自転車用語 (続き17)
自転車探険!
ボトムブラケット (bottom bracket)
カートリッジBB
外部BB
概要
イギリス用語で、
クランク軸
とその
軸受
が一体となった部品で、
ポトムブラケット シェル
に付いている。ボトムは底の意味でブラケットは支持器のこと。 ボトムブラケットは、
フレーム
の底に付いているクランクの支持器という意味。ハンガー、クランクハンガーまたは英単語の頭文字からBBとも言う。
軸受
両側の内部には
玉軸受
が入っており、クランク軸を支持して軽く回転する。軸受には伝統的な
カップアンドコーン
軸受および主流の、
カートリッジ軸受
がある。
アンギュラ軸受
を使っている形がある。
セラミック軸受
を使っているものもある。
軸受が胴内部両側に付いている形(
カートリッジBB
)および胴外部両側に付いている形(
外部BB
又はアウトボードBB)がある。
ねじ
ボトムブラケットには、フレームの
ボトムブラケットシェル
に取り付けるためのねじが切られている。このねじはシェルのねじと適合しなければならない。
ねじ仕様は、例えば次のように刻印されている。
「1.37 x 24」(ねじ外径は
1.37
インチそして25.4mm当たり
24
山のねじ)。
「36x24T」(ねじ外径は
36
mmそして25.4mm当たり
24
山のねじ)。
「1.370 x 24T - 102mm」(ねじ外径は
1.370
インチ、25.4mm当たり
24
山のねじ、そして軸長は102mm、右図)。
左側が右ねじそして右側が左ねじとなったBBは、どちらが右側であるか刻印されている(例えば「 L ← → R 」)のでその向きに取り付ける。
幅
ボトムブラケット幅は68、70および73mmがあり、
BBシェル幅
と合わなければならない。
軸端形状
クランク
を付ける軸端の形状(クランクとの連結方式)には、次のようなものあるが互換性はない。
コッタード :
コッター
を使って、
コッタードクランク
をクランク軸と連結する。
四角テーパー :
クランク軸の両端の断面が四角で2°のテーパー(
四角テーパー
)となっている連結方式。コッターを使わないので、コッターレスとも呼ばれる。
オクタリンク :
クランク軸として、8歯のスプラインを使う連結方式。シマノは
オクタリンク
と名づけている。
ISIS :
クランク軸として、10歯のスプラインを使う連結方式。メーカーは
ISIS
と名づけている。
軸長
ボトムブラケット軸(
クランク軸
)長は、メーカーによってまちまちで次のような軸長がある。 102,107,108,109,109.5,110,111,113,115,115.5,116,
117,118,118.5,121,122,122.5,123,126,127,127.5,128,148 など。
クランクスプロケットの段数が1段、2段、3段の順に軸長は長くなる。
チェーンライン
が適正となる軸長を選ぶ。
着脱工具
ボトムブラケットをシェルに取付・取外しする工具にはボトムブラケットの形式に応じて、
BBロックリングスパナ
および
ボトムブラケット取付工具
がある。
止め輪
で固定している形は
止め輪用ペンチ
を使う(右図)。
メーカー
シマノ
、
八田製作所
、
Acros
、
Aerozine
、
Ambrosio
、
Campagnolo
、
CeramicSpeed
、
Chris King
、
Crankbrothers
、
Fac Michelin
、
First Bicycle Components
、
Full Speed Ahead
、
Gusset Bikes
、
Hawk Racing
、
Hope Technology
、
Ken Chang Ind.
、
Octane One
、
Pace Cycles
、
Praxis Works
、
Phil Wood
、
PZ Racing
、
Race Face Performance Products
、
Real World Cycling
、
Rotor Bike Components
、
Sampson Sports
、
SRAM(Truvativ)
、
Sinz Racing Products
、
Specialites T.A.
