概要
トライアスロン(三種競技)に使う自転車。水泳の後に乗り、降りて走る。
装備
装備に対する規則がUCI が規定するロード競技の規則より緩やかなため、エアロバーなどの独特の装備が考案された。
エアロバーにより空気抵抗の少ない乗車姿勢が取れ、かつ大きな動力が出せるように作られている。
ヘッド角
各社の寸法図のデータを使って、シート角およびヘッド角を打点したグラフを右図に示す。
ヘッド角の平均は72.5°である。
シート角
シート角の平均は76°である。ロードバイクの平均72°より大きい。これは乗車姿勢の違いによる。
ホイールベース
右上図に示す。フレームサイズが大きいと、ホイールベースも大きくなっている。
サドル
トライアスロンサドルが使われることがある。
リコール
Cannondaleは2013年モデルのSlice RSのブレーキプレートがゆるむことがあるとして約500台をリコールした。
メーカー
Airstreeem 、Argon 18 、Azzurri 、Boardman Bikes 、Cannondale 、Canyon 、
Ceepo 、Cervélo 、Cicli Pinarello 、Colnago Emesto & C 、Culprit Bicycles 、
Dimond Bike 、Felt Racing 、Fuji 、Guru Bicycle 、
Kuota 、LeMond Racing Cycles 、Look Cycle 、Motobecane 、Olson International 、Opus Bicycles 、Parlee Cycles 、Planet X 、Quintana Roo Bikes 、Scott 、Serotta 、Storck Bicycles 、Trek Bicycle 、Valdora Cycles 、Viner 、Vision Bikes 、Yaqui Cycles 、など。
参考資料 「自転車の種類」 トライアスロンバイク
蚊刺しパンクに対する耐パンク性を向上させるために、トレッド(踏面)と
ケーシング(タイヤ本体)の間に製造工程で入れるベルト。
ケーシングの上下(トレッド下及びチューブの上)に入れた形もある。
中央部の厚さは、厚いもので約5mm。
材質は天然ゴム、ナイロン繊維、アラミド繊維またはこれらの組合せなど。
アラミド繊維は耐パンク性が良好で耐久性も良いが、転がり抵抗は大きくなる。
ナイロン繊維の耐パンク性能はアラミド繊維に劣るが、転がり抵抗の増加は少ない。パンク保護レイヤー及び耐パンクベルトとも言う。
門外漢によるクロウスレシオに対する誤った呼び方。クロスレシオなるレシオはこの世には存在しない。クロウスレシオは、後輪スプロケット(カセットスプロケット)間の歯数が接近していること。
クロス(交差する)ではなく、クロウス(接近した)の意味。反意語はワイドレシオ。一般にロードバイクのスプロケットはクロウスレシオそしてマウンテンバイクのそれはワイドレシオとなっている。
参考資料 「後輪スプロケットのレシオ」
ブレーキ用及び緩衝器用がある。指定の油種及び粘度のものを使う。油種が異なると、Oリングなどがおかされる可能性がある。油種の異なるものを混ぜてはならない。
変速機及びブレーキを操作するワイヤー(ロープ)の先端がほぐれないようにかぶせる、外径が3mmほどの一方が閉となった金属性円筒に対する和製英語。
取り付け後、ペンチなどの工具でつぶして外れないようにする。ケーブルキャップ、ケーブルエンドキャップ及びケーブルエンドともいう。
メーカーは、Jagwire 、など。
蚊刺しパンクに対する耐パンク性を向上させるために、トレッドとケーシング(タイヤ本体)の間に製造工程で入れるベルト。
材質は天然ゴム、ナイロン繊維、アラミド繊維またはこれらの組合せなど。
タイヤ質量は耐パンクベルト質量だけ大きくなる。パンク保護ベルトとも言う。
概要
後荷台(リアラック)または前荷台(フロントラック)に乗せるバッグ。右端の写真は荷台に装着した状態。パニアと共に使うこともある。
トランクは旅行カバンのこと。ラックバッグ、ラックトップバッグまたはトランクパニアとも呼ばれる。
用途
旅行、ハイキング、通勤または買物などに使われる。荷台に容易に着脱できるよになっている。
仕様
(1) 防水仕様もある。
(2) 多くは、バッグ両側および後にポケットが付いている。
(3) 上面にバンジーコードが網状に付いていて用品を挟めるようにした形がある。
(4) 反射テープの付いているものもある。
