定義
頭管(ヘッドチューブ)中心線が路面(水平線)となす角度(右図)。キャスター角と等しい。頭管角ともいう。頭管が垂直線となす角度はレイク角と言う。
実例
ロードバイクは71°~76°、マウンテンバイクは67°~74°そしてトライアスロンバイクは75°~79°。
地面の突起の大きいオフロードを走るマウンテンバイクは、小さいヘッド角を必要とする。
ヘッド角の影響
ヘッド角はトレイル、フロントセンター、ホイールベース及びつま先接触に影響する。
ホイールベースは、ヘッド角が大きく(きつく)なると短くなり、小さく(緩やかに)なると長くなる。
ヘッド角を小さくすると前輪が前方に移動するので、つま先接触を回避できる。
ヘッド角と衝撃
ヘッド角を73°~75°にすると、路面からくる衝撃荷重の向きは操縦管の軸方向となる。従って、クラウンにおいてフォークブレードに働く曲げ応力は最小となる。
ヘッド角が72°より小さいと疲労でフォークは前方に折れ、75°より大きいと後方に折れる傾向がある。
シート角との関係
シート角(立管角)とヘッド角の関係を右上図に示す。グラフの縦軸にヘッド角そして横軸にシート角を取って、各社の寸法図のデータを打点したもの。
ヘッド角はシート角とほぼ等しいが、シート角より6°ほど小さいものもある。斜めの直線はシート角Sとヘッド角Hの具体的な関係を示す。
例えば、緑色の斜め線H=Sの上にある点はヘッド角がシート角と等しい自転車であることを示す。
また、H=S-3の斜め線の上にある点は、ヘッド角Hがシート角Sより3°小さいことを示す。
歴史
ヘッド角の起源は、路面の凹凸などからくる衝撃を緩和しようとしてフォークを傾けるために頭管を傾けたもの。
参考資料 「フォーク及びトレイル」