概要
自動車道路において自転車のみが通行できる通行帯。交通事故防止を目的としている。多くは一対で道路の両側にあり、一方通行となっている。
自転車レーンと車道とは路面の着色および白線などで視覚的に仕切られている。
法令用語は「自転車専用通行帯」。
レーン幅
レーン幅が1.5m以上あれば、転倒しても自動車にひかれる可能性は小さい。
英国政府の「自転車基盤設計」(2008年)では、レーン幅は2mと定めている。
進行方向
自転車の進行方向は、自動車等の交通機関と同一方向とする。
左側通行の国
日本、インドネシア、インド、タイ、マレーシア、シンガポール、パキスタン、ネパール、スリランカ、英国、オーストラリア、アイルランド、ニュージーランド、香港、南アフリカ、など(右図の青色の国)。
右側通行の国
米国、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、ポルトガル、スイス、ポーランド、カナダ、ブラジル、ペルー、台湾、中国、ロシア、韓国、フィリピン、バングラデシュ、ミヤンマー、など(右図の赤色の国)。
緩衝地帯
自転車レーンと車道の間に緩衝地帯(バッファーゾーン)を設けた道路がある。
斜めの白線は緩衝地帯を示している。英国及びニューヨークなどに見られる。
バスレーン
ロンドン、パリおよびヴァンクーバーなどでは、バスレーンを自転車が走ることは許可されている。
レーンの効果
自転車レーンが整備されると、買物、通勤及び旅行などの自転車利用率が向上したという統計が多くあり、二酸化炭素および大気汚染物質の排出量が減る効果もある。
大規模レーン
ロンドン郊外からロンドン中心部へ向かう放射状の自転車レーンとして、サイクルスーパーハイウエイがある。
各地のレーン
台湾の自転車レーンは1000km以上ある。コペンハーゲンの自転車レーンは340km。
アドバンスストップライン
英国を含む欧州の用語で、自転車走行者の交通安全のために、信号のある交差点において横断歩道の後方そして自動車停止線の前方に設けた自転車停止線。
両停止線間は自転車レーンと同じ色で着色している。
運転手が自転車を視認しやすくする他、自転車乗車者も視認性が良い。自転車に乗った人が、自動車の排ガスに曝されにくくする効果もある。
デンマークなどでは、直進する自転車と右折する自動車の衝突事故を劇的に減少させた。
1980年代後半から欧州そして2000年から米国及びカナダで使われている。
米国では自転車停止線と自動車停止線の間をバイクボックスと呼んでいる。
自転車カウンター
ロンドン、コペンハーゲン及びサンフランシスコなどは、自転車レーンの横に自転車カウンターを設置している場所がある。
関連用語
自転車道
参考資料
「自転車レーン及び自転車道」