概要
靴底のクリートをペダルに差し込んで靴とペダルを連結するペダル。かかとを水平に外にひねると靴はペダルから外れる。
欧米ではクリップレスペダルと呼ばれる。シマノの結合ペダルはSPDと呼ばれる。
靴にペダルを合わせるので、ある価格帯(又はグループ)以上の自転車は自分の靴に合うペダルを付けるよう、クランクにペダルを付けていないものがある。
歴史
1984年にフランスの ルック社 がスキーのクリートをペダルに応用したのが始まり。1988年にシマノはクリートが靴底に沈んだ
マウンテンバイク用の結合ペダルを最初に世に出した。1989年にはフランスのタイム社が フロート の付いた結合ペダルを最初に世に出した。
1992年には米国のスピードプレイ社がどちらの面にも結合できる結合ペダルを始めて市販した。
特徴
靴とペダルの位置決めが確定し、かつ上死点、下死点および引上げ行程においてもペダルに力が加えられるので、効率よくより大きな動力を出すことができる。
種類
大きく分けると、ロードバイク用とマウンテンバイク用に分かれる。特殊な形として、エッグビーターがある。
結合面
片面結合(シングルサイドペダル)および両面結合(ダブルサイドペダル)がある。片面のみ連結できるペダルは、次の利点があるのでロードバイク用のペダルとして使われる。
(1)コーナリング(曲がり)時のペダルと路面のすき間を大きくできるので、自転車の傾斜角度を大きくできる。(2)ペダル軸と靴との距離(スタック高さ)を小さくできるのでペダリング効率がよくなる。(3)ペダルの質量が小さくなる。
調整
ペダル軸上に拇指球がくるように靴底にクリートを固定する。
靴のクリートを結合ペダルに出し入れ(クリップアウト、クリップイン)する力の大きさは、ペダルのばね力調整ボルトを六角レンチで
回して調整できる。両面結合ペダルの場合は、両面独立に調整する。
材質
本体材質は、アルミ合金、炭素繊維強化樹脂(CFRP、俗に言うカーボン)、チタン合金及びマグネシウム合金など。
軸材質は、クロモリ鋼、チタン合金及びステンレス鋼など。
リコール
Look Cycleは2004~2005年に販売した結合ペダルの軸が破損する可能性があるとしてリコールした。
他の結合方式
ペダルと靴を結合する他の方式として、ペダルストラップがある。
メーカー
シマノ 、Atomlab 、BBB Bike Parts 、Bebop 、Campagnolo 、crankbrothers 、Dimension 、DMR 、Exustar Enterprise 、Fac Michelin 、Karbona Parts 、Keywin Pedals 、Look Cycle 、
Original Bike Engineering 、QBP 、Sampson Sports 、Sinz Racing 、Speedplay 、Straitline Components 、Syncros 、Time Sport 、Tioga 、SRAM(Truvativ) 、
VP Components 、WellGo Pedal’s 、Xpedo など。
参考資料 「ペダル」