自転車用語 (続き47)
自転車探険!
通勤バッグ (commuter bag)
自転車通勤
に使う
バッグ
。
肩掛け帯(
ショルダーストラップ
)が付いている。
バックパック
、
メッセンジャーバッグ
及び大きな形の
フレームバッグ
などが使われる。
通勤バッグとして売り出しているメーカーもある。
これは、荷物の出し入れがしやすいよう、背面に上から下までの
ジッパー
が付いている。
メーカーは、
Rickshaw
、
Slicks Cycling
、など。
斜度 (gradient、slope angle)
斜面の傾斜の角度。
勾配
ともいう。
警報器 (alarm、bicycle alarm、security alarm )
盗難防止用
自転車泥棒
が自転車を動かすとその動きを検知して、大きな警報音を出す防犯器具。
警報音の種類を選べるものもある。
音の大きさは110dBが一般的。警報音が継続する時間は、例えば15秒など。
防水形となっている。電池が必要。電波によってリモコンに連絡する形もある。
取付位置は
フレーム
の
立管
(シートチューブ)、
サドル支柱
又は
ハンドル
などの管状の個所。
自分が乗るときに警報音が出ないようにするには、本体の暗証スイッチで暗証記号(例えば、CBA・・・など)を押すもの、
又は本体及びリモコンのスイッチを入れる方法などがある。
一般用
ベル
、
ホーン
及び
ブザー
などがある。、
フットポンプ (foot pump)
床において足(フット)で踏んで空気をいれる空気入れである
足踏み空気入れ
のこと。
ヘッドバッジ (headbadge、head badge)
フレーム
の
頭管
(ヘッドチューブ)の前方に付ける金属製の飾り。
頭管にはリベットで取付けるための穴を開けておくことが多い。材質は加工しやすいアルミ、銅または銀など。
ブランド(商標)を示すために、独自のデザインのヘッドバッジを付けている自転車メーカーもある。
デザインを示すとそれに合わせて作る業者もある。
日曜大工として自分で作って付ける人もいる。
1976年から現在まで、デザインを9種類(上図)も変えてきた自転車メーカー(
Trek
)がある。
デザインによって生産年代がわかる。例えば、1997~2002年製の如く。
自転車事業の125周年を祝って、新しいロゴのバッジを限定版の自転車に付けたメーカー(Raleigh)がある。
メーカーは、
Revolution Cycle Jewelry
、など。
リアライト (rear light)
尾灯
のこと。テールライトともいう。
アンカー (anchor、lock anchor、ground anchor、security anchor)
概要
自転車泥棒
などによる自転車の盗難を防止するため
チェーン錠
又はくさりなどで自転車をコンクリートなどの地面または壁面に固定するためのいかり(アンカー)。くさりを通す部分の形状はO形またはU形などがある。
グラウンドアンカー、グランドアンカー、ロックアンカー又はセキュリティアンカーともいう。壁面に付けるものは
ウオールアンカー
という。
使用方法
アンカーは
アンカーボルト
で固定する。アンカーボルトは付属しているものもある。 コンクリートドリルで下穴をあけ、アンカーボルトを入れてその心棒またはスリーブをハンマーで打ち込むと下部が開きアンカーボルトが下穴に固定される。ボルトが
六角レンチ
で回せないよう、ボルト頭の六角穴に打ち込む鋼球が付属しているものもある。ボルトが回せないようボルトカバーの付いた形もある。
メーカー
Abus
、
Kryptonite
、
Falco
、
Henry Squire & Sons(Squire)
、
Ingersoll-Rand(Kryptonite)
、
Luma
、
Oxford Products
、
PJB Security Products
、
Pragmasis
、
Shelford Design
、など。
シティバイク (city bike)
シティ車
(JIS用語) のこと。
反射タイヤ (reflective tire、reflective tire wall)
安全対策として、夜間に自動車の前照灯などの光によって、側面が環状に光る自転車
タイヤ
。
環状の反射帯の幅は9mmなど。