、
SR Suntour
、
Stronglight
、
Sun Race
、
Superstar Components
、
Tange Seiki
、
TH Industries
、
Token Products
、
Uberbike Components
、
VCRC Bike
、
VP Components
、
Wheels Manufacturing
、
White Industries
など。
参考資料
「
ボトムブラケット(BB)
」
ルブリカント (lubricant)
潤滑油
のこと。ルーブリカントと発音する。
ドロップハンドル (dropped handlebar)
概要
ハンドル
の両端が、前に出て(リーチ)下に下がった(ドロップ)ハンドル。 ハンドルを握る位置によって、
乗車姿勢
を変えられる。
平ハンドル
と違って握る位置が一定していないので、人によっては長距離での手のしびれが少ない。
用途
速度を重視している
ロードバイク
および長距離走行に使われる
ランドナー
などに用いられる。
その他、
サイクロクロスバイク
、
トラックレーサー
及び
競輪自転車
にも使われている。 ドロップハンドル を付けた
マウンテンバイク
がある。
形状、構造
ドロップの形状には、伝統的な円弧状および直線部(アナトミック曲がり)のある
アナトミックハンドル
(エルゴノミックハンドル)がある。
伝統的なドロップハンドルには無いが、アウターを埋めるためのみぞ(
ケーブルグループ
)を設けたハンドルがある。
空力形状のものもある。右図の一例は、水平部及び曲がり部を薄くして空気抵抗を減らそうとしている。突出し握り部前方を盛り上げて手の空気抵抗を減らそうとしている。
ハンドルと
ハンドルステム
を一体にした
統合ハンドル
がある。
握る位置
ハンドルを握る位置は次の5箇所があり、順に前傾が大きくなって上半身が水平に近づき
空気抵抗
が少なくなると同時にペダルに大きな力を加えられるようになる。
握る位置を時々変えることによって、手の疲労を軽減することができる。握る位置によって
乗車姿勢
が変る。
(A)
横水平部(登坂に向いている)。
(B)
前方に出ている部分。
(C)
フード
(標準の乗車姿勢となる。この姿勢で楽なよう、上管長およびステム突出しなどを決める)。
(D)
下がりの高い位置(ブレーキレバー操作はできる。C位置よりも大きな力が加えられる)。
(E)
下がりの低い位置。
直径
ハンドル一般部の直径は23.8mm(JISおよびISO)が多い。
大きな力の働くハンドル中央部(クランプ部)の直径は、一般部よりやや大きく25.4mm(JISおよびISO)、26.0mm(イタリアン)及び31.8mm(オーバーサイズ)がある。 中には35mmと太くし、肉厚を薄くすることにより軽量化した形がある。
リーチ
市販品の
リーチ
の平均は約85mmである。ドロップが長いとリーチも長い傾向が見られる。
ドロップ
ドロップ(下がり距離)の平均は約145mmである。
ドロップの短いものは
浅曲がりハンドル
(シャドウドロップ)そしてドロップの長いものは
深曲がりハンドル
(ディープドロップ)と呼ばれることがある。
浅曲がりは大きな前傾姿勢を必要としないサイクリング車および
旅行車
などに向いている。深曲がりは大きな前傾姿勢を必要とする競技車に向いている。
質量
ハンドル質量は、
ハンドル幅
およびクランプ径などによって変わるが、グラフに示すように160~300gとなっている。
平均質量は、CFRP(炭素繊維強化樹脂、俗に言う
カーボン
)製(黒点)が210gそしてアルミ合金製(赤点)が270gである。CFRP製はアルミ合金製より軽い。
取付角度
水平面に対するハンドルの角度は、次のように、基本的な(A)及び(B)並びにその中間の(C)及び(D)がある。
(A) 突出し(リーチ)部を水平にする。下がった部分は後方下に傾く。
(B) 下がった部分を水平にする。突出し部は前方に20~30°傾く。
(C) (A)と(B)の中間位置。
どちらにするかによって、レバーの付いている
フード
の角度が20~30°変わるので自分に合う方にする。
例えば、腕を下に自然にだらりとしたときの腕と手の関係は自然な関係であり、このときは腕の中心線と中指の中心線はほぼ一致している。 フードを握ったとき、腕の中心線と中指が一致するハンドル角度が望ましい(右図)。下がり部を握るときは、腕の中心線と中指が一致する位置を握るとよい(右図)。
(D) アナトミックハンドルは、アナトミック部を握ったときに手と腕が自然となるような角度とする。次にフードの握りおよびレバー操作が自然となるようにレバー位置を決める。
ハンドル幅
メーカーによって、ハンドルの外幅(O-O)又は左右のドロップ部の管の芯間距離(C-C)をハンドル幅と呼んでいる(右図)。
UCIは(ドロップハンドルの付いた競技用の)自転車の幅は500mm以下と規定しているので、ハンドル外幅も500mm以下でなければならない。外幅は芯間距離に管の外径を加えると出る。 市販品のハンドル幅は360~480mmとなっている。
ハンドル幅と操縦性
ハンドル幅は肩幅に見合ったものとする。ハンドル幅が肩幅より狭いと空気抵抗はより減少するが、 操縦の安定性が悪くなる他、呼吸が幾分困難となる。
空気抵抗と操縦性の妥協点が肩幅のハンドル幅となる。
旅行車で前にも荷物を付ける場合は、ハンドル幅は肩幅より大きい方が運転しやすい。 ハンドル幅が広すぎると、長距離走行で肩や背中上部に痛みを感じることがある。
女性は男性より肩幅が狭いので、肩幅に合わせると操縦の安定性が悪くなる。
材質
材質は、機械構造用炭素鋼、
クロムモリブデン鋼
、アルミ合金、
炭素繊維強化樹脂
(CFRP)および
スカンジウムアルミ合金
などの管。 アルミ合金製に
ショットピーニング
を施したものもある。
金メッキをしたものがある(左図)。木製もある(右図)。木製は主に
木製自転車
に使われる。
バーテープ
手の滑り防止等のために、ハンドルに
ハンドルテープ
を巻いてある。ハンドル端には
エンドプラグ
が付く。
体の傾き(参考)
上半身を前方に傾けるとペダルに大きな力を加えることができることは、次のようにすると分かる。片足で床に立ち、その足に瞬間的に大きな力を加える。
上半身を傾けたうずくまったような姿勢で足(ペダル)に大きな力が加えられることが分かる。
リコール
(1) Performance社は2004年に販売したForteFlyte OS型カーボンハンドルの
ケーブルみぞ
端において亀裂が入ることがあるとしてリコールした。
(2) Shimano American Corporationは、2011~2012年に販売したPro Vibeカーボンハンドルが破損することがあるとしてリコールした。
メーカー
グラファイトデザイン
、
日東
、
3T Design
、
4za
、
Advanced Bike Research
、
Aerozine
、
Aerus Composites
、
Ambrosio
、
AX-Lightness
、
BBB Bike Parts
、
Blackwell Research
、
Bontrager Wheelworks & Components
、
CarbonSports
、
Cinelli
、
Control Tech
、
Culprit Bicycles
、
Deda Elementi
、
Dimension
、
Easton Sports
、
Enve Composites
、
Equinox
、
Forza
、
FSA
、
Giant Bicycle
、
Gigantex Composite Technologies
、
Grammo Factory Outlet
、
Hsin Lung
、
ITM Bike Components
、
KCNC
、
Ken Chang Ind.