(5) 手で下げる取っ手および着脱式のショルダーストラップが付いている形は、自転車を降りたときに手提げバッグ又はショルダーバッグとしても使うことができる。
(6) 上面に太陽電池が付いていて、走行中に携帯電話などに充電できるようにしたバッグもある。
(7) 底に緩衝材を入れた形もある。
寸法・容量
一例は、300x160x200mm。後荷台用のバッグ容量は10~20リッター。
メーカー
Arkel 、Axiom Performance Gear 、Lezyne 、Ortlieb 、Pletscher 、Po Campo 、Potenza Cycling Gear 、Toba 、Topeak 、など。
レベル | グループ名 |
上級プロ | Super Record |
中級プロ | Record |
プロ | Chorus |
競技 | Centaur |
熟練 | Veloce |
練習 | Mirage |
入門 | Xenon |
コンポーネント(構成品、要素)の略語(俗語)。
一般に構成品(コンポーネント)は部品の集合体。
例えば、自転車の構成品であるサドルはサドルレール等の部品で作られている。
自転車が大分類だとすれば、構成品は中分類そして部品は小分類となる。
コンポーネントは販売戦略上のグループ(部品群)を表すこともある。
カンパニョーロ社の販売戦略上のコンポーネント(グループ、部品群)名を右表に示す。
レベル名は公式のものではなく、仮につけたもの。
概要
駆動列のこと。後輪を駆動するための一連の部品群。
ペダル、クランク、ボトムブラケット、クランクスプロケット、チェーン、
後ディレイラーのプーリ、
後輪スプロケット及び後ハブなど。
トレインには列車の他に、列という意味がある。
駆動列には潤滑油又はグリースが必要な部品が多い。
ベルト駆動の駆動列もある。
効率
駆動列の効率に影響する要因は、スプロケットの大きさ、チェーン張力、潤滑及びたすき掛けなど。スプロケットが大きいほど効率は良い。効率は92~98%。
試験機
駆動系の部品の効率を測定する試験機(右上図)を作り、各メーカーの部品について測定してそのデータを個人に販売している業者がある。
そのホームページ。
乗車側
馬は左側から乗馬していたので、自転車も左側から乗るようにした。そのため、邪魔にならないようチェーンは右側にしたという説がある。
説とは関係なく、乗るときは足を上げるので右足が利き足の人は右からが乗りやすい。
工業用樹脂。強度、耐衝撃性、耐摩耗性および耐熱性などに優れ、機械部品などの工業用材料として使われる樹脂(プラスチック)。
具体的には、ポリアミド(商品名はナイロン)、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンオキサイドおよびその他多種あり。
ステムには、ハンドルステムおよびバルブステムがあるが、ハンドルステムを指することが多い。ステムは幹(みき)のこと。
一方のペダルを最下位(下死点)にして自転車を傾け、ペダルが接地したときの垂直線からの自転車の傾き角度。
コーナリング(曲がり)では自転車は傾くので、曲がり時にペダルが漕げるかどうかに関係する。
ペダル接地角は25°以上でなければならない(JIS D9301、一般用自転車)。
参考資料 「コーナリングの傾き」
スチレンとブタジエンを共重合させた合成ゴム。天然ゴムの代用品として開発された。タイヤなどに使われる。
耐油性はないが耐摩耗性および耐衝撃性がある。密度は0.93~0.94、引張強さは5~20MPaそして最高使用温度は120℃。
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6角 | 12角 |
六角ボルトまたは六角ナットなどを受け入れる6角穴または12角穴が一端にあり、他端にはソケットレンチと連結する四角穴の付いた工具部品。
四角穴の寸法は1/4、3/8、1/2および3/4インチなどがある。
六角ボルト及び六角ナットなどを回して締め付ける工具として使う。
一般には、電球のソケットのように、何かを受け入れて固定する穴をソケット呼ぶ。眼球の入っている穴もソケット(眼窩)と言われる。
ニッケルクロムモリブデン鋼。炭素鋼にニッケル(0.4~0.7%)、クロム(0.4~0.65%)およびモリブデン(0.15~0.3%)を加え強度を上げた鋼材。
クロムモリブデン鋼(クロモリ鋼)より強度が大きい。引張強さは、SNCM220が830MPa以上そしてSNCM240が880MPa以上。
