる計算器を示す。同計算器のサドル鼻水平位置としては、BB芯からサドル先端(鼻)までの後方水平距離を入力する。サドル先端がBB芯の前方にある場合は距離に-(マイナス)を付ける。坐骨位置はサドル先端から坐骨までの水平距離。

所定事項を半角数字で入れて、[計算]を押して下さい。実質立管角(有効立管角)が計算できます。

実質立管角 計算器
サドル高さ
(路面から)
mm
BB高さ mm
サドル鼻水平位置
(BB芯から)
mm
坐骨位置
(サドル鼻から)
mm

実質立管角 °
計算例
サドル高さ890mm、BB高さ275mm、サドル鼻位置後方へ20mm(前方の場合は-20のように-を付ける)そして坐骨位置170mmの場合、実質立管角は72.8°となる。

疲労試験

「JIS D9403 自転車-フレーム部品」に規定のあるサドル支柱の疲労試験方法を次に示す。A法またはB法のいずれかで試験して、破損または目に見える亀裂があってはならない。

A法

シートラグに模したジグの中に、サドル支柱をはめ合わせ限界標識まで挿入し、通常の締付け金具で固定する。サドル支柱の軸は水平に対して73度傾ける。第1段階および第2段階の2段階の動的試験を行う。各段階における加振力の繰返し回数は、それぞれ5万回とする。最大周波数は25Hzとする。

第1段階
サドル支柱に締め付けたサドルに模した試験用アダプターの両端部の鉛直下方へF4の加振力(表1)を交互に加える。試験用アダプターはサドル取り付けに適切なその最上部に固定し、かつ、試験用アダプターの全長の中央部が取付ボルトの位置にくるようにする。加振力は、中央部分の前後それぞれ70mmの位置に加える。交互に力を加えることを加振力の1回とする。
表1 加振力 (JIS D9403)
材質 加振力 [N]
F4 F5
鉄系構成部品 850 650
非鉄系構成部品 1,200 900
第2段階
F5の加振力(表1)をサドル支柱の主軸に対し直角方向後方へ加える。1本柱の場合は、サドル取付を意図した管部分の中央部に力を加える。水平方向に延長部分のあるサドル支柱の場合は、管の中心線の延長部分の交点に力を加える。

B法

上図のように、シートラグに模したジグの中に、サドル支柱をはめ合わせ限界標識まで挿入し、通常の締付け金具で固定する。サドル支柱の軸は水平に対して73度傾ける。サドル取付部に荷重バーを取付けて、サドル支柱の調整ボルトを30Nmで締付け、荷重バーのA点およびB点に上下方向各200Nの交番荷重を毎分60回の速さで20万回繰返し加える。

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