チタン (titanium)

チタニウム(英語の発音はタイテニアム)の略語。密度は鋼材の約1/2と軽いが、アルミよりは重い。耐蝕性があるので、塗装やメッキは必ずしも必要でない。強さを表す引張強さは、純チタンが高張力鋼(ハイテン鋼)とほぼ同等で、チタン合金がクロムモリブデン鋼(クロモリ鋼)とほぼ同等。剛性を表す縦弾性係数は、鋼材の約1/2強(約6割=0.6)、アルミの約1.5倍。
管材にしてフレームなどに使われる。剛性が鋼管の半分強しかないことは、フレームにばね性があるとして歓迎されるよりも、加速性が悪い(加速のためにペダルに加えた力の一部がフレームの変形に使われる)として敬遠されるので、チタン管の管径を鋼管に比べやや大きくして鋼管フレーム並みの剛性を確保するというこが行われている。
材質にかかわらず管の特性として、外径を20%大きくすると剛性は約1.7倍になり、鋼管に対する剛性の比率は 0.6 x 1.7 = 1 となり、鋼管と同等となる。
20%の外径増により、質量も約20%増加するが、それでも鋼材よりは軽い。
チタンの欠点は、材料費が高い上、溶接および加工が難しいため加工費も高くつくこと。
最初のチタンフレームは1960年代に、英国のスピードウエルが生産した。1974年に米国のテレダインが最初の大量生産をした。
主なチタン合金を下表に示す。3Al-15V-3Cr-3Snは、加工性が比較的良好なので、歯形の加工が必要なスプロケットに使われている。

チタン合金名 添加物 引張強さ
[MPa]
縦弾性係数
[GPa]
主な用途
純チタン 330~550 106
3Al-2.5V Al:3%,V:2.5% 660 107 フレーム
6Al-4V Al:6%,V:4% 950 114 フレーム、リム
3Al-15V-3Cr-3Sn Al:3%,V:15%,Cr:3%,Sn:3% 820 スプロケット
(注) Al:アルミニウム、V:バナジウム、Cr:クロム、Sn:すず