概要
空力ハンドル。肩幅より狭い間隔で牛の角のように前方に2本出たハンドルと腕を乗せて上半身を支持する腕置きを組合せ、背中を水平にして空気抵抗を減らすハンドル。操作性は良くない。TT(タイムトライアル)バーまたはクリップオンバーとも言う。
用途
トライアスロンバイクおよびタイムトライアルバイクに使われる。マススタート(集団スタート)の競技で使うことは UCI が禁じている。
構成
ベースバーに突き出しをクランプで固定する形及び一体になった形がある。ブレーキレバー及びシフトレバーが付く。ケーブルは内部を通す。
腕置き
ロードバイクは上半身の荷重を主に胴で支持するのに対し、腕置き(アームレスト)に乗せた前腕で支持する。腕が横に滑り落ちないような形状となっている。腕置きにはジェル入りなどのパッドが付いている。
取付方法
フォークの操縦管(ステアラー)への取付は、ステムで行う。ベースバーとステムが一体となった形もある。
クランプ径
26mmおよび31.8mmなどがある。
形状
一般的なL形、S形(Sベンド)および真直ぐがある。幅および上下角度は調整できる形が多い。前後(リーチ)の調整ができる形もある。Di2に対応したものもある。
シフター
バーエンドシフターが使われる。
材質
アルミ合金、炭素繊維強化樹脂(CFRP、俗に言うカーボン)およびチタン合金など。
利点
ロードバイクのドロップハンドルとライアスロンバイクのエアロバーの比較走行実験を行ったところ、エアロバーは次のマラソンにおいて早く走れるという結果が報告されている。
ボトル
エアロバーから手を離さずに飲めるボトルがある。形状は流線型(エアロボトル)となっている(右図)。
リコール
- Vision Techは2002~2003年に販売したエアロバーの突き出しが破損する可能性があるとしてリコールした。
- 3T Designは、雨に合うとゴム製のにぎり(グリップ)が緩むことがあるとしてリコールした。
- 3T Designは、2012~2013年に米国で623台そしてカナダで63台販売された自転車に使われたエアロバーの突き出し(イクステンション)が使用中にベースバーから外れることがあるとしてリコールした。
参考 » ハンドル