自分で光を出す
ホイール
としては、
ホイールライト
がある。
メーカーは、
パナソニック ポリテクノロジー
、
Kenda Tires
、
Maxxis
、
Specialized Bicycle Components
、
Vittoria
、など。
トーチ (torch)
前照灯
又は懐中電灯(主に米国)のこと。
カフロック (cuff lock)
手錠(カフ)錠。カフ錠。
2個の手錠(ハンドカフ)をチェーンで繋いでいる。
一方の手錠で自転車のフレームなどを挟み、他方の手錠でフェンス柱又は自分の他の自転車などを挟む。手錠部分の口は75mmまで広げることができる。チェーン長さは、300mmなど。
メーカーは、
Master Lock
、など。
サイクルパス (cycle path)
自転車道
のこと。サイクルは自転車そしてパスは道のこと。バイシクルパスともいう。
やすり目タイヤ (file tread tire)
タイヤの
踏面
(トレッド)の模様(パターン)が
やすり
目に似た
タイヤ
。やすり目の底辺は四角形であることが多い。その大きさは、メーカー形式によって異なる。
サイクロクロスタイヤ
などとして使われる。
オフロードの乾燥砂地及び草地並びに雪道などに向いている。
サイクロクロスタイヤの
トレッドパターン
としては、やすり目パターン以外のパターンも使われる。
メーカーは、
Challengetech
、
DedaTre
、
Dugast
、
Tufo
、など。
カーボンファイバー (carbon fiber)
炭素繊維
のこと。炭素繊維を布にすると
炭素繊維布
となる。炭素繊維布の
プリプレグ
を製品の形状として加熱処理すると、
炭素繊維強化樹脂
となる。
油圧キャリパー (hydraulic caliper)
ディスクブレーキ
において、
ブレーキレバー
とブレーキ
キャリパー
をチューブでつなぎ力の伝達及び制動を油圧で行う方式のキャリパー。
キャリパーは
ディスクキパッド
が付いていて
ブレーキローター
を挟み制動するブレーキ部品。
ブレーキレバーのピストンで発生させた油圧によって、油圧キャリパーの
キャリパーピストン
を作動させてブレーキパッドを押す。
BB取付ディレイラー (bottom bracket mount derailleur)
BB(
ボトムブラケット
)に取付ける(固定する)
前ディレイラー
。シマノは
Eタイプ ディレイラー
と呼んでいる。
メカニカルキャリパー (mechanical caliper)
機械式
キャリパー
。
ディスクブレーキ
において、
ブレーキレバー
からブレーキキャリパーへの力の伝達を
ロープ
(ケーブル)で行う方式のキャリパー。 キャリパーは
ブレーキパッド
が付いていて
ブレーキローター
を挟み制動するブレーキ部品。
油圧キャリパー
に較べて価格は安く、整備も行いやすいがレバーを引くのに要する力は油圧キャリパーの方が小さい。
シャックル錠 (shackle lock)
U錠
と同じ。シャックルは手かせ又は足かせのこと。
クロスカントリー競技 (cross country racing、cross country mountain bike racing )
丘陵、山または地域などの横断などの
オフロード
のコースで行う競技。人工のコースが作られることもある。国際競技もある。
自転車としては、
クロスカントリーバイク
が使われる。
クロスカントリー競技の動画
カーボンファイバー成型 (carbon fiber mold)
炭素繊維
(カーボンファイバー)布を
エポキシ樹脂
と共に型に入れて加熱して成型すること。
実験的に成型している動画
。動画に於いて羽毛で塗っているのは、シロップ状(半重合)のエポキシ樹脂と固化剤を混ぜた液。 熱を加えると重合が進んで固化する。
炭素繊維協会ホームページ
熱成型シューズ (heat mouldable shoe、heat moldable shoe)
熱成型
靴
。家庭用のオーブンなどで熱を加えて柔らかくして履き、足に密着させて冷却し、足の形状に合わせる靴。加熱温度及び時間はメーカーによって異なり、70°で15~20分又は80°で4~5分など。動力伝達及び履き心地を良くすることを意図している。シューズはシューの複数形。