ハンドル棒。一般には、棒(バー)を省略して単にハンドルと呼ぶ。昔々、名付けられた当時は、中実の棒が使われていたが、現在は軽量化のために中空の管が使われている。従って、現状はハンドル管。外径は22.2mmまたは23.8mm(ドロップハンドル)が一般的。ただし、ハンドルステムに固定する中央部は25.4mmなどと太くなっている。
空気抵抗を減らすために、水平部の断面形状を楕円管にしたものもある。
材質はクロムモリブデン鋼、アルミ合金およびCFRPなど。
参考資料 「ハンドル」
金属を一連の型の間で圧縮して所定の形状にする製法。金属を加熱し柔らかくして行う鍛造は熱間鍛造そして金属を加熱せず室温で行う鍛造は冷間鍛造と呼ばれる。
打撃・加圧により金属組織が均一緻密になり、引張強さ、耐摩耗性及び疲労寿命などが向上する。機械加工が不必要になるか又は最小限ですむ利点もある。
シマノのアルミ合金製の中空クランク は、左右それぞれ溝形の部品を鍛造で作り、それを合わせて溶接して作っている。
概要
流体または作動流体。流体ディスクブレーキおよび緩衝器などに使う作動流体。
ブレーキと緩衝器では作動流体の機能は異なる。流体が油の場合は作動油とも言う。
なお、英語ではフルードではなく、フルーイッドと発音する。
組成
鉱油系が多い。メーカーによって組成及び粘度が異なるのでメーカー指定のものを使う。
ブレーキ用
ディスクブレーキに使う作動流体はブレーキフルード(ブレーキ作動流体)と言う。
ブレーキ作動流体はブレーキ掛けによって温度が上がるので、指定の沸点のものを使う。
緩衝器用
緩衝器に使う作動流体はショックフルード(緩衝器作動流体)と言う。緩衝器作動流体は指定の粘度のものを使う。
自動車用
自動車用の作動流体を使っているメーカーもある。自動車用の作動流体は非鉱油系であり、シール材が侵されることがあるから鉱油系のブレーキに使ったり混ぜたりしてはならない。
自動車用は腐食性及び毒性がある。
パンクの一種であり、画鋲、針、くぎ、針金片または鋭角のガラス破片などの異物が刺さってチューブに穴が開き空気の抜けるパンク。
前輪ではねた異物が立ったところを前輪より荷重の大きい後輪が踏むなどして、後輪が蚊刺しを受ける確率が大きい。
サドルの中央部またはその近くにあけた穴。特に女性の陰部(会陰)への圧迫および痛みを減らすことを意図している。穴の形状は楕円など。
穴が上皮で覆われているものおよびジェルを入れたものもある。穴のあるサドルは穴あきサドル、溝つきサドル及びカットアウトサドルとも呼ばれる。
物質の単位体積の質量。例えば、1m3の質量が1,000kgなら、密度は1,000kg/m3となる。4℃の水の密度は1,000kg/m3。
密度が小さいと軽い。炭素鋼の密度と比較すると、アルミ合金の密度は約1/3、チタン合金の密度は約1/2そしてCFRP(炭素繊維強化樹脂)の密度は約1/5である。
サスペンションが付いていないフレーム、フォークまたは自転車。サスペンションを付けることのあるマウンテンバイク等に対して主に使われる。
シティ車のサドルのばね(ばねサドル)およびサドルレールはサスペンションの役目をするが、フレームまたは自転車としてはリジッドの範ちゅうに入る。
概要
ハブに取り付け共に回転する、ディスクブレーキの円盤。ブレーキディスク及びディスクブレーキローターとも言う。
ブレーキローターをキャリパーのブレーキパッドで締付けて制動する。
次の意図でローターに複数の穴をあけている。
(1)穴の淵でパッドの表面を清掃する。(2)軽くする。(3)穴の換気作用で放熱をよくする。
型式
分割形及び一体形がある。分割形は、スパイダーにローターをM4などのボルト6本(又は5本)で固定している。それぞれ適切な材質とする。
大きさ
ローターの大きさは外径で表し、140、160、(165)、180、(185)、200および(203)mmなど。140mmは後輪用。
クロスカントリー(XC)バイクには160mmローターそして丘下り(DH)バイクには200mmローターが使われることが多い。
前輪と後輪ではローター径が異なることが多い。例えば、前輪は180mmそして後輪は160mmとした形がある。
フレーム及びフォークのスペースから200mmのローターは取付できない形がある。
大きいほど制動トルクが大きくかつ放熱性も良い。ただし、やや重くなる。
厚さ
1.8mm及び2mmなど。
取付方式
ローターを取付けるハブの台座(マウント)は、センターロックおよびボルト取付のISがある(右上図)。
