1930年代に始まって英国の多くの自転車メーカーがクラブ乗車用に作った自転車。右端図の2台は当時のカタログの絵。
英国ではクラブを中心にして自転車に乗るという伝統があり、各地に多くの自転車乗車クラブがある。
クラブは定期的に日帰り旅行、短長期の旅行、タイムトライアル競技及びロード競技などを行っていたが、競技よりも娯楽に重点がおかれており、クラブモデルは娯楽用の自転車として作られた。
当時の先端の技術で作られており、主な仕様は次の通り。
フレームおよびフォークは合金製の肉厚を薄くした軽量管を使用。
シートステイはテーパー管を使用。ヘッド角もシート角も71°であった。
泥よけ及びフレーム空気入れ用に、
直付け座を取付。ハンドルはドロップハンドル。
革サドル。内装変速機付き。ホイールは軽量の 26x1-1/4 (1950年には 27x1-1/4に変更している)、ステンレススポーク、クイックリリース蝶ナット、高圧タイヤ。セルロイド製の泥よけ(1946年にアルミ合金に変更)。
当時一般的であったロッドブレーキではなく現在使われているロープ(ケーブル)で引くブレーキを使用。前輪にハブ発電機の付いたものもある。絵には革のサドルバッグが描かれている。
現在も英国の一部のメーカーは作っているが仕様は現在の部品に変更している。一例の写真を上左端に示す。タイヤは700x25C(672mm)そして変速機は外装変速機に変わっている。
ヘッド角は71°または72°そしてシート角は73°になっている。泥よけステイ の数が半減している。
メーカーは、Raleigh 、など。