産婦人科
妊婦になったとき自転車に乗ってよいかどうかは、産婦人科医に相談するのが一番良いが、自転車に理解の無い産婦人科医がいるかも知れない。
妊婦の運動
自転車の運動は、健康に良いことが知られている。
妊婦の運動に関する米国産婦人科大学(ACOG)の報告の結論は、「多くの女性は、妊婦の間に運動を続けらないために健康の改善というありうる利点をえられない、という理由はないと思われる。」
そして、ACOGは周に3回以上の運動が望ましいとしている。
米国スポーツ医科大学(ACSM)によれば、「健康な妊婦は、毎日でなくとも少なくとも30分の適度の運動が望ましい。」
参考:自転車の病気予防効果
障害
健康な妊婦は、適度の運動が早産、流産、胎児の障害および妊婦の障害になるという研究報告はないと言われている。
自転車の振動による早産、流産および胎児の障害などの危険率は、自転車に乗らない人の胎児の危険率と変わらない。
走行注意点
- サドルを低くして両足が路面につくようにする。
- ハンドルを上げて直立に近い乗車姿勢とする。
- 暑い日には自転車に乗らない。
- 水筒を携帯して水分補給を十分に行う。特に妊婦は一般の人より発汗量が多いので、水分補給は大切。
- 心拍数が140bpmを超えないようにする(ACOG)。シティ車で普通に走っておれば超えることはない。
- 疲れた体で自転車に乗らない。疲れたら休む。
- 転倒しても胎児には影響はないとも言われるが、医者の診察を受けることも必要。
赤ちゃんへの影響
米国のバーモント大学のJames Clapp の次のような研究がある。
妊婦のときに運動するグループ(A群)および運動しないグループ(B群)に分け、母乳を与える等のその他の条件は同じとして赤ちゃん(子供)を比較した。妊婦の運動はランニング、エアロビックスおよびクロスカントリースキーを、毎週少なくとも3回以上30分間以上行った。運動しないグループの運動は歩行だけとした。5歳になったときに2群を比較したところ、体重はA群は正常であったがB群はやや太り気味であった。知能テストおよび言語能力は、A群がB群を上回っていた。