センターロックはシマノの特許でスプラインで回り止めをしてロックリングで固定するので作業は早い。ISは6本のボルト(M5など)で固定する。
取付手順
ボルト取付方式(IS)は、ボルト(
ローターボルト)締めによってローターが歪まないように少しずつ右図の順序(1→3→5→2→4→6)で均等に締める。
緩めるときも同じ順序で均等に緩める。
アダプター
シマノのセンターロック台座を6穴ボルトのローターが使えるように変換する部品として、
センターロックアダプターがある。
放熱
放熱性を良くするために、アルミ合金フィンを付けた形がある。温度が約40℃低くなるという。
形状、模様
ウエーブローターと称する形状がある。模様で構成した、マウンテンバイク用のローターもある。
多層ローター
軽量化のために、ステンレス鋼をアルミ合金に積層(アイステック)または鋼をカーボン(CFRP)に積層した、
3層ローターがある。
材質
材質は高炭素鋼、ステンレス鋼、チタン合金、アルミ合金及びカーボンセラミックなど。
ローターはチタン合金とし中央部(ローターキャリアー)はカーボン又はアルミ合金として軽量化した形もある。
磨耗
硬度が大きいほど磨耗は少ない。アルミ合金製は軽いが磨耗は早い。
質量
各社の金属性ローターの質量を打点したグラフを示す。外径180mmのローターの質量は、約150gである。
外径160mmのカーボンセラミック製ローターの質量は、約60gである。
精度
「ディスクの外縁部内側5mmの位置における横ぶれは0.8mm以下」(JIS D9414、自転車-ブレーキ)と規定しているが、0.2mm以下であることが望ましい。
また、ローターの左右の平行度は0.02mm以下であることが望ましい。平行度を出すためにはローターの左右の面を同時に加工する。
平行度が悪いと、ブレーキ掛けにおいて脈動による振動及び騒音が生じることがある。
リコール
Cannondaleは2013年モデルのSlice RS(トライアスロン及びタイムトライアルバイク)のブレーキローターがゆるむことがあるとして約500台をリコールした。
メーカー
シマノ 、ヨシガイ 、AbsoluteBlack 、Alligator 、Ashima 、BBB Bike Parts 、Bitex Industrial 、Braking 、Carbon-Ti 、Clarks Cycle Systems 、Fibrax 、Formula Brake 、Gatorbrake 、
Gusset Bikes 、Hayes Disc Brake 、Hope Technology 、Interloc Racing Design 、Kettle Cycles 、LLS 、Magura 、Moment Industries 、Mucky Nutz 、
Quad Technologies 、Ravx 、SRAM(Avid) 、SR Suntour 、Scrub Components 、Tektro Technology 、Trickstuff 、Uberbike Components 、
Xi'an Changda Titanium Products 、
など。
ペダル1回転で進む距離(展開または進展)。ロールアウトとも言う。 展開(ディベロップメント) = ギア比 x 後輪外径 x 3.14
自分の常用展開(例えば3m~6m)はクランク中間スプロケットと後輪スプロケットの3~5個で得られることが望ましい。仏語の développment が語源。
参考資料 「多段展開 計算器」
複数のクランクスプロケットの中で、外側にある大きい(歯数の多い)スプロケット。
その歯数は、2段構成のロードバイクでは46~56T、マウンテンバイクでは32Tそして3段構成のロードバイクでは46~53T、マウンテンバイクでは44~48T。
デュポン社によって1935年に開発され、1938年に公表された世界初の合成樹脂の商品名。一般名はポリアミド。
当初は人工の絹糸として繊維にしストッキングに使われたが、現在は工業用樹脂としても使われている。密度は1.15そして引張強さは70~110MPa。
異なるサイズの六角ボルトおよび六角ナットなどが締め付けできるよう、異なるサイズのソケットが取り付けできるレンチ。
ラチェットが内蔵されているので、左右の動きで締め付けできる。 ソケットとレンチ(ラチェットハンドル)との接続は、ラチェットハンドルからから下に出ている四角柱(角ドライブ)をソケットの四角穴に入れることによって行う。