メーカーは、
シマノ
、
Louis Garneau
、
Bont
、など。
ウエストポーチ (waist pouch)
ベルトなどで腰部に付ける小袋(バッグ)。
ウエストバッグ
と同じ。
容量は、1~5リッター。質量は、50~600g。
メーカーは、
Original Mountain Marathon
、など。
サイクルシェアリング (cycle sharing)
自転車シェアリング
のこと。
BMXフォーク (BMX fork)
BMXバイク
に使う
フォーク
。耐衝撃性となっている。
メーカーは、
Federal Bikes
、
Nookie Bikes
、
Original Bike Engineering
、
S&M Bikes
、
Tange
、など。
レインコート (raincoat)
雨着
と同じ。
クーリエバッグ (courier bag)
メッセンジャーバッグ
と同じ。クーリエパックとも言う。クーリエは緊急な知らせや重要な報告などを携行する急使。
ホイールマグネット (wheel magnet)
ホイール
の
スポーク
に取付けて、
サイクルコンピュータ
の
速度センサー
(回転数センサー)に磁力線信号を出すための永久磁石。 1本のスポークに取付ける形は、取付位置を自由に選ぶことができる。2本のスポークに挟んで取付ける形は、取り付け位置を選ぶことは出来ないが外れにくい。
ロードリム (road rim)
ロードバイク
に使う
リム
。
クリンチャータイヤ
を装着する
クリンチャーリム
及び
チューブラータイヤ
を装着する
チューブラーリム
などがある。
ブレーキフェード (brake fade)
フェード
のこと。
1本足フォーク (one-legged fork、single-legged fork、single-bladed fork、one sided fork、mono blade fork)
フォークブレード
が1本で片側だけの
フォーク
。
シングルブレードフォーク及びモノブレードフォークとも言う。
サスペンションの付いた形がある。
合わせてチェーンステイも片側だけの自転車がある。
これは車輪を外さずにチューブ及びタイヤの交換ができる。
レフティフォーク
と名づけているメーカーがある。
図は1本足フォークを付けた自転車。前輪駆動の電動自転車がある。蓄電池はフォークブレードに入れている。
メーカーは、
Cannondale Bicycle
、
Electrolyte Bicycles
、など。
色眼鏡 (colored glasse)
着色したレンズをはめた眼鏡。
サングラス
など。
チェーンステイクリアランス (chainstay clearance)
チェーンステイすき間
のこと。
ころ軸受 (roller bearing)
転動体
としてころを使う
軸受
。
玉軸受
の玉は点接触であるのに対しころ軸受のころは線接触のため、同じ外径の玉軸受に比べて、より大きな負荷に耐えられる。 負荷が同じ場合は寿命が長くなる。玉軸受は推力も受けられるが、円筒ころ軸受は推力をほとんど受けられない。
円すいころ軸受
は推力も受けられる。規格は「JIS B1533 円筒ころ軸受」及び「JIS B1534 円すいころ軸受」。
円すいころ軸受を使った
外部ボトムブラケット
がある。
デオーレ (Deore)
シマノの
マウンテンバイク
用の部品郡(
グループ
)のうち上位より4番目の部品郡に対する商標。 なお、最上位の部品郡の名称は
XTR
。
クラブモデル (club model、club cycle)
1930年代に始まって英国の多くの自転車メーカーがクラブ乗車用に作った自転車。右端図の2台は当時のカタログの絵。
英国ではクラブを中心にして自転車に乗るという伝統があり、各地に多くの自転車乗車クラブがある。 クラブは定期的に日帰り旅行、短長期の旅行、
タイムトライアル
競技及びロード競技などを行っていたが、競技よりも娯楽に重点がおかれており、クラブモデルは娯楽用の自転車として作られた。 当時の先端の技術で作られており、主な仕様は次の通り。
フレーム
および
フォーク
は合金製の肉厚を薄くした軽量管を使用。
シートステイ
は
テーパー
管を使用。
ヘッド角
も
シート角
も71°であった。
泥よけ
及び
