概要
靴のクリートとペダルを結合する結合ペダルの結合状態において、ペダリングで足またはひざを痛めないよう、靴を自由に左右回転できること。
その範囲(フロート角)はメーカー型式によって7~9度。0~9度の範囲でフロート角を設定できるものもある。
フロート角が大きいほど、靴をはずすことのできる角度(リリース角)も大きくなる。
フロート軸
靴がその軸を中心にして水平回転をすると見なせる仮想のフロート軸がある。その位置の一例は、ペダル軸の前方約25mm。
種類
メーカー型式によって次の3種類のフロートがある。
(A) (自由) 好む位置に自由に動く。
(B) (ばね) 中立位置に戻そうとするばねの力が働く。
(C) (摩擦) 規定角度内において、摩擦力に打ち勝って好みの角度にできるが、自由には動かない。
中には2.5mmの横方向のフロート(横フロート)のある形がある。
フロートの意味
フロートは自分の足(靴)位置が確定できないことに対する補償であるという見方もある。自由にフロートすることは、滑りながら歩いているようなものだという見方もある。
フロートがない方が靴からペダルへの力の伝達効率は高い。トウクリップにはフロートはない。
歴史
フロートの付いた結合ペダルは、フランスのタイム社が1989年に始めて市販した。