動力
人が出せる動力
動力体重比
動力体重比 計算器
動力 計算器
動力
動力は単位時間にする仕事。式にすると、
動力 = 仕事/時間 (1)
仕事の単位をNm(ニュートン・メートル)そして時間をs(秒)とすると動力の単位はW(ワット)となる (W=Nm/s)。
ペダルで動力を伝達する場合は、
動力[W] = 2π x トルク[Nm] x 回転数[rpm] / 60 (2)
または、2π/60 = 0.105 であるから、
動力[W] = 0.105 x トルク[Nm] x 回転数[rpm] (3)
となる。
この式を見ると、ペダルに加える回転力(トルク)が大きく、かつ回転数が大きいと、動力は大きくなる。
人が出せる動力
自転車に乗った人が出せる動力は、体力や訓練の程度などによって、個人差が大変に大きい。以下は人が出せる動力の目安です。
- 100W
- ほとんどの人が、長時間連続して出せる動力。
- 200W
- サイクリングに熟達した人が、長時間連続して出せる動力。
- 250W
- 電動補助自転車の定格動力。これに一般の人の動力を加えると、ランス アームストロング並みの動力となる。
- 400W
- ツール・ド・フランス級の競技者が、長時間連続して出せる動力。ランス アームストロングは370W強を連続して出している。
- 500W
- ツール・ド・フランス級の競技者が、1時間に渡って出せる動力。
参考:100W(ワット) = 0.136馬力(ps)
参考:「動力計」で計測できる
動力体重比
概要
動力[W]と体重[kg]の比を動力体重比(パワーウエイトレシオ)と呼ぶ。言い換えれば、体重1kgあたりの動力W(ワット)は動力体重比となる。坂登りなどでは動力体重比が大きいと有利となる。登坂は人と自転車を高いところへ持ち上げるのと同じなので、動力が大きくかつ軽いと持ち上げ易い。
計算式
次に示す、
動力体重比 = 動力[W]/体重[kg]
一般に、動力としては持続できる最大動力を使う。
例えば、持続できる最大動力が250Wそして体重が60kgの場合、動力体重比=250W/60kg=4.2W/kgとなる。
実例
ツール・ド・フランスの競技者の動力体重比は5~6W/kg。1996年のツール・ド・フランスで優勝したBjarne Riisの動力体重比は480W/68kg=7.1W/kgであった。訓練をしていない男性の動力体重比は3W/kg以下のようである。女性の動力体重比は男性の85%程度。
動力体重比 計算器
動力体重比を計算する計算器を示す。動力は持続できる最大動力を入力する。
動力 計算器
競技者の体重と動力の間にはおよそ次の関係がある。
動力 = (定数) x (体重)0 .67
つまり動力は体重の0.67乗に比例している。
体重が大きいと筋肉量が多いから動力も大きくなる。その体重を自分で運搬しなければならないから動力体重比が重要となる。
上の式を使った計算器を示す。体重を入力すると競技者として望ましい動力が出ます。