四角の寸法はJIS B4636-1(ソケットレンチ、12.7角ドライブ)では12.7mmそしてJIS B4636-2(ソケットレンチ、6.3~25角ドライブ)では6.3mm、10mm又は12.5mm。
ソケットがボルトまたはナットにかぶさる穴は、6角および12角がある。
ラチェットハンドルと各種サイズのソケットがセットになっているものもある。
ソケットがラチェットハンドルから下に突き出ているので、他のレンチではハンドルが邪魔になるような場所にも使うことができる。
ステンレス鋼の略語。鉄にクロム(Cr)を12%以上含有させると腐食しないことを、英国人ベレアリーが発見したのが始まり。
現在、ステンレス鋼の種類は非常に多いが、代表的な鋼種はSUS304(18Cr-8Ni)およびSUS316(18Cr-12Ni-2.5Mo)。SUS316の方が高価。
概要
心拍数を計測する計器。スポーツ用の心拍計は、素肌の胸にセンサーの付いた胸帯(チェストストラップ)を装着して服を着る。
測定値は指示器へ無線で送信するのが一般的。
指示器
指示器は腕に付けるもの及びハンドルに付けるものがある。
腕に付ける形は時計と一体となっており、心拍時計(ハートレイトウオッチ)と呼ばれることもある。
指示器がサイクルコンピュータと一体となった形もある。
原理
(1) 胸帯に細長い電極が2つ付いていて、心臓の鼓動によって発生する電圧を検知する。
(2) 指の脈拍を検知する(右図)。
(3) 腕時計の背面から2本の緑色のLED光を出し、皮膚下の血流から検知する。
付属センサー
心拍計の他に時計、温度計、高度計、気圧計および方位計(コンパス)の付いた形もある。
機能
メーカー・形式によって異なるが、次のような機能がある。(1)最大心拍数に対する割合[%]の表示、(2)設定した心拍数の上限および下限において警報音を出す、(3)訓練ゾーンを設定する、
(4)運動強度の表示(サイクリンク)、(5)エネルギー消費量の表示、(6)メモリー、(7)バックライト、(8) 時刻、(9) タイマー、(10) 防水 及び (11)GPS受信機を内蔵して走った距離を表示するなど。
プロトコール
センサーと表示器間のデータの伝達又は貯蔵を制御するための標準手続きであるプロトコールとしては、多くのメーカーがANT+を使っている。
メーカー
カシオ計算機 、キャットアイ 、シマノ 、セイコーエスヤード 、タニタ 、日本精密測器 、ファースト・ランニング(F-RUN) 、Acumen(Vetta) 、Adidas 、Alpha 、
Ekho、Garmin 、
Healthcare Technology 、MIO 、Oregon Scientific 、Polar Electro 、Sensor Dynamics 、Sigma Sport 、Suunto Oy 、Timex など。
参考資料 「心拍数と運動強度」 、「動力計算器」(心拍数などから動力を計算する)
主に米英で使われる、ヤードポンド法の長さの単位。1フート(複数形はフィート)の1/12の長さ。1 インチ=25.4 ミリメートル。
ISO
は認めていないので、英米もミリメートルに置き換わっている。日本の計量法は第8条において、商取引にインチを使うことを禁じている。
概要
自転車スタンド。自転車を吊るす支柱など。
用途
自転車の保管および展示などに使う。
種類
支柱の支持方法には、次の4種類がある。
(A) 床に上に置く台(足など)で自立支持する。
(B) 壁に持たせ掛けて支持する。
(C) 床と天井で突っ張って支持する。
高さ調節範囲は190~330cmなど。石膏ボードの天井には向かない。
(D) 壁に持たせ掛けて支持する。木製。
(X) プラスチック製のスタンドで後輪を支持する。前方に倒れないように、サドル支柱とスタンドは帯で連結している。
スタンドの両側には工具等を入れることが出来る。
赤色のふたが付いている。
メーカー
甲(Kabuto) 、Delta 、Quarterre 、ZicTech 、など。
物体に加えた力(応力)とそれによる変形量(ひずみ)の比。式にすると、 縦弾性係数 = 応力/ひずみ。
縦弾性係数が小さいと、小さい力で大きな変形が生じることを示している。縦弾性係数が大きいと、剛性が大きい(高剛性)。
炭素鋼の縦弾性係数と比較すると、アルミ合金は約1/3そしてチタン合金は約1/2であるから、いずれも炭素鋼より剛性が小さい。
複数のクランクスプロケットの中の大スプロケットのこと。