、
Kore Bicycle Components
、
L.H. Thomson
、
Look Cycle
、
Modolo
、
Origin8
、
Original Bike Engineering
、
Oval Concepts
、
Pro
、
Profile Design
、
Pro-Lite
、
PZracing
、
Race Face Performance Products
、
Ratio Bike Design
、
Ravx
、
Ritchey Design
、
Salsa Cycles
、
Schmolke Carbon
、
Selcof
、
Soma fabrications
、
SRAM
、
Starley Bikes
、
Stella Azzurra
、
Syntace
、
Syntek Carbon Fiber Technology
、
Teschner Technologies Group
、
Time Ssport
、
Token products
、
True Temper Sports
、
Tune
、
Ultimate Sports Engineering
、
VCRC Bike
、
Velocite Tech
、
Williams Cycling
、
Winwood
、
Xpace Industrial
、
Zipp Speed Weaponry
、など。
サスペンション (suspension)
主に
マウンテンバイク
に使われる
緩衝器
の付いた懸架装置(図の赤矢印)。
コイルばね
及び
ダンパー
(減衰器)で構成している。
前輪のサスペンションである
サスペンションフォーク
および後輪のサスペンションである
サスペンションフレーム
がある。
メーカーは、
Rock Shox
、
Manitou
、
Marzocchi
、
Fox Factory
、
RST
、
SR Suntour
、
Cannondale Bicycle
、
Cane Creek
、
DT Swiss
、
DVO Suspension
、
Mozo
、
Moderne
、
Risse Racing
、
SRAM
など。
参考資料
「
サスペンション
」
自動変速 (automatic shifting、automatic transmission)
速度などを検知して、自動的に変速すること。
内装変速機
(遊星歯車)および
外装変速機
(スプロケット+チェーン)などの自動変速がある。例えば、
(1) シマノの
サイバーネクサス
(Cyber Nexus)は内装8段(写真)自動変速システムとなっており、走行速度に合った最適ギアをコンピュータが自動選択する。 変速のための速度計および動力が必要なので、前輪ハブは速度計およびハブ発電機の付いた形となっている。信号待ちなどで停止した場合は、発進に備えて一番軽いギアになり、軽いペダル漕ぎで始動できる。
写真の自転車はシマノの3段自動変速機を搭載したTrek社の
シティ車
。変速レバーが付いていない。
コースターブレーキ
を使っているのでブレーキレバーも付いていない。
(2)
ケイデンス
、走行速度及び
道路勾配
を検知してコンピュータが判断して、ケイデンスが一定となるようにシフトする形がある。
メーカーは、
シマノ
、
JD Components
、など。
ワッシャ (washer)
座金
のこと。
クイルアダプター (quill adapter)
ねじ付きヘッドセット
用の
クイル
に替えて取付け、
ねじ無しヘッドセット
用の
ハンドルステム
が取付けられるようにするアダプター。
ステムアダプター
と同じ。
フェンダー (fender)
米国用語で、
泥よけ
のこと。 マッドガード(主に英国)とも言う。
アジャスタブルステム (adjustable stem)
概要
乗車姿勢
を変えられるようにするために、
上がり
を変えられるようにした
ハンドルステム
。
クイル
の付いた
ねじ付きヘッドセット
用および
ねじ無しヘッドセット
用がある。
可変角度
0~60°及び-10°~40°など。角度目盛りの付いた形もある(右下図)。
突出し
突出し(
ステム長
)は、メーカーによって90~140mm及び80~160mm。
ピボットが2箇所にあり、高さ及び長さを同時に変えられる形がある。
材質
アルミ合金など。
陽極酸化
などにより黒色などに着色している。
質量
固定式のステムに比べて少し大きい。
メーカー
Advanced Bike Research
、
Avenir
、
BBB Bike Parts
、
Deda Elementi
、
Hsin Lung
、
Humpert
、
Look Cycle
、
Marwi
、
Ritchey Design
、
Sunlite Cycling
、など。
バーテープ (bar tape)
ドロップハンドル
などに巻くテープ。
ハンドル テープ
と同じ。
アーバンバイク (urban bike)
街乗り用の自転車。通勤にも使われる。アーバンは都会のこと。
タイヤは700C又は26型。
内装変速機
付き、
外装変速機
付き又は変速機のない
単速
がある。
ベルト駆動
及び
チェーン駆動
がある。
泥除け
及び
後荷台
が付いた形もる。
クロスバイク
および
シティ車
などの街乗りの自転車を含めることもある。
メーカーは、
Halcyon Bikes
、
Norco Performance Bikes