フレーム空気入れ
用に、
直付け座
を取付。ハンドルは
ドロップハンドル
。
革サドル
。
内装変速機
付き。
ホイール
は軽量の 26x1-1/4 (1950年には 27x1-1/4に変更している)、ステンレススポーク、クイックリリース蝶ナット、高圧タイヤ。セルロイド製の泥よけ(1946年にアルミ合金に変更)。 当時一般的であった
ロッドブレーキ
ではなく現在使われている
ロープ
(ケーブル)で引くブレーキを使用。前輪に
ハブ発電機
の付いたものもある。絵には革の
サドルバッグ
が描かれている。
現在も英国の一部のメーカーは作っているが仕様は現在の部品に変更している。一例の写真を上左端に示す。タイヤは700x25C(672mm)そして変速機は
外装変速機
に変わっている。 ヘッド角は71°または72°そしてシート角は73°になっている。
泥よけステイ
の数が半減している。
メーカーは、
Raleigh
、など。
自転車トレーラー (bicycle trailer)
トレーラー
と同じ。
グリースガン (grease gun)
グリース
に圧力を加えて軸受などに押出す手動ポンプ。注入しやすいように先端はノズルになっている。
ガン付属の容器にグリースを入れる形およびグリース入りチューブをガン(インジェクター)に接続する形がある。
一定の割合でグリースが出せるよう、注入ハンドルにコイルばねの付いた形がある。
メーカーは、
シマノ
、
Exustar Enterprise
、
Finish Line Technologies
、
Pedro’s
、
Weldtite Products
、など。
サイクルトレーラー (cycle trailer)
トレーラー
と同じ。
フリースタイルバイク (freestyle bike)
フリースタイル
のための
BMXバイク
。
衝撃に耐えるように、
フレーム
および車輪は堅牢に作られている。
車輪は20インチで金属スポーク数は48本。樹脂スポークもある。
オフロードでは使わないので、
ブロックタイヤ
ではなく舗装路用の滑らかなタイヤが付いている。
ブレーキは前輪および後輪に付いている。
曲乗りのための
BMXペグ
が前輪および後輪の軸に付いている。
ブレーキロープ
がもつれずに
ハンドル
が360°回せるように、
BMXローター
(ジャイロ)が付いている。
BMX競技 (BMX racing)
バイシクルモトクロス
競技のこと。
内部ヘッドセット (internal headset)
ねじ無しヘッドセット
の一種で、
カートリッジ軸受
(右図の黄色部)を使い、 それを
頭管
(水色)内部に入れた内部キャップ(赤色)で受ける
ヘッドセット
。そのため一般のヘッドセットと外観が異なる。写真は上下の軸受部を重ね合わせてある。
一般のヘッドセットの軸受の
わん
は、頭管の上下の面で受けるが、内部ヘッドセットのカートリッジ軸受は、L字断面で環状の内部キャップ(赤色)を圧入してその内部キャップで受ける。軸受には外部キャップ(灰色)が付く。必要とする頭管内径は41.05~41.1mmなど。軸受外径は41mmなど。
一般の軸受は国際規格で標準化されているので、どのメーカーのものを使っても互換性はあるが、内部ヘッドセットの軸受は標準化されておらず各メーカーまちまちで、互換性はない。
フリースタイル (freestyle)
BMXバイク
で行う芸当。
次のような種類がある。
ストリートライド(街にある手すり、柵または壁などを使う)、
パークライド(スケートパークで行う)、
フラットランド(平坦な舗装地で曲芸をする)および
バート(U字形の滑降コースで空中に飛び上がる)など。
バートは垂直のこと。
キャリパス (caliper、calipers)
直接ものさしなどを当てて測ることの難しい部品の内径または外径などを測るコンパス状の測定器。
内径を測るものを内キャリパス(インサイドキャリパー)又は内パスそして外径を測るものを外キャリパス(アウトサイドキャリパー)又は外パスという。
キャリパスの先端を部品に合わせて調整ねじで微調整し、その寸法をキャリパーに固定する。
右図のものは調整ねじが付いているが、付いていないものもある。キャリパーの先端を
ノギス
で測定して寸法を知る。ノギスで直接測定できる場合は、キャリパスは必要ない。
