日本の横断歩道には2cm(20mm)の段差が設けられている。
これは自治体が、国土交通省の規則に従ったため。この規則は杖を使用している視覚障害者が、杖によって横断歩道を関知できるように定めたもの。
段差の障害
横断歩道のこの2cm段差は、高齢者、身体障害者、車いす、乳母車(ベビーカー)及び自転車には、障害(バリアー)となっている。
にもかかわらず、この2cm段差のことをバリアーフリー(無障害)と称している自治体(埼玉県や佐賀県など)もある。
ベビーカーは車輪が小さいため、段差に於いて前輪及び後輪を交互に持ち上げないと通行が困難。何らかの原因でづり歩きをする人は、段差でつまづいて転倒する危険がある。
自転車は車道を走るが、自転車走行を許可している歩道は走ることができる。
段差においては、リム打ちパンクに注意が必要。特に、幅の狭いタイヤは影響が大きい。
シティ車はタイヤ幅が比較的に大きいので、所定の空気圧があれば影響は軽微。
自治体の取り組み
国土交通省の規則から生じる障害を回避しようと努力している自治体もある。
神奈川県は独自の段差ブロックを設計して、相模原市などで使用している。名古屋市は無段差として傾斜を持たせた独自の段差ブロックを使用している。静岡市は独自の段差対策を特定の地域で行っている。東京都は稲城市に於いて独自の横断歩道を実験的に作っている。これは、横断歩道を一般用と視覚障害者用に2分割し、視覚障害者用横断歩道だけに段差を設け、一般用横断歩道は完全な無段差とする方式。
以上は、2003年における状況。