、
Principia
、
Rixe Bikes
、
Rizoma
、
Shinola
、
Spot Brand
、
Trek Bicycle
、
Urbana Bikes
、など。
星形ナット (star fangled nut)
スターファングルナット
と同じ。
スターナットセッター (star nut setter)
ねじ無しヘッドセット
において、スターナット(
スターファングルナット
)を
フォーク
の
操縦管
に装着するための工具。
スターナットの外径は操縦管内径よりわずかに大きい。スターナットの凹み側を工具(右写真)のねじに取付け、案内管(左写真)に入れて操縦管に
接続し、工具を金槌で軽くたたいて押し込む。案内管によって水平に挿入できる。メーカーによっては
スレッドレスナットセッター
と呼んでいる。
スターナットは
炭素繊維強化樹脂
製の操縦管には使えないので、炭素繊維強化樹脂製の操縦管には
プレッシャーアンカー
を使う。
スチールビード (steel bead)
鋼ビード。鋼製のビード。
ワイヤービード
と同じ。
スターファングルナット (star fangled nut)
丸
ナット
の上下全周に、メーカーがスターファングルと名付けた花びら状の金属薄板の付いた専用ナット。スターナットとも言う。
ねじ無しヘッドセット
用に作られたもので、
操縦管
に上から15mmほど押し込んで管内壁に固定するため、花びらの外径は管内径より少し大きい。 このナットにボルトの付いた
トップキャップ
をねじ込み、上
玉押し
と玉の当たり具合を調整する。調整する時は
ハンドルステム
との連結ボルトを緩める。
取外しが出来るように設計されていないので、新しいものを取り付ける場合は、古いものを押し込んで新しいものを付ける。取り外したい場合は、
ドリル
でナットを削り取り花びらを引上げる。
装着するための工具としては、
スターナットセッター
がある。
炭素繊維強化樹脂
(カーボン)製の
操縦管
(ステアリングチューブ)に対しては、
コンプレッションプラグ
を使う。
メーカーは、
Hostettler(ixs)
、など。
ペダリング (米 pedaling、英 pedalling )
ペダル漕ぎのこと。即ち、
ペダル
を踏んで
クランク
を回転させること。
その動作法は
アンクリング
と言う。
ペダリング効率
がある。
自転車で走ること又はどこかへ行くこと。
スレッドレスナットセッター (threadless nut setter)
ねじ無し(スレッドレス)ヘッドセット
において、スターナット(
スターファングルナット
)を
フォーク
の
操縦管
に装着するための工具。
スターナットの外径は操縦管内径よりわずかに大きい。スターナットの凹み側を工具のねじに取付け操縦管に水平に入れて、
樹脂ハンマー
などで軽くたたいて押し込む。 操縦管上端から約15mmの位置まで押し込むと工具の段付き部が操縦管の上端に当たり、それ以上は押し込めないようになっている。
この位置で十分な圧着力が得られる。メーカーによっては
スターナットセッター
と呼んでいる。
スターナットは
炭素繊維強化樹脂
製の操縦管には使えないので、炭素繊維強化樹脂製の操縦管には
プレッシャーアンカー
を使う。
メーカーは、
Park Tool
、
Unior
、など。
リジッドビード (rigid bead)
硬ビード。繊維ではない硬いビード。
ワイヤービード
と同じ。
ヘッドセットレンチ (headset wrench)
ねじ付きヘッドセット
の
ロックナット
(固定ナット)を回す
レンチ
。片口と両口がある。両口の口寸法は30/32mm、32/36mmおよび36/40mmがある。
フォーク
の
操縦管
の外径に応じて寸法は異なる。32mmは1(25.4mm)用、36mmは1-1/8(28.58mm)用そして40mmは1-1/4(31.75mm)用。 30mmはSchwinnの昔の
ヘッドセット
用。ヘッドセットスパナとも呼ばれる。
ロックリング工具 (lockring tool)
スプライン
の付いた
ロックリング
の取付・取外しのための工具。合わせ回すための
レンチ
が必要。
写真の形は次のロックリングに使える。
(1) (カセットロックリング工具) HG
カセットスプロケット
のロックリング工具。
(2) (ディスクブレーキロックリング工具)
XTR
及びXT
ディスクブレーキ
の
ブレーキローター
のロックリング工具。
工具の芯出し用の案内ピンが付いている形及び付いていない形がある。
マッドガード (mudgurd)
泥よけ
。 泥よけを英国ではマッドガードそして米国ではフェンダーと言う。
スプロケット抜き (sprocket remover)
概要
後輪スプロケット
群(
カセットスプロケット
)の
カセットロックリング
を緩めるときに、
スプロケット
の歯に掛けてカセットスプロケットが
フリーホイール
で回らないよう保持しておく工具。 1端固定の
チェーン
がむち(ウイップ)のような形をしているのでチェーンウイップとも呼ばれる。稀に、スプロケットリムーバーと呼ばれることがある。
構成
握りの先に歯に掛ける両端を固定した5
リンク
ほどのチェーン及び1端を固定した15リンクほどのチェーンが付いている。
カセットレンチ
自転車店用には、
カセットレンチ
(バイスウイップ)もある。
メーカー
Avenir
、