キャリパスはキャリパーの複数形であるが、日本では1個でもキャリパスと呼ばれる。
ワイヤープライヤー (wire plier)
ローププラー
のこと。
タイラップ (tie strap)
結束バンド
のこと。Ty-Rapは結束バンドを考案したメーカー(Thomas & Betts)の商品名。
ブレーズオンディレイラー (braze-on derailleur)
直付けディレイラー
と同じ。
テスター (circuit tester)
電圧、電流および抵抗を測定する計器。アナログ表示およびデジタル表示がある。
付属の2本のテストリードをテスターの端子に接続して使う。
JIS C1202(回路計)においては、テスターを回路計と呼んでいる。
サイクルコンピューター
のセンサーおよびその配線の点検並びには
前照灯
、
発電機
およびその配線の点検などに使う。
ノーパンクタイヤ (punctureless tire)
パンクレスタイヤ
と同じ。和製英語。
結束バンド (tie strap、cable tie、zip tie)
ラチェットの歯の付いたバンドを固定穴に差込んでループ状にして結束する部品。
材質はナイロン。色は各種ある。
1958年に
Thomas & Betts
社が飛行機の配線の結束バンドとして考案した。
サイクルコンピュータ
の
センサー
からの配線を
フォーク
などに固定するのに使われることがある。
次のような利用法もある。
沈み測定
サスペンション
の
沈み
の測定に使うひとができる。
ホイールの振れ点検
前輪は両側のフォーク上部そして後輪は
チェーンステイ
上部のリム位置に結束バンドを付け、その先端とリムの間隔(すきま)が1~3mmとなるように切断する。
ホイールを手でゆっくりと回してすきまが均一であるか点検する。
スノータイヤ
前後の
タイヤ
に幅の広い結束バンドを均等に複数巻いて、
スノータイヤ
の代用とすることができる。
工具ボトル (tool bottle)
工具または予備
チューブ
などを入れる容器で、
ツールボトル
と同じ。
ツールボトル (tool bottle)
工具または予備
チューブ
などの予備品を入れる容器で、
フレーム
の
ボトルケージ
に装着する。
ねじ付又はねじなしのキャップが付いており、防水構造となっている。
高さが高いものと低いものを用意しているメーカーもある。
材質はプラスチックであるが、布製(ツールバッグ)もある。
丸棒製のケージに引っ掛けるためのへこみの付いた形もある。
工具ボトルともいう。
メーカーは、
オージーケーカブト
、
BBB Bike Parts
、
Birzman
、
Ratio Bike Design
、
Silca
、
SKS-Germany
、
Tacx
、など。
ケーブルストレッチャー (cable stretcher)
ローププラー
のこと。
自転車置き (bicycle stand)
キックスタンド
が付いていない自転車が転倒しないように支持する器具。
家庭用と駐輪場用では形状および大きさが異なる。
自転車の屋内保管に使う
バイクスタンド
もある。
自転車保守用のスタンドとしては
作業スタンド
がある。
メーカーは、
Velomann
、など。
ロープストレッチャー (cable stretcher)
ローププラー
と同じ。
ローププラー (cable puller)
ブレーキ
または
ディレイラー
の
ロープ
を
ロープ固定ボルト
(ピンチボルト)で固定する時に、ロープを望みの張力で張った状態で保持する工具。
ロープの取付が容易となる。
ラチェット
機構が付いているもの及び付けていないものがある。ラチェット機構は引き位置を固定するので、片手で操作できる。
ロープストレッチャー、ローププライヤー及びケーブルプラーともいう。
メーカーは、
ホーザン
、
Lifu Bicycle
、
Park Tool
、
Pedro’s
、
Unior
、など。
チェーン洗浄器 (chain cleaning tool、chain cleaner)
チェーンクリーナー
と同じ。
ズボンバンド (trouser band)
通勤または買物などで長ズボンをはいて自転車に乗るとき、
ズボン
の裾(すそ)が
チェーン
に触れて汚れないように裾に巻くバンド。 幅は細いものから太いものまである。
