上管(トップチューブ)が頭管(ヘッドチューブ)から立管(シートチューブ)に向かって下方に傾斜しているフレーム構造。
立管角が同じ場合の水平フレームと傾斜フレームの形状の比較を右図に示す。
マウンテンバイクにおいて、上管をまたいで立ったとき股すき間が大きくなるように、立管部において上管を下げたのが傾斜フレームの始まり。クロスバイクおよび一部のロードバイクにも使われている。
標準(水平)フレームよりも少ない種類のフレームサイズで対応するために採用したメーカーもある。
ロードバイクの上管の傾斜角度は4°~9°度が多い。フレームサイズが小さいほど傾斜角度は大きくなる傾向がある。
同じ管を使った水平フレームと比較すると、フレームの剛性はやや大きいが、サドル支柱(シートポスト)が長くなり剛性が小さくなるため、全体としての剛性はやや小さい。
全体としての剛性を確保するためには、サドル支柱を太くするか又は肉厚を大きくする必要がある。
水平フレームとの上管長の比較は、傾斜上管長ではなく有効上管長で行う。有効上管長は乗車姿勢などに影響する。