クランクスプロケットの中で、外側にある大きいスプロケットに対する和製英語。
英語ではラージスプロケット(大スプロケット)と言う。
ギア(歯車)とスプロケット(鎖車)は異なる部品なので、不適切な用語。
第二次世界大戦後、欧州で始まったオフロードのオートバイ競技。モトは仏語でオートパイのこと。クロスはクロスカントリーのクロス。急な上り坂、下り坂、曲がりおよびジャンプなどがある閉じたコースで争う。年齢(一例は6才~65才)および技能水準による級分けをして、級毎の競技とすることが多い。自転車によるバイシクルモトクロスもある。
クランクからペダルを外すか又は取り付ける時に使用する、口の開きが15mmの専用レンチ。
反対側が32mmのヘッドスパナになっているものもある(下写真)。
一般のスパナの厚みが大きくて入らない場合に使用する。ペダルスパナとも言う。
左右いずれのペダルも、ペダルレンチを前方へ回すと締まり、後方に回すと弛む。
メーカーは、Birzman 、Park Tool 、PRO 、など。
疲れとも言う。身体の疲労と区別するために金属疲労とも呼ばれる。強度より小さい繰返し応力で破壊すること。何回の繰返し応力で破壊するかは、その応力の大きさによる。
応力が大きいと百回の繰返しでも破壊するが、応力が小さいと百万回の繰返しでも破壊しない。この関係を表した線図は、S-N線図と言う。
参考資料 「金属疲労」
ハブ軸に付けたブレーキの中のカムが、カムの周りに配置した6個のローラーを押し上げ、それが金属製のブレーキシューを金属製のドラムの内側に押しつけて制動するブレーキ。ドラムに内蔵されているので雨の影響を受けない。グリースを入れてブレーキ鳴きを防止し、かつ防水性を向上させている。
グリース注入穴にはキャップが付いている。ブレーキ鳴きするようになればグリースを注入する。熱がこもるので放熱フィンが付いた形もある。シティ車などに使われる。
メーカーは、シマノ 。
ゆるみ止めの為に、締めたナットの上にもう一つのナットを締める方式。ナット1個分だけねじを長くする必要がある。
ゆるみ止めナットに比べて、その効果は限られる。自転車程度の振動に対しては問題ないが、振動の激しい機械に対しては、ほとんど効果がない。
ラグ式のフォーククラウンを使わず、左右のフォーク脚(ブレード)の上端を曲げて、操縦管下端の両側に連結(溶接)して、クラウンの代わりとした形。
機器、装置などの形式、数量、機能、主要な性能、構成部品、主要寸法、材質、質量、塗料、塗装色、付属品、保証期間および添付書類(取扱説明書、保証書等)などの明細。仕様を記した書類は仕様書と言う。
仕様が明確でない自転車は、要注意。仕様が不明の場合は、NA又はN/Aと記されていることがある。
参考資料 「自転車の仕様表」
フレームを構成する管と管を結合する継手。管を何段階かのプレス加工をして作ることが多い。金属ラグと金属管はロウ付けで結合する。カーボンラグとカーボン管は接着剤で結合する。
管の結合部は応力が大きく、その応力をラグで受けるので管の肉厚は小さくして軽くできる。ラグを使ったフレームはラグフレームと呼ばれる。
ラグフレームは、ヘッド上ラグ(A)、ヘッド下ラグ(B)、シートラグ(C)、BBシェルラグおよびフォーククラウンが使われる。3Dプリンタで作ったチタン製ラグがある(右端図)。
現在は低コストでできる溶接結合の溶接フレームが多い。
メーカーは、Flying Machine 、Long Shen 、など。
足首動作。ペダル回転の全行程において、ペダルに力を効率よくなめらかに加える足首の動作。アンクルは足首のこと。
全行程にわたって、かかと高さがつま先高さより気持ち高め(つま先が下向き)の方が良い。かかと高さがつま先高さより低いと(つま先が上向き)、効率が悪い。
参考資料 「ペダル行程」
オクタリンクなどのコッターを使わないクランクをクランク軸より抜く工具。使用法は次の通り。クランクのキャップを外し、クランクを軸に固定しているボルトをレンチで外す。キャップが付いていたねじにクランク抜きをねじ込む。クランク抜きボルトを回すと、クランクが抜ける。
概要
脱脂剤。潤滑油およびグリースを除去するために溶解させる薬品。溶剤とほぼ同意語。スプレーノズルの付いた形もある。
用途
チェーンなどの部品の潤滑油の洗浄に使う。チェーンクリーナーに入れて使うことがある。
組成
灯油をベースにしたものが多い。灯油そのものは安価であるが可燃性がある。爆発性は無い。ガソリンは爆発性があり、使用は禁物。生分解性のものもある。
容量