マジックテープ
で止めるものが多い。 材質は繊維、革、プラスチックおよび金属がある。
反射テープ
が付いたものもある。
ランプが付いており内臓の電池で点滅させる形がある(安全バンド)。
メーカーによっては、裾バンドまたはサイクルバンドとも呼んでいる。
同じ機能で形状の異なるものとして、
カフ
がある。
メーカーは、
キャットアイ
、
クラレファスニング
、
モンベル
、
Brooks England
、
Lifu Bicycle
、
Vaude Sport
、など。
ワイヤー伸び (cable stretch)
ディレイラー
または
ブレーキ
のワイヤー(正確には
ロープ
)が伸びたように感じること。レバーでロープを引いた程度の力ではロープは伸びないので、紛らわしい用語。
伸びではなくロープのたるみが生じることはある。その原因は、(1)ロープ端のたいこなどが座る(なじむ)こと。(2)アウターの両端がその固定端で座ること。
これらは、レバー操作をするごとに少しずつ生じる。なじみにはアウターの端末加工も影響する。加工組立ての良くない自転車はワイヤー伸び(たるみ)が生じやすい。
バーイクステンダー (Bar Extender)
ハンドル
または
ハンドルステム
などに付属のクランプで取付けて、その取付棒に
前照灯
および
サイクルコンピュータ
などを取付ける。クランプ径は22~38mm。製品質量は116g。
スインググリップ
と似た機能。
メーカー
Topeak
の商品名。なお、英語はバーイクステンダーであるが、ローマ字読みするとバーエクステンダーとなる。
パンクレスタイヤ (punctureless tire)
タイヤ
の空気の代わりに多孔質のポリウレタンまたはジェルなどを
チューブ
またはチューブのないタイヤに入れて
パンク
が起こらないようにしたタイヤ。 空気容積にポリウレタンまたはジェルなどの密度を掛けた値だけ重くなる。27型タイヤで一台当たり2~2.5kgほど重くなるものもある。 ごく一部の
シティ車
、
業務用自転車
、幼児用自転車および車椅子には、パンクレスタイヤを使っているものがある。
エアレスタイヤ
またはソリッドタイヤとも呼ばれる。
クランプオンディレイラー (clamp-on derailleur)
クランプでフレームの
立管
に固定する方式の
前ディレイラー
。 前ディレイラーのクランプ径は立管径に対応している必要がある。クランプ(バンド)径は取り付ける立管(シート管)の外径に対応して、28.6mm(1-1/8 inch)および31.8mm(1-1/4 inch)の2種類がある。
マウンテンバイク
用には、その上に34.9mm(1-3/8 inch)もある。
クランプ径が立管径よりも大きいときは、
ディレイラーシム
を使う。
立管径は28.6mmおよび31.8mmが多い。これは素材のフレーム管の外径で、実際の外径は塗装厚さだけ厚くなっている。 塗装の上から固定するので精密機器とは言えない。
クランプ方式は、
クランクスプロケット
(チェーンリング)の大きさ(高さ)に対応して、クランプを上下に動かすことができる。 クランプ式とすれば、フレームメーカーには直付け座(
ブレーズオン
)を付ける手間がかからない。
両輪駆動自転車 (dual wheel drive/driven bicycle)
前輪および後輪を駆動する自転車。
二輪駆動自転車
および全輪駆動自転車と同じ。
BMXフレーム (BMX frame)
BMXバイク
用の
フレーム
。BMXバイクの車輪サイズ20型に対応している。BMXバイクに使われる
Uブレーキ
の座が付いている。後輪軸をつけるつめ(爪)は後ろ向きの水平つめ。
メーカーは、
Blk Mrkt Bikes
、
BMX Groupment
、
Bombshell
、
Federal Bikes
、
Fireeye Bikes
、
Fitbikeco
、
Phoenix Pro Cycles
、
S&M Bikes
、
Tempered Bikes
、
Xi'an Changda Titanium Products
、 など。
JISC (Japanese Industrial Standards Committee)