BBB Bike Parts
、
Lifu Bicycle
、
Park Tool
、
PRO
、
Tacx BV
、
Unior
、など。
シートチューブ角 (seat tube angle)
立管角。
立管
(シートチューブ)が地面となす角度。
シート角
と同じ。
スポークゲージ (spoke gauge)
スポーク
の直径をワイヤーゲージの番号で表したもの。ゲージは英米系と仏系があり、同じゲージ番号でも直径は異なる。英米系の14番は2mm。
参考資料
「
スポーク
」
ゲージ
スポークの頭を長穴に引っ掛けてスポークを吊るして長さを読み取るスケール。スポーク長ゲージ又は
スポーク尺
ともいう。
写真はPark Tool社製。左端左右のV形の穴にスポークの頭を入れる。左右はそれぞれmm目盛りとインチ目盛り。
右側の複数の穴は玉軸受の玉の直径測定用。
ツール (tool、Tour)
工具
ツール・ド・フランス
の略語
チューブラー クリンチャー タイヤ (tubular clincher tire)
装着時
加圧後
一般の
クリンチャーリム
(WOリム)に取り付ける丸タイヤ(
チューブラータイヤ
)。 丸タイヤに付けた凹部のある環状突起をリムにはめ込む。接着剤が不要なので、取付後すぐ乗ることができる。工具を必要としないので、取付け及び取外しが容易。
クリンチャータイヤ
は
リム
側壁に
タイヤ圧力
がかかり、高圧になると側壁の強度が問題になるが、 チューブラーはリム側壁に空気圧がかからないので、この
タイヤ
の場合はタイヤ圧力を1,500kPaの高圧まで上げることができる。
転がり抵抗
よりも乗り心地を重視する場合は、1,000~800kPaの中圧にすることもできる。タイヤ質量は約300g。
次のような丸タイヤ一般の特徴も合わせ持っている。
蛇噛みパンク
を起こしにくい。
リムテープ
は不要。
高速で
パンク
しても不安定にならない。緊急の場合は、パンクした状態で走ることも可能。
メーカーは丸タイヤメーカーの
Tufo
社(チェコ、1991年設立)。
シングルレバー (single lever、single shifter、single side shifter、single lever downtube shifter)
ブレーキ操作および
変速機
操作を1つのレバーで行うレバー。
下管
(ダウンチューブ)の片側のみに付ける
シフトレバー
。
ダブルレバー
と対立する用語。
1つのレバーで後輪及び前輪の
ブレーキ
を掛ける方式。
後輪の
リムブレーキ
をかけると、
ブレーキパッド
が
リム
で押され、その動きが前輪ブレーキと繋がった
ロープ
を引くことにより前輪にもブレーキをかける(右図)。
メーカーは、
Slidepad Technologies
。
シートクランプ (seat clamp、seatpost clamp、seattube clamp)
概要
フレーム
の
立管
(シートチューブ)の上端に差し込んで立管を締め付け、
サドル支柱
を立管に固定するC形またはΩ形の部品(赤矢印)。
立管の上端は長手方向の切り欠き(
立管みぞ
)があり、シートクランプで締め付けると内径が小さくなり立管にサドル支柱が固定される。
型式
クランプの締付けはクランプボルトとナットの組合せで行う形、及びクイックリリースで行う形(
クイックリリースシートポストクランプ
)がある。
サイズ
立管の外径に対応して、28.6 、30.0 、31.8 および 34.9mmがある。
固定方法
シートクランプボルト
(シートポストボルト)は
六角レンチ
などの工具で回すもの、および付属のレバーで回すものがある。
ダボ付き
後荷台
(リアキャリア)を取付けられるように、雌ねじの付いたダボ付きと呼ばれる形もある(右下図)。
メーカー
Azonic
、
DKG
、
Enigma Titanium
、
Gusset Bikes
、
Hope
、
JD Components
、
Kalloy
、
Kona Bikes
、
Nukeproof
、
Problem Solvers
、
Profile Racing
、
Ratio Bike Design
、
Salsa Cycles
、
Selcof
、
Supercross BMX
、
Ultimate Sports Engineering
、
Van Nicholas Bicycles
、
Woodman Components
、
Xi'an Changda Titanium Products
、 など。
フロントフォーク (front fork)
フォーク
と同じ。リアフォーク(
チェーンステイ
のこと)と対をなす用語。
ニップル (nipple)
概要
スポーク
と共に
リム
の
スポーク穴
に通し、スポークをリムに固定すると同時に
スポーク張力
を設定しする小さな乳首(ニップル)状の四角ナット。スポークニップルともいう。 ニップルの断面図を右に示す。
頭側から全長の7割ほど右ねじが切ってある。残りはねじ外径より少し大きい穴となっている。
ねじの長さは、ねじ外径の4~5倍となっている。ニップルの丸い頭の部分はリムに入っているので外から見えない。
リム内側に付けて見えなくする
ヒドゥンニップル
(隠れニップル)もある。
材質
低炭素鋼、黄銅、銅、快削鋼および
冷間鍛造
のアルミ合金など。銅製はニッケルメッキされていることが多い。アルミ合金製は
陽極酸化
によって着色している形が多い。