容器の容量は、200ml、250ml、400ml、500ml及び1l など。
メーカー
Bike Medicine 、Fenwick's 、Finish Line 、Green Oil 、KaBoom 、Morgan Blue 、Motorex 、Muc-Off 、No-Flats 、Pedros 、Pure 、Purple Harry 、Tri-Flow Lubricants 、
Weldtite Products 、Whitel Lghtning 、など。
下塗り塗料の俗語。一般の塗料(上塗り塗料)は金属との密着性が悪く、はがれやすい。金属との密着性を良くした塗料を下塗り塗料(朱色または灰色が多い)と言う。
まず、下塗り塗料を塗り、乾燥後に上塗り塗料を塗る。空気の湿度が高い時に塗ると、密着性が低下するので、湿度が75%以下の時に塗ることが望ましい。
英国のスチュアートが1923年に、クロム酸法の陽極酸化皮膜を開発後、日本の理化学研究所が1929年に、アルミニウムの蓚酸法の陽極酸化皮膜を開発し、取得した登録商標(商品名)。皮膜によりアルミの耐食性および表面硬度が向上する。一般には、陽極酸化(アノダイズ)、陽極酸化処理または陽極酸化皮膜と言われる。
アルミ合金製のリム、クランクおよびスポークなどの着色を兼ねた表面処理に使われることがある。
錠に固定されていて先端に連結金具の付いたワイヤーロープを錠に差し込んで環状とする錠。
一般に、ロープを後輪ホイールおよびフレームに通して後輪が回転しないようにする。
路面に固定された金属棒などにフレームを固定することもできる。ケーブル錠及びケーブルロックとも呼ばれる。
メーカーは、ゴリン 、斉工舎 、など。
概要
ズボン及び長いスカートの裾などがチェーンに接触することによる汚れおよび噛み込みを防止することを意図したクランクスプロケットおよびチェーンの覆い。チェーンカバーとも言う。
円盤状でクランクまたはスプロケットに取り付ける円盤状の形もある。何れも、スプロケットの大きさ(歯数)に合うものを選ぶ。
チェーンケース
チェーン全体を覆うチェーンケースのように、後輪スプロケットからクランクスプロケットへ向かって出て行くチェーンも覆わなければ、チェーンの潤滑油による一般の長ズボンの裾のよごれは防止できない。
材質
アルミ合金、鋼、クロモプラスチック及び炭素繊維強化樹脂(俗にいうカーボン) など。
メーカー
Forza 、Hebie 、Hostettler(ixs) 、Miranda & Irmao 、Ruckus Components 、SKS 、Specialites 、Sunny Wheel(Flinger) 、Yung Fang Plastic 、Woody 、など。
横滑り。曲がり(コーナリング)などで垂直に対する自転車の傾き角が大きくなり(路面からの傾き角は小さくなり)、タイヤが路面との間で滑ること。
舗装路においては、垂直からの傾き角が約45゜を超えると滑りを起こす。舗装路ではブロックタイヤは接地面積が小さいため滑りやすい。
くも足またはくも腕。くも(スパイダー)の足のように、放射状に腕(アーム)または足などが出た部品を一般にスパイダーという。スプロケット取付けのために、クランクから放射状に出た足(腕)は、スパイダーアームまたはスパイダーという。日本ではくもの足と言うが、米国ではくもの腕と言う。足の数は3~6本。
例えば、5本の足が出ているものは、5足スパイダーという。軽量化のためにクランクを1足として使っている形がある。スパイダーアームの付いたクランクは、スパイダーアームクランク、スパイダークランクまたはくも足クランクという。
フォーク
フォークの先端(前爪、フォークエンド又はフロントドロップアウト)に付いていて、前輪ハブ軸を取り付ける金属製の板。
フォークの爪の口(切り込み)は、大抵下に開いている。安価なシティ車は、フォーク管端をつぶして爪としている。
- フレーム
チェーンステイの後端(後爪、リアドロップアウト)に付いていて、後輪ハブ軸を取り付ける金属製の板。
垂直つめおよび水平つめがある。
水平つめはハブ軸の水平位置調整によりチェーン張り調整ができる。
安価なシティ車は、チェーンステイの管端をつぶして切り込みをつけて、つめとしている。
後ディレイラー を取り付けるためのボルト穴を右爪の下部に開けた形がある。
開口部が後方に向いている爪は、トラックエンドとも言う。
つめ間隔(エンド幅)は、取付けるハブのロックナット間距離に対応する。
- フリーホイール
フリーホイールの爪(ポール)