日本工業標準調査会。工業標準化法に基づいて経済産業省に設置されている審議会で、工業標準化全般に関する調査・審議を行っている。具体的には、JIS(日本工業規格)の制定・改正およびJISマーク表示制度の対象となる品目の指定に関する審議等を行う。
バムバッグ (bum bag)
尻バッグ。腰バンドの付いたバッグ。主にお尻の上に装着する。腹又は腰横に付けても尻バッグと言う。英国用語でバムは俗語でお尻のこと。 ヒップバッグ、ヒップパックまたはファニーパックとも呼ばれる。バッグの開閉は
ファスナー
で行う。クイックリリースバックルの付いた形もある。
容量は、1~6リッター。水筒を装着できる形もある。
3室に分かれて3個のファスナーが付いた形もある。皮製もある。
メーカーは、
Camelbak Products
、
Happy Cow
、など。
ABS (Acrylonitrile Butadiene Styrene、Anti-lock Braking System、Anti-lock Brake System)
ABS樹脂
アクリルニトリル(A)、ブタジエン(B)およびスチレン(S)の三種のモノマーを共重合した樹脂。
耐衝撃性がある。メッキできるのも特徴。メッキしたものは金属部品と間違うこともある。
ロック防止装置
タイヤのロック(回転停止、スリップ比1)による路面との滑りを防止す装置。ブレーキ力を調整する部品としては、
モジュレーター
などがある。
回転が止まったまま(ロック)では、次の問題が生じる。(1)ハンドル操作が効かない。(2)タイヤと路面の摩擦力が低下する。
摩擦力は滑っている状態(スリップ比0.1~0.2)において最大となる。
後輪にわずかにブレーキを掛けながらペダルを漕ぐと人間ABSとなる。後輪が滑るとペダルは急に止まるから、その信号でブレーキを掛けをやめる。
ヴェルタ・エスパーニャ (Vuelta a Espana)
毎年9月にスペインを3週間以上にわたって走る、プロによるステージ
自転車ロード競技
。
ツール・ド・フランス
及び
ジロ・デ・イタリア
と並ぶ3大自転車ロード競技の1つで、1935年に始まり1995年からは毎年行われている。
ゴールは首都マドリード。
上図は2013年のルート。
ルートは毎年変る。
公式ホームページ
OEM (original equipment manufacturer、original equipment manufacturing)
相手先の商標(ブランド)による製品の生産者または相手先の商標で販売される製品の受注生産。
OEMメーカーに製品を発注したメーカーは、自社商標でその製品を販売する。
製造の委託を受けたメーカーは、相手先の商標と販売力を活かして生産量を向上させることができる。
自転車及び自転車部品のOEMメーカーは、台湾に多い。
Stridaブランドの
折りたたみ自転車
を作っている
Ming Cycle
は、OEMメーカーでもある。
右図は同社の組立ライン。
ラックバッグ (rack bag)
概要
旅行、買物または通勤などのために、
後荷台
(リアラック)または
前荷台
(フロントラック)に載せる箱形のバッグ。ラックパック、トランクバッグ又はラックトップバッグともいう。
仕様
(1) 形崩れしないように、補強材が入っている形が多い。
(2) 上部横のチャックで開閉する形および内部に仕切りが付いている形が多い。
(3) 取っ手および荷台に固定するための帯などが付いている。
(4)
ジッパー
式の外部ポケット、
肩掛け帯
および
反射テープ
が付いているものがある。
(5) 専用の荷台に簡単に着脱できる形がある。
(6) 上部に
バンジーコード
のネットを付けて、
ヘルメット
を装着できるようにした形がある。
容量
8~20リットル。
メーカー
Arkel
、
Axiom Performance Gear
、
Banjo Brothers
、
BioLogic
、
Carradice of Nelson
、
Companion Bike Seats
、
Detours Sports
、
Hackett
、
Inertia Designs
、
Mountain Equipment Co-op
、
Pashley Cycles
、など。
ディオーレ (Deore)
シマノは、
デオーレ
と呼んでいる。