概要
運動によって筋肉に乳酸が生成されるが、血流に吸収されて肝臓で分解される。
動力が大きくなると乳酸の発生量も増加し、血流で吸収しきれない血中濃度となる。
このときの乳酸濃度は乳酸閾値と呼ばれる。
よく訓練をした競技者の動力と乳酸値の関係例を右図のグラフに示す。
グラフ縦軸は乳酸濃度で単位は血液1リッター当たりの乳酸ミリモルである。
乳酸は動力の増加に伴い直線的に増加するが、ある点からは急激に増加する。この変化点は乳酸閾値である。
運動訓練
乳酸閾値を越える運動強度では筋肉は効率よく働かず運動は持続できない。乳酸閾値が大きいと早く走ることができかつ持久力もある。
乳酸閾値は運動訓練によって上がる。
求め方
乳酸閾値を求めるには、エクササイズバイクまたはトレーナーで動力を変化させて、動力に対応した乳酸を乳酸分析器で測定し、
縦軸に乳酸そして横軸に動力または心拍数を取ったグラフに右上図のように打点して求める。
実例
ある女性競技者の動力増加に対応して、乳酸および心拍数を測定したデータをグラフに打点して右図に示す。
この例では、乳酸域値は2.3mmol/lそしてそのときの心拍数は168bpmとなっている。