概要
サドルレール |
サドルをサドル支柱のサドルクランプに固定するために、サドル座の下の鼻(ノーズ)から後部に向かって、
左右にほぼ水平に付いている丸棒。
舟線とも呼ばれる。軽量化のために中空の管が使われることもある。
機能
レールの前後は座を支持するように上に曲げてある。サドルをサドル支柱に固定する働きがある。
レールは板ばねの働きをすると同時にサドル位置を前後に移動できて、ペダルとの水平距離を調節できる。
ただし、サドル支柱のクランプ中心は、レール直線部の中心から前後±15mm以内に取り付けることが望ましい。
レール直径
レール直径は6.5mm、7mmまたは8mmが多い。
オーバーサイズとして、8.5mm及び9mmがある。
レール間隔
左右レールの平行直線部のレール間隔は、30mm、35mm、36mm、43mmおよび44mmなどがある。
サドルクランプのレール間隔は、サドルレール間隔に適合しなければならない。
直線部の長さ
各メーカーのレールの直線部の長さ及びサドル長さをグラフに打点して右図に示す。このグラフの例では、直線部長さは45~90mmとなっている。
サドル長が長いと、直線部長さも長い傾向が見られる。直線部長さが長いほど弾性が良い。
調整範囲
サドルのサドル支柱に対するサドルの前後の調節範囲 a は、レールの直線部長さLおよびサドル支柱のクランプ幅 w で決まり、次式で求められる。
a = L - w |
例えば、レール直線部長さL=70mmそしてクランプ幅w=40mmの場合は、調整範囲a = 70 - 40 = 30mm となる。
材質
炭素鋼、クロモリ鋼、ばね鋼、チタン合金、マグネシウム合金又は炭素繊維強化樹脂(CFRP)など。
チタン合金およびマグネシウム合金は、炭素鋼やばね鋼に比べて軽い上に弾性が良い。
一体形
サドルとサドルレールを一体にした形がある。専用のサドル支柱が必要。
Iビームレール
サドルレールを I ビームの形状にした I ビームサドルがある。I ビームシートポストが必要。