概要
チェーンステイが
チェーンで打たれる騒音及び傷の発生を防止するための覆い。
模様及び色は各種ある。チェーンステイプロテクター及びチェーンステイカバーともいう。
用途
オフロードの悪路を走るマウンテンバイクおよびBMXバイクに使われる。
材質
伸縮性のネオプレンゴム、ポリウレタン、シリコーン又は炭素繊維強化樹脂(俗に言うカーボン)などで、裏面に接着剤が付いている。
メーカー
Cannondale Bicycle 、Dartmoor 、Endura 、Exustar Enterprise 、Pace Cycles 、Pronghorn Racing 、Real World Cycling 、Twowheelcool 、など。
概要
フレームにおいて、ボトムブラケットシェルから立ち上がっている管。
立パイプ(JIS用語)またはシートチューブとも言う。
上部において上管(トップチューブ)およびシートステイが結合されている。
上端にはサドル支柱が差し込まれている。
みぞ
立管上部には立管クランプによってサドル支柱を固定するための立管みぞがある。
外径
外径は28.6mm(1 1/8インチ)または31.8mm(1 1/4インチ)が多いが34.9mm(1 3/8インチ)もある。
クランプ式の前ディレイラー(クランプオンディレイラー)は立管に付けるので、立管外径に合ったクランプを選定する。
管種
片バテッド管が使われことがある。
立管にテーパーを付けて、ボトムブラケットに近づくにつれて太くした形もある。
応力
立管に働く力は、座漕ぎのときは圧縮であるが、立ち漕ぎのときは引張りである。
概要
ブレーキシューの付いたキャリパー状の腕を、フレームセット中心の1ヶ所の支点(ボルトなど)で、支持する方式のリムブレーキ。
主にシティ車の前輪ブレーキなどとして使われている。
キャリパー(複数形はキャリパス)という測定工具の形状から名づけられている。
発明
1876年に発明され、特許が取られた。
材質
キャリパー材質は、アルミ合金またはCFRP(俗に言うカーボン)など。
リーチ
ブレーキを固定するボルト芯からブレーキシュー中心線までの垂直距離。キャリパーブレーキのリーチは39~95mm。
ショートリーチ39~49mm、ロングリーチ47~57mm、エクストラロングリーチ55~73mm。ただし、メーカー型式によって異なる。
デュアルピボット
ロードバイクに使われるデュアルピボット(キャリパー)ブレーキ は、リーチが短く、かつクイックリリースが付いている。
リコール
(1) SRAM Corp.は、2006~2007年にアフターマーケットで販売したロードキャリパーブレーキが破損して、
フォークまたはフレームから外れることがあるとして約5,400個をリコールした。
(2) Eecycleworksは、2008~2011年に販売したブレーキのアームが破損することがあるとしてリコールした。
メーカー
シマノ 、AX-Lightness 、Campagnolo 、Ciamillo Components 、Eecycleworks 、Hive 、Kurve 、SRAM 、Tektro 、THM Faserverbund-Technologie 、Zero Gravity 、など。
参考資料 「ブレーキ」 キャリパーブレーキ
タイヤの両側面に表示されている標準または最大のタイヤ圧力。本来、前輪と後輪では空気圧が異なるが、異なった表示をすると2種類のタイヤが必要となるので、
多くのタイヤは前輪タイヤも後輪タイヤも同じ空気圧が表示されている。前後輪の空気圧を同時に表示しているタイヤもある。
フォークのクラウンの上部に付いている、フォークの回転軸(外径約25~30mmの管製)。
上下の玉軸受(ヘッドセット)を介して、頭管(ヘッドチューブ)に固定する。フォーク支柱の上部は、ハンドルステムと連結する。
操縦管(ステアリングコラム)とも言う。
チューブラータイヤ(丸タイヤ)用のリム。リムの断面は、変形の箱形をしている。
タイヤを接着する部分の断面は、タイヤ断面と合う円弧状となっており、スポークと同数のニップルを通す穴が開いている。
質量は350~550g程度。
フックがないために、WOリム(クリンチャーリム)より30~50g軽くできる。材質はアルミ合金又は炭素繊維強化樹脂(CFRP)など。
メーカーは、新家工業 、AX-Lightness 、など。
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