工具
ニップル回し
を使う。
タイヤ
側から見て右に、
ハブ側
から見て左にニップルを回すと締まる。
メーカー
星工業
、
American Classic
、
BDop Cycling
、
DT Swiss
、
Marwi
、
Sapim
、
Sha Dar Accessories
、
Wheelsmith
、など。
参考資料
「
スポーク
」
ニップル
トリプルバテッド (double butted)
ダブルバテッド
において、端部の太さまたは肉厚が異なるもの。
スポーク
およびチューブ(
フレーム
を作っている管)がある。
トリプルバテッドスポーク
トリプルバテッドチューブ
リーマー (reamer)
JIS用語はリーマ。下穴の仕上げ加工に使う切削工具。ハンドリーマーは柄を付けて手で回す。リーマーのリームは穴を広げるという意味。
リーマー加工の目的は、1)指定の穴寸法に加工する 2)穴を滑らかに加工する 3)穴を真円に加工する。リーマーで大きくする穴径は、下穴径の5%増し以下が
望ましいとされる。 刃のねじれの有無によって、ねじれ刃よび直刃がある。呼び寸法は基準位置の直径で表す。材質は高速度鋼(HSS)など。
メーカーは、
栄工舎
、
大見工業
、
新潟精機
、など。
ロードバー (road bar、road handlebar)
ロードバイク
に使われる
ハンドル
。
ドロップハンドル
が多い。
にぎり (grip、handlebar grip)
概要
ハンドル
の手で握る部分の部品。
機能
にぎりに求められる機能は、手の滑り防止、緩衝、手の疲れ防止および
ブレーキレバー
に対する手の位置決めなど。
形状
にぎりの形状は、指形の付いた形、樽状に膨らんだ形、内側に
テーパー
状の形、手の平を支持する部分を設けて衝撃を手の平で受けようとする形、
ジェル
を入れた形、 円周方向に多数のU溝を切った形、フランジが付いた形および
バーエンド
の付いた形など各種ある。 端面が袋状の形および開放で
エンドキャップ
または
エンドプラグ
を付ける形がある。
固定方法
ロックリング(メーカーによってはクランプと呼んでいる、右図の赤矢印)で固定する形(
ロックオングリップ
)が多い。
例えば、六角穴付きねじを
六角レンチ
で回してロックリングを締付ける。外れにくいよう両端で固定する形もある。
寸法
にぎり寸法 (JIS D9413)
呼び
内径[mm]
長さ[mm]
16
15.0
70~100
19
18.2
70~100
22
21.5
80~150
長さは手の幅より広い110~140mm。JIS D9413(自転車-にぎり)のにぎり寸法を右表に示す。
グリップシフター
の場合は、それに適合する寸法のものを選ぶ。
模様
模様のないもの及びあるものがある。小さく浅い模様は
手袋
を付けた手に向いている。
色
各種の色に着色した形がある。
材質
ゴム、軟質樹脂、シリコン、革、コルク又は木材など。
ジェル
を入れた形がある。
質量
80~200g。
特殊にぎり
(1) シリコンリングを複数取付けることにより、にぎりとして取付け位置、幅及び色の組合せを自由に設定できる形がある。
(2)
ドロップハンドル
のトップに付けるのにぎりがある。
(3) 冬に手を温めるために、蓄電池で加温する加温にぎりがある。スイッチを押すことにより温度は6段階に設定できる。 ハンドルを温めて電池の消耗を早めないよう、にぎり表面のみを加温するようになっている。
(4)
方向指示器
(灯)の付いた形がある。前方及び後方にランプがあり、スイッチで点灯させる。
(5) 視認性を良くして交通安全性を向上させるために端部にLEDランプを付けた形がある。
(6) 手を握った形状に成型できるものがある。
試験
JIS D9413(自転車-にぎり)の試験方法は、試験用ハンドルににぎりを取り付け60±2℃の温水に4時間以上浸漬する。 にぎりを取り出した後、
30分以上2時間以内に引張りジグによってにぎりの元の部分を引っ張ったとき、離脱力は100N以上でなければならない。
メーカー
オージーケー技研
、
Acros Sport
、
Aerozine
、
Agu Bv(Cordo)
、
A'ME
、
Answer Products
、
Arte selle
、
Avenir
、
BBB Bike Parts
、
Blackspire Designs
、
Blk Mrkt Bikes
、
Brooks England
、
Cionlli Industrial
、
Co-Union Industry
、
Da Bomb
、
Dartmoor
、
Deity
、
Demolition Parts
、
Element Technic
、
Ergon bike ergonomics
、
ESI
、
Extralite
、
Extreme Steering
、
Exustar Enterprise
、
Federal Bikes
、
FireEye Bikes
、
Funn
、
Fyxation
、
Grab On Grips
、
Gripos
、
Gusset Bikes
、
Hutchinson
、
Hostettler(ixs)
、
Jinn Yeh Industrial
、
Kona Bikes
、
Kore Bicycle Components
、
Leaf Cycles
、
Loaded Precision
、
