概要
サスペンション(緩衝器)の付いたフォーク。主にマウンテンバイクに使われる。
ハンドル操作などに路面の障害物の影響を受けにくくなる。
機構
荷重を支持し路面の凹凸に応じて動くばねおよび衝撃エネルギーを吸収する減衰器を組み合わせたものが一般的。
ばねとしては金属製のコイルばね又は空気ばねが使われる。
減衰器としては、フォークが受けた衝撃力によって流体(作動油)をオリフィスまたは弁を通して流して衝撃エネルギーの吸収行う緩衝器又は弾性体が使われる。
内筒
大部分のサスペンションフォークは内筒(スタンション)が上に付いているが、内筒が下に付いている形もある。
内筒は外筒(スライダー)より細いので可動部が軽量になる利点はある。
しかし、リムブレーキは外筒部に取付けるので、その結果ブレーキに対して車輪が上下に動くことになり、
リムブレーキは機能しないものとなる。
板ばね
サスペンションとして板ばねを4か所に使っている形がある。1か所当たり3枚の板ばねで構成している。軽いのが利点。
トラベル
目安はダウンヒル用が80mm以上そしてクロスカントリー用が80mm以下。
トラベルが大きいほど衝撃エネルギーの吸収は大きいが、フォークが重くなるので、クロスカントリー用には長トラベルのフォークは使われない。
長いものではオールマウンテン用の150mmがある。
FOX Factory社は、マウンテンバイクの用途に応じたトラベルを、右図のようなグラフとして示している。
長さ
サスペンションフォークはタイヤとクラウンの間にトラベルの空間を確保しなければならないので、フォーク全長は長くなる。そのためフレームの頭管位置は高くなる。
調節サービス
性別、乗車スタイル、体重、身長に合わせて調節するサービスを行っているメーカーがある。
リコール
(1) SR Suntourは2002年に内筒が破損する可能性があるとしてリコールした。
(2) Fox Factoryは2012年製のEvolutionシリーズのフォークのダンパーのシリンダー・ピストンが分離して、使用中に前輪が外れる可能性があるとして12500台をリコールした。
メーカー
Bos Engineering 、Brunn Bike Parts 、Dah Ken Industry(RST) 、DT Swiss 、DVO Suspension 、Foes Racing 、Formula Disc Brakes 、Fox Factory 、German Answer 、
HP Velotechnik 、Kind Shock 、Lauf Fork 、Magura 、manitou 、
Marzocchi 、Maverick 、Pace Cycles 、Risse Racing Technology 、Society 、Spinner 、SR Suntour 、
White Brothers Cycling 、X-Fusion 、 など。
参考資料
「フォーク」