トルクとは
締付トルク 計算器
締付腕力 計算器
標準締付トルク
トルク換算表
トルクレンチ
トルクとは
トルクは、ねじり力、回転力または力のモーメント。トルクは、力(単位はニュートン)とその力が働く点までの距離(単位はメートル)の積(単位はニュートンメートル)。
式にすると、
トルク [Nm] = 力 [N] x 距離 [m]
次の3種類のトルクがある。
- 締付けトルク
- 工具で部品のねじなどを締付けるトルク。トルクレンチで設定できる。
- 駆動トルク
- ペダルおよび後輪などを駆動するトルク。
- 制動トルク
- リムブレーキまたはハブブレーキで制動するトルク。
締付トルク 計算器
トルクレンチが無い場合に、締付トルクを推測する試みです。
めがねレンチなどでナットやボルトを締めるとき又はスパナなどでペダルなどを締め付ける時のトルクを推測する計算器です。計算するには、自分の締付腕力の値が必要。
腕力には個人差があり、150~350N(ニュートン)。締付腕力が分かれば、ナット芯と締付ける手の中指との距離を変えることにより、締付トルクを任意に設定できる。
レンチに対する締付腕力およびその時のナット芯・中指間の距離を半角数字で入れて、「計算」を押して下さい。締付けトルクが出ます。
- 計算例
- 締付腕力が200N、そしてナット芯・中指間の距離が180mmの時、締付トルクは36Nm(ニュートンメートル)となる。
締付腕力 計算器
ナットなどを締付けるトルクをトルクレンチで測り、そのトルクより腕力を計算する計算器。トルクレンチは自転車店または定期検査を依頼している自動車整備店の店頭で借りて、自分の腕による締付トルクの指示を読み、その時のナット芯と締付けた手の中指間の距離を測る。
トルクレンチに加えた締付トルクおよびその時のナット芯・中指間の距離を半角数字で入れて、「計算」を押して下さい。締付腕力が出ます。
- 計算例
- トルクレンチの指示が43Nmそしてナット芯・中指間の距離が230mmの時、締付腕力は187N(ニュートン)となる。
標準締付トルク
ねじまたはボルトの呼びに対する標準締付トルクを下表に示す。ただし、取扱説明書記載の締付トルクを優先する。
ねじ または ボルトの呼び |
標準締付トルク [Nm] |
---|---|
M3 | 0.6 |
M4 | 1.5 |
M5 | 3 |
M6 | 5 |
M8 | 13 |
M10 | 25 |
M12 | 42 |
M14 | 68 |
M16 | 106 |
注: Mはメートルねじの記号。例えば、M8はねじの呼び径が8mmのメートルねじ。
参考: 締付トルク例
トルク換算表
換算したい単位が1となっている行を見ます。例えば、12 lbft を Nm に換算したい場合は、 lbft が1となっている行(一番下の行)を見て、
1 lbft = 1.36 Nm、従って 12 lbft = 12 x 1.36 Nm = 16.3 Nm
Nm | kgfm | kgfcm | lbft |
---|---|---|---|
1 | 0.102 | 10.2 | 0.738 |
9.81 | 1 | 100 | 7.23 |
0.0981 | 0.01 | 1 | 0.0723 |
1.36 | 0.138 | 13.8 | 1 |
トルクレンチ
ボルト又はナットの締め付けトルクを指示することにより、指定トルクで締め付けができるようにしたレンチをトルクレンチと言う。使用できるトルク[Nm]の範囲がある。
トルクは間接的にボルトに働く張力を表している。多くは左ねじにも対応できるようになっている。次のような形式がある。
プリセット形
使用前にトルクを設定できる。ボルトなどを締めて設定トルクに達すると、音や感触などで分かる。設定は指針式とデジタル式がある。 設定範囲はメーカー形式によって異なり、一例は、0.3~1.5Nm、0.6~3Nm、1~8Nm、2~12Nm、2~25Nm、10~50Nm又は20~100Nmなど。
ダイヤル形
締め付けトルクをダイヤル目盛で指示するもの。
プレート形
アームがトルクに応じてたわみ、それに付いている指針がトルク目盛板上を動いて指示するもの。ビーム形とも言う。
ねじ用
トルクの小さいねじ用のプリセット形トルクレンチ。写真の例では、トルクは2Nmから16Nmまで0.5Nmおきに設定できる。ビットは交換式となっている。