Louis Garneau
、
Miranda & Irmao
、
Moove MTB
、
Nonusual
、
Nookie Bikes
、
Nuke Proof
、
Octane One
、
ODI Grips
、
OOQI
、
Planet Bike
、
Portland Design Works
、
Pro
、
Prologo
、
Pronghorn Racing
、
Propalm Industry
、
Race Face Performance Products
、
Ragley Bikes
、
Real World Cycling
、
Renthal
、
Ritchey Design
、
Salsa Cycles
、
Scott Sports
、
Serfas
、
Sette
、
Small Innovations
、
Spank Bike
、
Spurcycle
、
SQ-lab
、
Sungo
、
Sunny Wheel(Flinger)
、
Supacaz
、
Syncros
、
The Industries
、
The Shadow Conspiracy
、
TMR Designs
、
Uberbike Components
、
Vavert
、
Velo Enterprise
、
Wethepeople Bike
、
Wilhelm Humpert
、
WTB
、など。
ロードハンドル (road handlebar)
ロードバイク
に使われる
ハンドル
。
ドロップハンドル
が多い。
タップファイヤー (Tapfire、Tapfire shifter)
シマノの押しボタン式
シフター
。指でボタンを押すと
ダウンシフト
し、レバーを押すと
アップシフト
する。いずれも指を離すと初期状態に戻る。
前ディレイラー
用は2段および3段。
後ディレイラー
用(
スプロケット
は
リンクグライド
)および
内装変速機
用は8段等でいずれも段数の指示器が
付いている。 ただし、
ディレイラー
用と内装変速機用は互換性がない。
小径車
、
シティ車
および
クロスバイク
等に使われる。
重量配分 (weight distribution)
自転車と身体の重さの合計を
前輪
と
後輪
で受ける割合。前輪で40~45%そして後輪で60~55%の荷重を受けるのが適切。
前輪の荷重割合が大きすぎると、(特に下り坂において)制御性および操作性が悪くなる。
後輪の荷重割合が大きすぎると、
コーナリング
での制御性が悪くなる他、坂下りで
シミー
が起きやすくなる。
重量配分には車輪に対する
サドル
位置などの
フレーム
形状・寸法および
乗車姿勢
が影響する。
実測するには、倒れないよう友人に支持してもらって乗車姿勢で自転車に乗り、例えば次のように行う。
前輪を体重計に載せ、後輪を体重計と同じ高さの台に載せ重さFを計る。
次に、後輪を体重計に載せ、前輪を体重計と同じ高さの台に載せ重さRを計る。次式で計算する。
前輪の荷重割合 = 100 x F/(F+R)
、
後輪の荷重割合 = 100 x R/(F+R)
自転車重量配分
計算器
前輪で受ける重さ(F)
後輪で受ける重さ(R)
前輪の荷重割合
後輪の荷重割合
kg
kg
%
%
ケーブルスプリッター (cable splitter)
BTC
を使った分割式
フレーム
及び
折りたたみ自転車
に使って、ブレーキロープ(ケーブル)及びディレイラーロープを分割できるようにした
ロープ
の継手。
メーカーは、
Bruce Gordon Cycles
、
da Vinci Designs
、など。
シングルアイレット (single eyelet)
リム
の
ニップル穴
に付ける
片はとめ
。
両はとめ
より軽い。
ケーブルアジャスター (cable adjuster、cable tension adjuster )
ブレーキ
または
ディレイラー
の
ロープ
(ケーブル)の張力を調節する外ねじの付いた中空(ロープが通る)の小さなつまみ状の部品。
アウター
(ケーブルハウジング)の端部と連結する。左に回すと、張力が大きくなると同時にロープが回したねじだけ短くなる。1/4~1/2回転毎に状況を見る。
バレルアジャスター、アジャスティングバレルおよびケーブルアジャストボルト(シマノ)とも呼ばれる。
ブレーキロープの場合:
左に回すと
リムブレーキパッド
と
リム
の間隔が短くなる。
ディレイラーロープの場合:
前後
ディレイラー
共に、左に回す(ロープを張る)と大スプロケットへ
チェーン
が移行しやすくなる。
右に回す(ロープを緩める)と小スプロケットへチェーンが移行しやすくなる。大スプロケットへの移動が迅速でない場合は、左に回す。 左に回すと、前ディレイラーの場合は
前ディレイラーケージ
が外側へ動く(外側に大スプロケットがある)、そして
後ディレイラー
の場合は
後ディレイラーケージ
が内側へ動く(内側に大スプロケットがある)。
アウターの途中に付ける
インラインアジャスター
もある。
メーカーは、
Wheels Manufacturing
、など。
ケーブルアジャストボルト (cable adjustment bolt)
ケーブルアジャスター
に対するシマノ用語。バレルアジャスターおよびアジャスティングバレルとも呼ばれる。
ラチェットハンドル (ratchet handle)
ソケット
を付けると
ラチェット
式の
レンチ
