概要
区分 | 内訳% | |
人体 | 75 | |
自転車 | 車輪 | 9 |
フレーム | 7 | |
フォーク | 7 | |
その他 | 2 | |
小計 | 25 | |
合計 | 100 |
風または走行によって、空気(1m3 の質量は約1.2kg)が身体および自転車に衝突することによって生じる抵抗。
内訳例を右表に示す。空気抗力及び空気ドラッグとも言う。
影響する要因
空気抵抗に影響する要因は、
- 自転車の速度
空気抵抗は速度の2乗に比例するので、速度が2倍になると(22 =)4倍に、3倍になると(32 =)9倍になる。
このように、高速になるほど空気抵抗は走行に必要な動力の大きな割合を占めるようになる。 - 面積
空気抵抗は前面への身体および自転車の投影面積に比例する。前傾姿勢は投影面積が減少し、空気抵抗が減る。
競技服は体に密着しているので、面積が最小となる。一方、冬服は面積が大きくなる。 - 形状
同じ面積でも流線型の方が空気抵抗が少ない。形状の違いは形状係数で表す。 - 空気密度
空気抵抗は空気密度に比例する。冬は気温が低く空気密度が大きいので空気抵抗も大きい。逆に、夏は気温が高く空気密度が小さいので空気抵抗は小さい。
高地では空気密度が小さく、空気抵抗も小さい。メキシコシティは高地で、平地より空気密度が20%ほど小さい。
70年代および80年代の速度記録はメキシコシティで出ている。 - 集団走行
ドラフティングによって空気抵抗は減少する。
計算式
ここに、D:空気抵抗[N] 、 ρ:空気密度[kg/m3] 、 v:空気速度[m/s] 、 Cd:抵抗係数[-] 、 A:前面投影面積[m2]
実測においては、Cd及びAを単独にデータを取るのではなく、一体にしたCdAとしてデータを取ることが多い。
測定
空気抵抗は風洞で測定できる。