物体が変形をしにくい物理的性質。具体的には、物体を変形させるのに要する外力の大きさ(単位の例は[N/mm])。変形には、引張り、圧縮、曲げまたは捩りなどがある。
高剛性のフレーム、ホイール及び部品は、同じ変形をさせるのに大きな外力を必要とする。同じ外力に対しては、変形量が小さい。
剛性は材料の特性(具体的には縦弾性係数)と形状によって決まる。炭素鋼、チタン、アルミおよびCFRP(炭素繊維強化樹脂)の剛性を比較すると、チタンは炭素鋼の1/2強、アルミは炭素鋼の1/3強そしてCFRPは炭素鋼の約60%でチタンよりやや大きい。フレームを構成する管の形状についてみると、質量が同じなら外径を大きくして肉厚を薄くすると剛性は大きくなる。クランクの場合、質量が同じなら中空にして幅を大きくすると剛性が大きくなる。
フレームの剛性には、縦(垂直)剛性および横剛性があるが、一般に縦剛性が大きいと横剛性も大きい。
競技者(プロ)には、フレーム並びにクランク及びクランク軸など各種部品も、剛性が大きい(高剛性)ものが力の損失が少なく、かつ加速性も良いとして好まれる。