となる工具ハンドル。ハンドルの頭部には歯車状の爪車およびラチェット(歯止め)が付いている。 爪車の角軸にソケットを装着する。ソケットを交換することにより、各種サイズのボルト等に適用できる。ソケットには各種のサイズがある。
メーカーは、
トップ工業
、 など。
アジャスティングバレル (adjusting barrel)
ケーブルアジャスター
、バレルアジャスターおよびケーブルアジャストボルト(シマノ)と同じ。
傾斜上管 (sloping top tube)
伝統的な
フレーム
の
上管
(トップチューブ)は水平であるが、
頭管
(ヘッドチューブ)から
立管
(シートチューブ)に向かって下方に傾斜している上管。
傾斜上管を持つフレームは
傾斜フレーム
または
コンパクトフレーム
と呼ばれる。
マウンテンバイク
は
股すき間
を確保するために、全て傾斜上管となっている。
サイクリスト (cyclist)
サイクリング、旅行、通勤、通学、自転車競技および健康増進などのために、自転車にいつも乗る人または乗っている人。
カンパニョーロ
は、サイクリストであった。
オランダでは70%の人がサイクリストと言われる。 米国には約5千9百万人のサイクリストがいる("Bicycle Retailer and Industry News"1995年)。米国で1ヶ月に20日以上、自転車に乗っている人は5百万人以上いる(米国運輸省統計、2002年)。 少なくとも1ヶ月に1回以上、自転車に乗っている人は4千9百万人以上いる(米国運輸省統計、2002年)。 モーターサイクリストと区別するために、
バイシクリスト
又はペダルサイクリストともいう。
交通安全のために、自動車とサイクリストの間には所定の安全な
追い越し間隔
が必要。
英国などでは国会議員が自転車政策を出してサイクリストの票を争う。
参考資料
「
自転車と地球環境
」
自転車競技の選手。
点灯虫 (hub dynamo)
走行時は常時発電し、周りが暗くなるとセンサーにより検知し自動的に点灯する
前照灯
(写真)と
ハブダイナモ
を組み合わせた照明器具の商品名。
巡航速度 (economical speed)
船舶および航空機などが、燃料を最も節約できる速度。少ない燃料消費で、できるだけ長距離または長時間航行できる、経済的で効率のよい速度。
経済速度
とも呼ばれる。自転車では巡航速度とは言わず、経済速度と言う。
マウンテンドライブ (Mountain Drive)
ボトムブラケット
とクランクの間に付けた
遊星歯車
で変速を行う方式のスイスの
Schlumpf Innovations
社の商品名。 マウンテン(山)上り時の減速に使うというのが語源。
スパイダー
の付いた
クランク
が付属している。
変速はクランク軸部に設けたボタンを靴のかかとで押すことによって行う。
右クランク軸部のボタンを押すと低速になり、左クランク軸部のボタンを押すと元に戻る。
ギア比は0.4(2.5:1、減速)のみ。例えば、スプロケットが38Tの場合は38Tx 0.4 =15Tより、
38Tおよび15Tのスプロケットが付いていることと同等となる。
靴で操作するので、
シフター
および
ロープ
(ケーブル)は不要。
効率は約96%。後輪を変速する
内装変速機
または
外装変速機
と組み合わせて使うことにより変速段数は倍になる。
チェーンライン
は43、45または50mm。スプロケットの
PCD
は110mmまたは130mm。
ITT (individual time trial)
個人タイムトライアル
の略語(頭文字)。
チューブレスバルブ (tubeless valve)
チューブレスタイヤ
の
チューブレスリム
に取付ける
バルブ
。
専用の
仏式バルブ
が使われる。
弁体(コア)を取り出せる形および取り出せない形がある。
メーカーは、
American Classic
、
Duke
、
Eclipse Microsystems
、など。
ステアラーチューブ (steerer tube)
操縦管
のこと。ステアラー、ステアリングチューブまたはステアリングコラムとも言う。
サスペンションハブ (suspension hub)
緩衝機構(弾性体)を組み込んだ
ハブ
。
小径車
、
折りたたみ自転車
および
リカムベント
などの道路の凹凸の影響を受けやすい小径の車輪を備えた自転車に使われることがある。
トラベル
は12mm及び24mm。
OLD
は
前輪ハブ
が100mmそして
後輪ハブ
が130、135および145mm。
ハブの
スポーク穴
数は20、24、28、32及び36穴。ハブの質量は前輪ハブは250gそして
後輪ハブ
が450g。
緩衝の動きによって、
リム
は
リムブレーキ
の
ブレーキシュー
に対して相対的に動くため、リムのパッド当り面はトラベルに対応した高さが必要。写真は前輪ハブでトラベル12mmのもの。
メーカーは、
Pantour
。
TTT (team time trial)
チームタイムトライアル
の略語(頭文字)。
シートポストクランプ (seatpost clamp)
サドル支柱クランプ
のこと。
サドル支柱
(シートポスト)を
フレーム
の
立管
に固定するために、立管の上端にかぶせて締付ける環状部品。 固定方法には次の種類がある。 (1)
六角穴付きボルト
(2)レバー付きボルト 及び(3)
クイックリリースクランプ
など。
材質はアルミ合金および
CFRP
など。